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ゼロから初めて誰でもわかる!リバーブ基礎硬め

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リバーブを使うと空間が広がり音色がリッチに聴こえ楽曲のクオリティがアップします!その効果は誰でもすぐに実感できるので多くのDTMerがリバーブを使っています。

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でも、ついついかけすぎてお風呂みたいになって逆にクオリティダウン

そうなんです。リバーブの音って気持ちよいので、ついリバーブを使いすぎてしまうんですよね

なぜそんなことになるのか?それはリバーブに対して正しい知識を持っていないからです。適当に使っても適当な効果にしかなりません。

リバーブを使う上で重要なのは「初期反射と残響のバランスをとること」です。

この記事ではそれらを理解できるようにパラメーターの意味や使い方、そこから「リバーブとはなにか?」を正しく理解できるように、基礎から応用まで学べるように詳しくわかりやすく解説しています。

リバーブの使い方を取得するとDTMミックス技術も向上することになるのでぜひ身につけていただきたいです。

UG
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リバーブとは

リバーブ(リバーブレーター)は残響効果を与えられるエフェクトです。

残響効果とは部屋の中で発生した複数回のエコー(反響/反射)によって音が遅れて聴こえる現象をいいます。

一回目の反射を初期反射(early reflection一次反射 )と呼び、二回目以降の反射を二次反射音(late reverberation後期反射)と呼び、この後期反射の長さがリバーブ時間(Reverb Time)になります。

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リバーブのパラメーターはいくつかありますが、それらはすべて次の2点を調整するためにあります。

初期反射さまざまな空間をエミュレート部屋の大きさを調節
後期反射リバーブテールや空間のサイズとリバーブタイムを調節

音響学的には後期残響が直接音に対して、 60dB減衰するまでの時間を残響時間と定義されていますが、DTMでリバーブを使う際には頭の片隅に置いておけばよい程度の話です。

2.残 響 時間 の 測 定
残響 時 間は , 定常 音 を室 内 に放 射 して 平衡状態に 達 した 後に音 を停止 した場合, その 後の 室 内の 音
響 工 ネ ル ギ ー密 度 が 音 源停止 直前 の エ ネル ギ ー密度 に比 べ て 1/106 (− 60dB ) に な る まで の 時 間 と定義 さ れ て い ます。

引用元:残響時間の測定における注意点

まったく反射せず直接聞こえる音を「直接音」と呼びますが、反射しない部屋(無響室)と呼ばれる特殊な部屋にいない限りは必ず反射音が発生するので、日常生活で直接音と反射音を別々に聞き取るには熟練の技術が必要になります。

リバーブの種類

リバーブの種類は主に次の6つになります。それぞれに特色がありそれにあった用途で使うことでリバーブの効果が最大限に発揮されます。

ホールリバーブ大きな空間(ホールなど)
チェンバーリバーブ(ルームリバーブ)小さな部屋(反響が強い部屋)
プレートリバーブ鉄板を使った人工的な残響装置
デジタルリバーブプログラムに調整管理されている
コンボリューションリバーブ本物の場所や装置をサンプリングして響きを再現
AIリバーブAIによって最適な響きを作る

ホールリバーブ

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リバーブタイムが長い大きな部屋をシミュレートしています。

バラードなどのボーカルやストリングスなど空間を大きく見せたいときに効果的です。

Drum Dry
Drum Hall
Piano Dry
Piano Hall

リバーブタイムが長いのでかけすぎに注意が必要です。

chambers(ルーム)リバーブ

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chamber(チェンバー(チャンバーの方が発音的に近い))とは特定の目的で使われる部屋のことを意味します。

よく音源で「チェンバー ストリングス」というのはこの小さい部屋で演奏できる人数のストリングス音源ということです。

リバーブ的な「Chamber」は残響が発生しやすい部屋にスピーカーとマイクを立てて録音することでリバーブ状態を作り出します。

エコー成分を発生させることから「エコーチャンバー」と呼ばれることもあります。

ルームリバーブとの差は使用目的によるところが大きいでしょう。ルームリバーブであってもそこにマイクを立ててスピーカーから出た音を録音し、それをリバーブ成分的に扱えば、チェンバーになります。

またドラムなどにルームアンビエンスを与える目的で大きな部屋で録ったような音として使いたいときは「ルームリバーブ」または「アンビエンス」とよばれたりもします。

ただ個人的な感想としてはチェンバーリバーブとして使う部屋の多くは石でできているため硬質的で響きが長い印象。それに対してルームリバーブは部屋の材質(木製であったり部屋の高さがあったり)の影響によって様々なので、その音色の差で使いわけます。

