作曲スキルを毎日作曲するのは良い方法です、しかし毎日作曲し続けるのは忙しくて無理!という人のために私が毎日作曲を続けている3つのルールを解説
「毎日作曲なんかそもそも無理!」と思っているDTM初心者であってもこのルールを守れば作曲ができるようになります。
「毎日作曲が出来たらいいけど、DTM初心者にとっては難しいよね」と思っている人いますよね。ですが、毎日作曲は考え方でできるようになります。そのために必要なのは「素材」です。素材の重要性を理解できれば、毎日作曲は簡単になります。
私も昔は「毎日作曲とか絶対むりだわ」と思っていました。なぜなら一年で1曲しか書けない自分を知っているからです。ですが今回の方法を実践するようになったおかげでとあるゲームのプロジェクトで1ヶ月で100曲という数を書くことができました。
毎日作曲するメリット
作曲が速くなる
毎日曲を書き続けると、次に何をやればいいいのかわかるようになります。その結果、速く曲が作れるようになります。数をこなすことで「やべるきことが明確」になります。やるべきことが明確であれば先日書いた「めんどくさい」という感情に振り回されることもありません。
知識が広がり、可能性が増える
曲が速く作れるようになると可能性が今の何倍も大きくなります。
例えば「今度コラボするから〇〇までに曲かける?」こんなSNSのツイートにも身軽に反応できるようになります。毎日SNSに曲をアップし続ければ、「何か面白そうな人」というイメージで注目されるようにもなります。それが続いていくと情報発信力がみにつきファンができるようにもなります。
知識が増えていくことで、今まで読んでもわからなかった教則本やDTMサイトなどからより多くを学び理解することができます。
よく「この教則本はいいよ!」という本を読んでもよくわからない!なんてこともあると思います。
ですが、毎日の作曲で少しずつ理解できることが増えるので毎日作曲は曲が速く作れるのと同じくらいDTMに関する知識が増えていきます。
毎日作曲し続けた私の体験談
21歳くらいのときに毎日作曲に挑戦しました。理由は純粋に作曲家になりたかったからです。しかし、当然すぐにできるわけではなく、当時私がやった方法は、1コーラスを作ったらあとはコピペして終わり。そんな感じのことを繰り返し続けてはオーディションに送り続けてました。
当然、そのようなクオリティの曲が採用されるほどプロの世界は甘くありません。
「どうすればオーディオションに通るのだろう?」
「今の自分には何が足りていないのだろう?」
という疑問が出てきます。
今振り返って当時の毎日作曲で身について一番よかったと思うのは「どうすればできるようになるのか?」という疑問でした。この疑問なしには成長はありません。もっとうまくなるためには自分で考え自分の頭で悩むことが大切です。
ここで大切なのは
自分の頭のレベルで悩むことを悩む
これを他人のレベルに合わせると「どうせ私はできないから」と悲観的に見てしまいます。人には得手不得手があります。あくまで自分で考えて自分なりの答えをだすことが大切です。
結果その答えは誰かと同じでも問題はありません。
その時は「そうだよなー、俺も(私も)同じだからわかるわ」と思っておけばOKです。
30分という時間を確保する
毎日作曲するために必要なのは時間です。しかしDTMを始めてわかるのは作曲には膨大な時間がかかるという事実、そしてその時間を確保することは難しいということ。
だからこそ、まずは決まった30分という時間を捻出します。
30分程度で毎日作曲ができるようになれば苦労はしない!
当然です。しかし毎日30分もしないのに毎日作曲をし続けることはもっと不可能です。
では30分で何をすればよいか?それを次で紹介します。
作曲は短いフレーズの繰り返しを作ること
まず作曲の常識をとっぱらいましょう。作曲はitunesストアで聞けるような曲ではなく、メロディを作ることです。プロはこのメロディを作ることに心血をそそぎます。完成した曲になるのは編曲というお仕事です。そしてメロディの多くは数小節の繰り返しによって成り立っています。
好きな曲を聴いてみください。Aメロでもサビでも必ずメロディが繰り返されている箇所があります。いわばそこは作曲者が一番聴いてほしいところ、それがもっともメッセージ性が強いメロディとなります。
毎日作曲ですることはぶっちゃけ4小節程度の繰り返しの形を作ること、これでいいんです。
それをうまくつなげていくことで一つの曲になります。
これは実際プロでも使われているオーソドックスな手法です。
まずは30分を使って2小節メロディを作ってみましょう。メロディを作るコツについてはこちらの記事が参考になります。
出来栄えに見栄をはらない
うまく書こうとする途端に速度が落ちます。毎日作曲の本質はいわば作曲になれること、メロディへの感覚を敏感にすることが目的です。
上手くかけるに越したことはないですが、作曲は上手く書くのが目的ではありません。作って聴いてくれた人が喜んでくれる。そこにが目的のはずです。
そのためには「うまい作曲」ではなく「わかりやすい作曲」にシフトする必要があります。
では「見栄をはった曲」とはどんな曲でしょうか?これは私の経験ですが、複雑なテンションにギターやベースにドラムがテクニカルに動く曲ばかりを書いていました。ある日それを友人に聴いてもらったとき「何がしたいんこの曲」と言われて凹みました。
最初は「なんだよ僻みかよ」みたいな気持ちにもなりましたが、一晩寝て聞き返すと確かに「何がしたいのだろう?」という曲でした。
見栄を張った曲とは慣用句だらけの文章のような曲です。これでは聴いてくれた人が楽しめません。慣用句音楽はたしかにそれっぽい頭のよさそうな曲に聞こえますが、実際は作り手にしかわからない世界なので、聴いている人はとてもつまらないものになる可能性が高いです。
それなのに凝ったことばかりしているから時間がかかる。悪循環です。曲を速く書けない人は慣用句作曲法を見直してシンプルにわかりやすい方法を考えてみてください。
作曲素材を意識する
この悩みを持っている多くの人に共通するのは「素材」です。作曲するために素材を用意していません。これらの問題は素材を用意すれば8割解決したも同然です。
素材とは?
