ボーカルにはプレートリバーブを使えばいいっていうけど具体的にはどう使うの? プレートリバーブのカラーを簡単に変更できるものとかないの?
今回紹介するPerfect Plate XLはユニークなプレートリバーブプラグインです。
私も最初は「どうせ普通のプレートリバーブプラグインでしょ?」と思っていました
しかし使い始めてしばらくすると凄まじく集中して弄り倒していました。
なぜなら、ボーカルやドラムに使えるような王道なプレートリバーブだけではなく、「えっ?もはやリバーブじゃないよこの音!ってかめちゃかっこいい」的なサウンドの虜になりました
この記事ではPerfect Plate XLの価格やをDTMリバーブテクニックを堪能できるプリセットも紹介しています。
Perfect Plate XLとは
Perfect Plate XLはデジタル音楽の制作方法に新鮮なアプローチをもたらすことを目指す起業家チームDenisが作ったプレートリバーブプラグインです。
ポップなGUIと高品質なエフェクトプラグインを制作するデベロッパーとして注目を集めています。
Perfect Plate XLは新旧のプレートリバーブサウンドを研究して開発されました。複雑な操作もなくボタンひとつでダークなサウンドからブライトサウンドまで
一瞬でプレートリバーブの音質変化させられるので初心者でも安心して使えます。
使用(システム)環境
Mac:
- OSX10.7からmacOS10.15(64ビットのみ)
- VST、VST3、AU、AAX
Windows:
- Windows 7以降(64ビットのみ)
- VST、VST3、AAX
10秒で覚える豆知識
プレートリバーブとは部屋の残響ではなく、大きな金属の板を振動させて作り出した人工的な残響装置、
主にボーカルやギターに使われる。音の傾向としてはルームリバーブより音が明るい
Perfect Plate XLの特徴
- プレートのサウンドを決定する5つの要素を使用して、空間と時間におけるプレートのキャラクターをクリエイティブに制御
- 実物よりも大きいモノラルからステレオ:位相の問題なしに、モノラルソースからワイドステレオリバーブを作成
- ローテーターとダッカー:ホスト同期のビブラート、トレモロ、フィルタリング、パンの効果をダッキングして組み合わせることで、動きを作成
- レゾネーター:金属の欠陥を注入したり、映画やSciFiエフェクトを作成したり、オーディオソースをシンセに変えたりすることができます。
- デチューンと彩度:ローファイとヴィンテージの品質を制御します。
- サイズ変更可能なGUIとCatalinaのサポート。
- 外部FXに最適:バスで使用すると、パーフェクトプレートをあらゆる種類のエフェクトと組み合わせて、キャラクターと興奮を作り出すことができます。
- TXVerb™リバーブテクノロジー
- EQグラフ:内蔵のEQグラフで周波数とレゾナンスを整形して、リバーブの色を調整します。
この中で特化したいのはプレートサウンドを決定する5つの要素と音質を決定する3つの要素から選択するだけで使えるプレートリバーブを作り出すことが可能です。
これらを組み合わせるだけでもPerfect Plate XLのプレートリバーブのクオリティの高さを堪能できます。
Perfect Plate XLの使い方
上記の方法はあくまでプレートリバーブのタイプを変更するだけですが、次の6つのパラメーターを
使うことでよりエフェクティブなプレートリバーブサウンドを構築できます。
上記の白い画面にはスペクトラムアナライザーも表示されるのでどの周波数にリバーブが集中しているのがわかるのも使い勝手がいいですね。
EQ:リバーブをイコライザーで調整
RESO:任意の周波数に金属的な効果を加える
DRIVE:派手目のテープサチュレーション
ROTATE:モジュレーション効果
DETUNE:テープサウンド的なデチューン効果
DUCKER:本来ダッキングとして使えるパラメーターですが設定次第ではドライブサウンドにもなります。
10秒で覚える豆知識
リバーブプラグインはAUX(センド送り)じゃないと使っちゃ駄目?
AUXに使うことで他のトラックも混ぜることができましたが、CPU処理速度に問題がないのであれば、
トラックに直接使ってもOKです。その場合DryとWetのバランスに気をつけましょう。
まずはドライ&ウェットを50%からリバーブのバランスをとるのがおすすめです。
Perfect Plate XLおすすめプリセット!