Drum chamber
Piano chamber
Drum Room
Piano Room

プレートリバーブ

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画像引用:Abbey Road Studios のリバーブ プレート ルーム

一つのサイズが2.4m×1.2m×0.3mというとてつもなくでかいリバーブ装置です。ホールや、チャンバーと違って、装置内の鉄板を振動させることで残響を作り出します。

初期反射音が大きくアタック感もあり、なおかつ音が明るいことからボーカルやギターなどに使うことが多いリバーブです。

Drum Plate
Piano Plate

スプリング・リバーブ

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画像はイメージです。

バネを響かせることで独特の残響効果を作り出せるのが「スプリングリバーブ」です。

ビヨンビヨンという音が特徴的です。また小型なためギターアンプに搭載することも可能でした。

Guitar Dry
Guitar Spring

デジタル・リバーブ(アルゴリズム)

上記のリバーブはすべてマイクで録音するか装置であっても大型でどうしても手軽に扱えるものではありませんでした。

しかし、時代とともにリバーブは19インチラック型のリバーブ装置として進化し、でDSPを積んだハードウェアリバーブは残響時間や部屋の大きさなどが自由に調整できるため「誰でもどこでも自由に使える」ものに変わっていきます。

サンプリング・リバーブ(コンボリューション・リバーブ)

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デジタルリバーブはアルゴリズムでリバーブ成分を作り出すわけですが、その音質はどこか「機械的」と呼ばれていました。そこで部屋の残響成分自体をサンプリングし(IRといいます)それを再生することで、東京ドームの音からイタリアの大聖堂まで自由に本物のリバーブ成分を使えるようになったのがサンプリングリバーブです。

IRは有料のものから無料のものまで多くのIRがネット上にあり、世界中の残響旅行を楽しむことができます。

リリースされた当初は何十万もするものでしたが、今では各DAWに付属するほどポピュラーなリバーブなものになりました

また最近では本物のホールだけではなく、昔のハードウェアリバーブをIRで再現しているものもあります。こうなるとほぼ実機を手にしているのと同じになります。

AIリバーブ

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AIリバーブの中身はアルゴリズムリバーブと同じですが、素材によってAIが最適なリバーブの値を提示してくれます。そのため、リバーブに不慣れ人であっても、曲にマッチしやすいリバーブを使うことができます。

リバーブになれない初心者にとっては強い味方になるので、リバーブの勉強目的として使うのもオススメです。

ディレイとリバーブの違い

リバーブは反射する音つまり原音より遅れてくる音を聴いているので「遅れる」という意味ではDelayは同じになります。

ただリバーブのディレイといえるものは非常に速くそれをエフェクターであるディレイのように知覚するのはかんたんではありません。たとえば、5mの正方形の部屋であれば以下のような速さになります。

直接音:5m
初期反射音:7.07m

直接音:0.0147秒
初期反射音:0.02075秒

リバーブにおいてのディレイはあくまで残響成分という部分でしかありません。一方のエフェクト的なディレイは原音が発せられた後に聞こえる音の遅れ(ディレイ)を認識することが可能です。

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また最近ではこのディレイの間隔をより細かく調整することでリズミックな演奏パターンを作り出すことができるのもディレイ・エフェクトの大きな特徴です。

Strings Dry

では次から実際にリバーブのパラメーターの意味と使い方についてお話します。

リバーブのパラメーターについて

リバーブはメーカー等によってパラメーターの呼び名が変わります。効果はわかりやすいのですが、この名前が変わってしまっているおかげで混乱を招いているように思います。

リバーブではいくつものパラメーターがありますが、覚えるのは次の4つです。

  • PreDelay
  • Decay(ReverbTime、Tail)
  • Early Reflection/Size
  • リバーブのイコライジング

PreDelay

PreDelayとは元の音から残響が起こるまでの時間です。

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PreDelayを0msecにすると原音が鳴ると同時に残響が発生します。これがすべて駄目とはいいませんが、歌などアタックに特徴がある素材の場合、PreDelayがゼロだとその頭のアタック音に残響が乗ってしまい歌が残響にマスキング(埋もれる)されてしまい、ボーカルの明瞭度も下がり、歌詞の意味も伝わりにくくなります。

初心者がリバーブを使うとお風呂みたいになってしまうのはこのPreDelayの設定が原因の一つです。

では、どれくらいが適切なのか?20~60msくらいで調整する人も多いですが、これはテンポによっても変わります。

例えば、ディレイ・タイムで計算すると次のようになります。

4分音符8分音符16分音符32分音符
BPM601000ms500ms250ms125ms
BPM120500ms250ms125ms62.5ms
BPM180333ms166ms83ms41.6ms

PreDelayも基本は時間の長さであるため、音符の長さに換算できます。BPM180の場合41.7msは32分音符になるため、40ms程度のPreDelayではイメージとは違った印象になるかもしれません。

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これどうやって計算するんですか?

