
バスコンプを探してるけれど良いのない?



それならHeritage Audio SUCCESSORがおすすめ



Heritage Audio SUCCESSORって?



ダイオードブリッジ式のコンプとNEVEサウンドを彷彿とするゲインサウンドが魅力のバスコンプだよ!
メリット | デメリット |
---|---|
バストラックに最適なダイオード式コンプレッションサウンド 実機を彷彿とさせるGUI NEVEサウンドを彷彿とするゲイン | 価格が高い オーバーサンプリング非搭載 |
Heritage Audio SUCCESSOR
Heritage Audio SUCCESSORのプラグイン版は、同社の名機SUCCESSORバスコンプレッサーを忠実にエミュレートしたソフトウェアです。
ミキシング界のレジェンドでもあるChris Lord-Algeもそのサウンドの虜の一人です。
Heritage Audio SUCCESSORはダイオードブリッジ方式を採用し、倍音とスムーズなコンプレッションによる心地よい音質変化をを実現。
ハードウェア同様にサイドチェインフィルターやパラレルコンプレッションを搭載し、ステレオバスや個別トラックにも柔軟に対応可能です。
アナログ的な質感を持ちながら、デジタルならではの利便性を兼ね備え、ロック、ポップス、エレクトロニカなど幅広いジャンルに適しています。ハードウェアのサウンドを手軽に導入したいユーザーに最適なプラグインです。
ダイオードブリッジ方式によるコンプレッション
Heritage Audio SUCCESSORはダイオードブリッジ方式のコンプレッションを採用しているプラグインです。
ダイオードブリッジ方式は一言で言えばFETやVCAほど速くはなく、特有のサチュレーションとカラーを持つのが特徴です。
コンプレッサーにはFET、オプティカル(光学式)VCAタイプのコンプがあります。それぞれの違いはDTMコンプレッサーの超基本的な使い方講座でも解説しています。


ダイオードブリッジ式コンプレッサーの特徴として、バスコンプとしての「接着感」「厚み」「パンチ」のバランスが良く、特にロックやポップス、ヒップホップなどのジャンルで重宝されますが、バスコンプだけではなく単体のトラックコンプとして使ってもその効果を発揮できます。
特性 | バスコンプでの利点 |
---|---|
パンチのある圧縮 | ドラムやミックスのエネルギーを維持しつつ、まとまりを作る |
倍音による厚み | ミックスが痩せず、音楽的な暖かさを加える |
中速なレスポンス | 自然なダイナミクスを保ちつつ、適度にコントロール |
アナログ的なキャラクター | デジタル環境での無機質さを補正し、馴染みやすい音作り |
Heritage Audio SUCCESSOR レビュー
- バストラックに最適なダイオード式コンプレッションサウンド
- 実機を彷彿とさせるGUI
- NEVEサウンドを彷彿とするゲイン
- 価格が高い
- オーバーサンプリング非搭載
サウンドレビュー
Heritage Audio SUCCESSORのサウンドはダイオード式ということもあるのか、Artruiaからリリースされている同じダイオード式のコンプレッサープラグインComp DIODE-609とサウンドは似ています。


両者をできるだけ近い数値にすることでサウンドの傾向は似ていますが、Heritage Audio SUCCESSORでは、リリースタイムやアタックタイムをArturia Comp DIODE-609より低い数値に設定できることでArturia Comp DIODE -609よりさらに大きくサウンドを変化させられます。
個人的に気に入っているのが、Heritage Audio SUCCESSORのリリースタイムを25にしたときの開放的なサウンドです。
素材によってはパコパコとしたサウンドになる傾向もありますが、設定次第では幅広い使い方ができるのもHeritage Audio SUCCESSORの魅力です。
また、Heritage Audio SUCCESSORのゲインは1073を彷彿とさせてくれるサウンドです。実際ノブもそれらしい雰囲気があってテンションがあがります!


GAIN MAKE UPでは10dBの増加が可能で、それに対してOUTPUT TRIMは20dBのゲイン増加が可能です。OUTPUT TRIMを中央(12時)にもってくれば、±10dBのゲインを調整可能ですが、デフォルトの設定は0dBになっているので、メーカーの考え方としては±という考えではないのかもしれません。
GAIN MAKE UPでは10dBのゲイン増加が見込めると説明しましたが、ただ単なるゲイン増加ではなく倍音をプッシュできるようになっているので、このあたりの色付けは音作りの幅を大きくさせてくれそうです。
左の画像はTRIMでおよそ10dB増加させた画像、右はGAIN MAKE UPで10dB(フル)増加させた画像




CPU負荷について
Heritage Audio SUCCESSORはコンプレッサープラグインの中では少しCPU負荷が高い部類に入るように思います。
下記の画像はオーディオトラックに1つだけHeritage Audio SUCCESSORを使用した例です。左がHeritage Audio SUCCESSORで、右がArturia Comp DIODE-609です。




ただ、CPU負荷が高いと言っても、シングル負荷はなくマルチコア分散が聞いているのでそこまで気にする必要はないかもしれません、
CPU負荷計測環境
パソコン Macmini2018
CPU Intel Corei7(i7-8700B)6コア
HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
メモリ 32GB
システム OS12.6.1 Monterey
Audio/IF Focusrite RED 8PRE
バッファー 256
DAW LogicPro10.7.7
48kHz/24bit
再生ストレージ SSD
まとめ
メーカー | Heritage Audio |
システム | System Requirements Formats:VST3, AU, AAX (64-bit) macOS: 10.15.7 and up (Both INTEL and Native Apple Silicon M1/M2/M3 Compatibility) PC: Windows 10 and 11 DAWs supported:All major DAWs, including Ableton Live, Pro Tools, Logic Pro, FL Studio, Cubase, Studio One, Bitwig, Reaper, Reason etc |
認証方式 | i Lok認証 |
認証数 | 2 |
マニュアル | 英語 |
価格 | $108.90(セール価格$81.40) |
備考 | すべての SUCCESSOR および/または SYMPH EQ ハードウェア所有者は、SUCCESSOR および/または SYMPH EQ ネイティブ プラグインを無料で入手でき、すべての i73 PRO 所有者は、SUCCESSOR + SYMPH EQ ネイティブ プラグインを無料で入手可能 |
Heritage Audio SUCCESSORはダイオードブリッジらしいサウンドを堪能できるコンプレッサープラグインです。また、ゲイン増加による倍音を強調できるGAIN MAKE UPもイメージしやすい音質になってくれるので、よい色付けを施したいユーザーに向いているように思いました。
ただ、オーバーサンプリングモードが非搭載であるという点はユーザーにとって評価の分かれるところであると思いましたが、それを補うだけのサウンドの質感があるように感じました。
ダイオードブリッジ式でさらにアナログ的な色付けを好むユーザーにとってHeritage Audio SUCCESSORはおすすめできる製品であると思います。