プレートリバーブのクオリティは使いやすく即戦力になるレベルです。
しかし、Perfect Plate XLの魅力はアグレッシブに音が変化することです。
個人的には「Synth LFO Plate」です。これはリバーブをLFOと同期させることでリバーブにサイドチェイン的な効果を生むプリセットです。
プレートリバーブはEDMリバーブとしても使われることが多いですが、LFOとの動機より王道のEDMリバーブを超えた使い方ができます。
サイドチェインは音量変化がよく使われるエフェクト効果ですが、リバーブに使っても実に面白い効果が得られます。
Widthをモノラルからステレオ変化させていくことでよりドラマチックな演出効果が期待できます。
Perfect Plate XLのメリット・デメリット
リバーブタイプを5つの項目から、その音質を3つから選ぶだけでプレートリバーブタイプを決めてしまえるのは良いです。
音質としては「本物にこだわった!」というよりは実践的で使いやすい音質に特化した印象です。
またイコライザー、ダッカー、などリバーブ処理に必要な最小限の機能から音を派手目に加工するモジュレーションやドライブ機能までついているので
これ一台あればリバーブサウンドの作り込みはある程度完成できるので時短になると思いました。
しかしなんと言っても、リバーブ、EQ(イコライザー)アナライザーこの3つが一つになっているだけでもかなり使い勝手がいいです。
安心するデフォルト設定!
リバーブに限らずソフト音源でもすべてのパラメーターがゼロの位置にあるデフォルト設定は重要です。これがあるとパラメーターの変化の度合いがすぐに確認できます。
Perfect Plate XLにはデフォルト設定があるので安心して音作りができます。
プリセットの選び方にもうひと工夫欲しい!
それほどプリセットの数は多くありませんが、使えるものが多い印象です。プリセットの切り替えは下部にある矢印で選択できるのですが、
例えば20番のプリセットのあとに1番のプリセットを選ぶときは右下のフォルダマークを選択しMacOSのブラウザ画面から選択します。
個人的にはプラグイン内に独自のブラウザビューを作って選択できればもっと使い勝手がよくなると思いました。
あと、たまにですが、GUIの大きさが勝手に変更されるときがありましたが再現性がわからなかったので詳しく記載はできません。
Perfect Plate XLのCPU負荷
- パソコン Macmini2018
- CPU Corei7(i7-8700B)6コア HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
- メモリ 32GB
- システム OS10.14.6 Mojave
- Audio/IF Motu896HD
- バッファー 256
- DAW LogicProX10.4.8
- 再生ストレージ HDD
上記の環境で、CPU負荷は以下の通り
負荷の平均は20%程度です。
負荷の比較としてはIK MultimediaのSunset Sound Studio RevebがCPU負荷平均15〜20%
Logic Pro X付属のIRリバーブspacedesignerが5%〜10%
spacedesignerはさすが純正だけあって負荷が低いです。このような比較をするとPerfect Plate XLは高いように感じるかもしれませんが、
Perfect Plate XLはイコライザー、ダッカー、サチュレーション、デチューン、すべてをONにした状態の負荷で
オフにすると10%程度まで減らすことができます。
まとめ
Perfect Plate XLのまとめ
- 使えるプレートリバーブプラグイン
- サウンドのカラーはタイプ5種類、音質3種類から選択
- アナライザー付きのイコライザーでリバーブが集中している箇所を確認可能
- RESO DRIVE ROTATE DETUNE DUCKERを使って通常の自然なプレートサウンドから人工的なサウンドまで加工可能
- プリセットの選び方に少しだけ難あり(個人的解釈)
- 負荷はそれほど重くない
プレートリバーブとして使うのもありですが、個人的にはLFOと動機しながら、ドライブ機能で歪ませるそんな使い方も楽しいですね。
リバーブスロットに常備しておけばリバーブサウンドの音作りに必要なプラグインはコレ一つで対処できることが多くなりそうなプラグインです。
Perfect Plate XLの価格(セール情報について)
リバーブは正しい残響処理をしないと音の濁りにも繋がります。濁ったリバーブは楽曲クオリティの低下に繋がります。
Perfect Plate XLのイコライザーで濁らないリバーブをサウンドを作り、そのうえで「ちょっとだけ歪ませたい!」「リバーブをアグレッシブに変化させたい」
という対応もプラグインたった一つでできるのはかなり便利です。
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