作曲のための素材とは3つあります。
1つは知識的な素材。もう一つはオーディオ的な素材です。そして一番大切なのがどんな曲を作るかを決めているということです。
どんな曲を作るのかという「テーマ」をはっきりさせないと、どんな作曲までも速くは書けません。多くの人はこの素材の準備を軽んじています。
多くの人が楽しめる漫画などは多くの取材によって作られています。ストーリは独自性があったとしてもそこに広がる大前提は素材なくしてリアリティは出てきません。
では素材とはどのようにして手に入れたのか?それは取材です。つまり素材は取材によって集められるわけです。作曲も同じです。今回書くテーマについてどれだけ取材できたかによって決まります。
素材を集める
いきなり客観的な素材を集めろと言われても難しいです。だからこそ常日頃から素材のアンテナを貼っておく必要があります。
例えば作曲のテーマはEDMの場合。EDMらしさとは何か?というアンテナを貼ります。最初はアンテナひっかかる量は小さいですが、「〇〇とは何か?」「なぜそれがEDMらしさなのか?」という視点で考え続けることでアンテナにひっかかる量は増えてきます。
しかし、このときに間違ったアンテナの貼り方をしてしまうケースがあります。若かりし頃の私は「物事は広い視野でみなければいけないからロックも聴いておこう、ポップスも聴いておこう、演歌も、クラシックも…」といってあらゆるジャンルを聴いていましたが、それではEDMは書けません。この考え方自体も実に「見栄っ張り」です。EDMと決めたのだからEDMを聞けばいい。まずはそこからです。
素材を集めるために鉄則
素材を集めるポイントは客観的事実であるということです。誰が聴いても「うん、EDMだね」といえるものです。「そんなことをしたらパクリになるよー」「おんなじ曲になるよー」と思うかもしれませんが、そうではありません。例えばSuperSawはEDMの代名詞的なサウンドです。だったらまずはそこを外してはいけません。もちろん他にもEDMの素材はたくさんあります。このような素材をどれだけ多く集められるかが大切です。
曲を書く目的
作曲で大事なのは「聴いてくれた人が楽しめる」この一点です。それはシンプルにわかりやすい音楽を書いてリスナーが楽しむということです。そのために必要なのはわかりやすくてシンプルなもの、それが多くのリスナーが楽しめる音楽です。
多くの人に聞いてほしいは無理なお話
街で弾き語りをしても、誰も立ち止まりません。なぜなら誰も自分のために歌っているとは思わないからです。人は基本自分以外に興味はありません。もし聴いてほしいなら「疲れたサラリーマンに向けた応援ソングです。3分間だけ聴いてください」といえば「俺のことかな?」と思った人は足を止めます。「えっ?そんなに弾き語りは甘くない?」10回やっても1回も引っかからないと思いますか?大切なのはそれができるまでするかどうかです。
これが作曲でいうところの「リスナーを決める」という行為です。
リスナーが求めている素材を探し、それを形にする。これが作曲の目的です。多くの人ではなく聴いてくれる人を絞ります。これはビジネスの基本であるマーケティングです。「マーケティングなんて作曲に関係ないでしょ?」って思うかもしれませんがそんなことはなく、次でお話する必要最低限のマーケティングを調べるだけでも曲作りは速く確実なものになります。
リスナーにあった素材を集め方
ターゲットであるリスナーをはっきりさせます。
そのためには次のような情報を集めます。
- 年齢
- 性別
- 仕事(学生)
- 趣味
- 生年月日
例えば10代と40代では今ハマっている音楽が同じものもありますが、40代がもっと「ぐっとくる音楽」があったりします。そのぐっとくる音楽はどんな音楽なのか?を考えると40代にささる作曲のための素材が明確になります。
どう書くかではなく何を書くか?
作曲で必要なのは所作ではなく作り上げたものです。よいか悪いかは別として毎日作曲をするために必要なのはどう書くかより何かを書いたかです。楽器の弾けない芸能人が結婚式まで猛練習してサプライズでお嫁さんの前で披露して感動するシーンがあります。その時の演奏はお世辞にもうまいわけではないのですが、その一生懸命な姿に心打たれるわけです。
作曲の場合人前でそのような感動をよぶようなサプライズ的な作り方を披露する機会はありませんが、その思いで届けたいテーマを形にすることで、相手に突き刺さる音楽になります。
まとめ
毎日曲を書くためには素材を集めることが大切です。その素材が明確であればあるほど作曲には悩まなくなります。なぜなら作るべきものがある程度頭の中で見えているからです。
よく頭の中にあるものを形にするなんていう作曲家さんがいます。これは素材が整っている状態というわけです。
さぁまず明日から各テーマを決めて素材を集める作曲スタンスを初めてみてください。最初はなれなくても必ず毎日作曲ができるようになります。