ADAM Audio ニアフィールドモニターT7Vはコスパ&音質に優れたモニタースピーカーです。この記事ではT7Vを実際使ってみて気がついたことや現在使っているA7Xと比較しメリット・デメリットについて纏めてみました。
スペックやコスパから見てもDTM初心者におすすめのスピーカーです!
ADAM Audio T7Vとは
ADAM Audio T7Vは同社Tシリーズと位置づけされているモニタースピーカーで、小規模なコントロールルーム及びホームスタジオ等で幅広く使われているニアフィールドモニタースピーカーです。
Tシリーズはウーファーが5インチタイプのT5V、今回紹介する7インチのTV、8インチタイプのT8V、10インチタイプのサブウファーのT10Sがあります
T5V | T8V | T10S | |
周波数特性 | 45 Hz – 25 kHz | 33 Hz – 25 kHz | 28 Hz – 120 Hz |
重量 | 5.7 kg | 9.8 kg | 14.96 kg |
サイズ(W-H-D) | 179mm 298mm 297mm | 250mm 400mm 335mm | 318mm 390mm 413mm |
アンプ合計出力 | 70 W(RMS) Max. SPL: ≥106 dB(ペア @ 1m) | 90 W(RMS) Max. SPL: ≥118 dB(ペア @ 1m) | 130 W Max. SPL: ≥104 dB @ 1m Tシリーズとの使用に最適な設計 |
新開発のHPSウェーブガイドと1.9” U-ARTツイーター 5” ウーファー(ポリプロピレン)とリアファイヤリング型バスレフポート | 新開発のHPSウェーブガイドと1.9” U-ARTツイーター 8” ウーファー(ポリプロピレン)とリアファイヤリング型バスレフポート | 10” サブウーファー(ペーパー) | |
価格(Pair) | ¥ 39,600税込み | ¥ 66,000 税込み | 1本59,180税込み |
ストア | ロックオンカンパニー | ロックオンカンパニー |
ADAM T7Vスペック
T7Vスペック
- 新開発のHPSウェーブガイドと1.9” U-ARTツイーター
- 7” ウーファー(ポリプロピレン)とリアファイヤリング型バスレフポート
- アンプ合計出力:70 W(RMS)(ウーファー50W、ツイーター20W)
- 周波数特性: 39 Hz – 25 kHz
- Max. SPL: ≥110 dB(ペア @ 1m)
- 重量7.1 kg
- サイズ347 mm x 210 mm x 293 mm
A7Xスペック
- ドイツ・ハンドメードの高精度なX-ARTツイーター
- 7” ウーファー(カーボン/ロハセル/グラスファイバー)
- アンプ合計出力(RMS/Music):150 W/ 225 W
- 周波数特性: 42 Hz – 50 kHz
- Max. SPL: ≥114 dB(ペア @ 1m)
- 重量9.2 kg
- サイズ337 mm x 201 mm x 280 mm
画像はA7Xとの比較です。T7Vの方が少しだけ大きい感じですが圧迫はなく、ボリュームやパスポートが全面にない分シンプルな印象です。
ADAM Audio T7Vの価格
ADAM Audio T7Vは一本あたり24,700円、ペアで49,500円で購入できます。
A7Xとは使用目的が違うので両者の価格を比較することに意味はないのかもしれませんが、A7Xはペアで151,800円、T7Vの3倍近くします。
T7Vを使用してみて
ここではTVを使ってみた印象を7つに絞って書いてみました。
6畳の部屋でも十分に堪能できる音質
自宅制作環境の多くは5〜7畳くらいの部屋が多いと思います。(私の環境も6畳程度です)スピーカーは大音量で鳴らした方がメーカーのスペックをフルに発揮できますが環境上それほど大きな音で鳴らせない人は多いでしょう。T7Vは小さい音で鳴らしてもT7Vは低音域から高音域まで価格帯以上の解像度を維持しているように思います。
とくに低音の解像度は同価格帯のスピーカーと比べても高く、キックやベースの低音域の音処理に大きく貢献してくれます
あと地味なポイントですが、スイッチに重さと硬さがありそこに高級感を感じました。
スピーカーが非常に軽いけど音は良い!
重量は1つ7.1 kgです。セッティング時に持ち上げた感覚としては「軽い!」です、古いタイプの人間なのか「スピーカーとアンプは重たい方がいい」と思ってしまう部分がありますがT7Vは「軽くて音が良い良質なモニタースピーカー」という印象を持ちました。
ちなみに余談ではありますが、スピーカーの重量が重たいと大きいタイプのDTMデスクによっては机がそってしまうリスクがあります。
低音域の出方はA7Xより多い!
