DTMでのドラムトラック制作が難しく感じる初心者にとって、ドラムループ素材は救世主となり得ます。
本記事では、ループを使用して瞬時にリズムセクションを充実させる方法を詳しく説明しています。Cubaseやその他のDAWソフトでのループ活用法、MIDIでの細かなリズム作成、ベロシティー調整によるダイナミクスの追加、さらにはキック、スネア、ハイハット、クラッシュシンバルなどのドラム音源の選択と配置に至るまで、具体的な手順を紹介。
ループを使ったドラム制作が、どのようにして音楽制作の効率を高め、楽曲の質を向上させるかを、実用的な例と共に掘り下げています。
どのような打ち込みにしたいのか?
ドラム音源に限らずDTMの打ち込みは究極この考え方に収まります。リアルにするかかしないか今日はドラムに限りますが、例えばクラッシュシンバルとハイハットが同時に発音するというのはプレイ上ありえない話なので、リアルな打ち込みとは言えません。
ですがEDM系などエレクトリックな曲では別に問題になりません。むしろ問題にする意味がありません。なぜならEDMというジャンルにおいてハイハットとクラッシュシンバルがなることで音楽のノリが損なわれないからです。
イメージとしてはアゲアゲな音楽で気分が良くなっているときに「あっ、今クラッシュシンバルとハイハットが一緒になった」とは思いません。もちろんその視点をもって聴き込めばきになるかもしれませんが、それは純粋に音楽に浸るという意味での聞き方ではありません。EDMで大切なのは「気分があがるかあがらないか」この一点です。
リアルにする必要なんてないからです。
これがわかれば、どんなドラムの打ち込みをしようと問題ないはずですよね。かりにドラムのベロシティが一定にしても打ち込み感をなくしたいから!」という意図があり、それが伝わる音楽ならばなんら問題はありません。
つまり意図さえあってそれを説明できるなら、ようは何だってありということです。
手抜き!邪道!と思う理由
なぜこういう考えになるのかというとすべて打ち込まないと打ち込みじゃない!自分で100%コントロールしないと気がすまないという人に多いですね。
しかし、ちょっとまってください。
シンセの音色はゼロから作りますか?supersawとかプリセットから選んでません?EDMのキックはゼロから作りますか?たぶんプリセットに頼るでしょう。ドラムの打ち込みもドラムサンプルというプリセットを使うという考え方で問題ないはずです。
バンドで曲をつくるときはDTMでガチガチなデモを作って持っていったとしても細かい部分はプレイヤーの判断に委ねられますし、作っている最中でドンドンクオリティアップしていきますので「すべて私が作った譜面通りにやれー」なんてことはよほどのプロで意図することがない限り稀な世界です。
DJたちはかっこいいと思う音楽の断片をつなぎ合わせることで音楽を作ります。言ってしまえば、音楽理論でさえすでにアリものを私達は使っているという解釈が可能になります。それを考えたときに「ドラムループを使うのは邪道だ」というのは全然理にかなっていない話になると思いませんか?
DTMはめんどくさい
DTMって実はめんどくさいんですよ。あれもこれも手をつけてしまえる=あれもこれもしなければいけないって考え方が成り立ってしまいますから。だから、ドラムの打ち込みがめんどくさいと思ったらサンプルループに頼ってしまえばいいんです。DTMはめんどくさいですから、DTMで何をしたいか明確にしておかないとDTM迷子に”難民”になってしまいます。
歌ものをしたいのなら当然メロディが一番大事になるわけですからメロディにかける時間とどドラムの打ち込みにかける時間どっちを選ぶ?ときかれたらきっとメロディですよね?
ドラムループサンプルと打ち込みのハイブリッド
もしゼロからすべてドラムを打ち込まなければいけない!と思っているひとはStylusのようなドラム音源は使うことができなくなります。
STYLUSではループを組み合わせてこんな感じのドラムループを簡単につくれます。
これをイチからやろと思ったらどんだけ時間かかるかわかりませんwこういう便利な音源を柔軟に使えるようになるのもDTMerの能力として必要なものと言えます。
まとめ
ドラムを打ち込むのにドラムループサンプルを使うのは有り無し?ドラムループサンプルを使うことを迷っていた人?どうです?ドラムループ使ってみようと思えるようになりました?
私も昔は「全部自分でやなければいけない、手抜き、邪道だ!」と思いドラムサンプルループを使うのにすごい抵抗があった時代があります。でも、使ってかっこよくなるなら、何をしてもいいはず!それに自分の好きな曲のドラムがかっこよくてどうやっているんだろ?と調べたらStylusにたどり着いたという話でもあります。
ドラムサンプルを使おうが、打ち込もうが究極は自分でかっこいいな!と思ったらそれが正解です。そしてそれが聴いてくれる人に伝わったら感無量!くらいの気持ちでOKと思っておきましょう。
それでもこだわり始めるとドラム打ち込みをより極めたくなってきます。ドラム打ち込みのクオリティを求めたい人は以下の記事が参考になるので是非読んでください。
やりたいこのかっこよさを追いかけたら、きっと今自分が考えている方法だけが正解じゃないと思える日がきます。一つの考えにとらわれず純粋にかっこよさを追い求めましょう。