私がメインで使っているA7XよりT7Vは低音域が伸びてきます。ADAM Audio A7Xの再生周波数帯域は42Hz〜50kHzでT7Vは39Hz〜25kHzですが、わずか3Hzでココまで違うのか???というのが正直な印象です。
ベースやキックの処理をするときにもこの帯域の再生はかなり重要です。ローカットでバンバン切っていた音をT7で聴くと「うすっぺらい!」となりますよ。
低音の出方についてより具体的な情報が知りたくなったので、Logic Proのトーンジェネレーターでサイン波を出力しどこまで低音域を感じられるかをチェックしたところ、スペックの39Hzはもちろんのこと25Hzくらいでも音を確認できました。動画では18.4Hzのサイン波を出力していますが、しっかりと超低音域を体感することができました。
高音域はA7Xと比較しておとなしい
これはツイーターの違いがかなり大きいです。人の可聴範囲は20kHzが限界なので50kHz再生できる機能はある意味でオーバースペックのように感じる人もいますが、耳で感じるのではなく体で感じる空気感としてX-ARTツイーターの効果は大きく、A7Xを聴いた後ではT7Vは優しくまろやかに感じます。
ただこの両者の違いは創作に著しく問題が発生するような差ではありません。高音域から感じる音の広がりはA7Xに負けないほどです。それでも高域が弱いと感じたときは、HFを使うのも手ですが、T7Vの設置する高さを耳に揃えるだけでも改善できます。
モニタースピーカーをDTMデスクなどに直置きするとスピーカーの設置状態が低くなってしまいますので、スタンド等を使って高さを調整するのがポイントです。
バスレフが背面なのでセッティングによってかなり音が変わる
T7Vはリア・ファイアリング型のバスレフポートが設けられています(画像の穴がそれです)
バスレフとは「豊かな低音域を再生するのに適した機能」です。スピーカーは壁に近づきすぎると低音が壁に反射し全面に回り込み中高音域の解像度が損なわれます。よく壁との距離は「30cm〜50cm」というのは音の回り込みを防ぐための距離です。
改めてT7Vはリアバスレフタイプなので背面への低音量は多いです。私の環境でチェックした限り、壁との距離を5cm程度変えるだけでも低音の出方に影響がありました。低音が強すぎると感じた場合は背面のLFでカットするか吸音材等の設置を検討するのが良いでしょう。
バスレフに関してはこちらの記事が参考になります
ADAM Audio T7V 口コミ
カナダ生活も、はや三カ月すぎ安定してきてついに作業用のスピーカー購入!ADAM T7V👏👏素晴らしいステレオ感とフラットで暖かい音!買って正解😍 pic.twitter.com/YMNHCPSf2E
— のりお® NORIO (@episode1103) February 5, 2019
比較的低価格なモニタースピーカー、個人的にはADAM T7Vオススメです。
— 下田祐(YU SHIMODA)ラクガキ キングダムOST5/18予約ヨロシク! (@Yu_Shimoda) September 15, 2020
同価格帯だとかなり低音が出て(38hz〜)高域までバランス良いと思います。同社の上位機種と比べるのは流石に厳しい(値段もかなり違うので)ですが、自宅ユースならこのぐらいで十分ではと。最近買って特に良かった機材の一つ。 https://t.co/lxTpEusgAy
ADAM AUDIO T7V導入。
— S.S (@setakeda) January 5, 2021
ノーエージングでちゃんと出てる。
素晴らしい。ただ、デカイ…
余裕あるローが欲しいから7inchにしたけど…
デスクの配置を丸っと変えたので汗だくです。
MIXが早くなるなぁこりゃ。 pic.twitter.com/tOW2Lrr446
adamのt7vいきました 結構元気な音なのと、定位感はもちろん低音の動きも見えるようになって結構いい感じす
— isa / Tomoyuki Sagesaka (@isagen7) September 6, 2019
ステレオ感とコスパ(ペアで49,500円)そして低音の見え方について評価している人が多いです。
まとめ
T7Vは最新のADAM Audioテクノロジーを搭載しながらもコストパフォーマンスに優れ音質面でも安心して作曲、ミックスに集中させてくれるモニタースピーカーです。DTMerの多くはよいDTM音源を探しがちですが、再生環境にお金をかけることでミックスクオリティを上げることが可能です。
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