60,000 / 楽曲のBPM = 4分音符の長さ (ms)X1000で出せるよ

全音符 → 4
2分音符 → 2
4分音符 → 1
8分音符 → 0.5
16分音符 → 0.25
32分音符 → 0.125

以下のサンプルはBPM120に対してPreDelayを0、40、80、240と設定してみました。

Vo PreDelay 0ms
Vo PreDelay 40ms
Vo PreDelay 80ms
Vo PreDelay 240ms

240msではリバーブがディレイのように遅れて聞こえるのがはっきりと認識できます。意図としてこのような狙いかたをするのであれば、面白いかもしれませんが、自然なリバーブには聴こえませんね。

リバーブ感を維持しながら原音も時はプリディレイを多めにいれるということを覚えていればイメージに近づけます。

音の分離感を調整したいと思ったらまずはPRE-DELAYという感じで覚えてください。

Decay

リバーブのDecayとは残響時間を示す言葉です。

リバーブによっては「Reverb Time」「Tail」表記されている場合もありますが、意味は同じです。

これは考え方としてはシンセサイザーのADSRのD(Decay)と同じ考え方になります。

シンセの場合発音したオシレーターの長さを調整するのがDecayですが、このオシレーターをリバーブに置き換えると

リバーブがどのくらい速く減衰するかを調整するのがDecayになります。

Drum Decay Dry
Drum Decay 100%
Drum Decay 50%
Drum Decay 0%

Decayは0%にしても完全なDryになるものとそうでないものがあります。値を小さくすればするほど部屋感は小さくなるので、リバーブの種類によっては若干の空間を作り上げる用途で0%で使用することも可能です。

使い方の目安としては、30~50%程度の間です。リバーブタイムも曲のBPMや使っている楽器と密接に影響します。長いほどにリッチ感はありますが、その分他のパートを邪魔するわけですから、長ければよいわけじゃありません。音楽の世界では大は小を兼ねないのです。

Early Reflection/Size

Early Reflectionは最初に反射して帰ってくる初期反射音のことです。

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初期反射音は小さい部屋ほど大きくなります。

画像

Early Reflection(初期反射)は上記の画像のように部屋の大きさと密接に関わっています。

Sizeとはこの部屋の大きさを決めるにほかなりません。Sizeを小さくすれば部屋は狭くなり大きくすれば部屋が広くなります。

リバーブのパラメーターとして使うコツは、Early Reflection/Sizeでは音の奥行きをコントロールするのに役に立ちます。

例えば、Early Reflectionを0にすれば部屋のサイズが小さくなります。その結果初期反射の聞こえる速度が速いため、初期反射が遅いものと比べると音像が前に出てきます。

Early 0.1m
Early 3.5m
Early 7m

ではEarly Reflectionがないものとそうでないものを比較するとどうなるか試してみます。

Early 50%
Early 0%

おそらくEarlyの0%の方が音が暗く聞こえると思います。

これはスペクトラム・アナライザーで確認するとわかりやすいです。

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緑がEarlyが50%の状態でピンクがEarly0%の状態です。Earlyが50%の場合は低域の周波数帯域がある程度山があるのに対して、Earlyなしではその山が鳴らされているような印象です。また、Earlyがある方が1kHz以上の見え方も変わります。

乱暴な言い方をすればEarlyをつけることで音の明瞭感がわかりやすいといえます。

リバーブを使うと音抜けがわるい場合Earlyのバランスが重要になってくるのはこういうことです。

リバーブのイコライジング

リバーブでのイコライジング(フィルター)は特定の帯域のリバーブ成分の調整を行います。ただ、あくまでかかっているリバーブをイコライザーで調整するのみで、特定の帯域のみかからないという話ではないということです。

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バスチャンネルにまとめたドラムトラックなどの調整にも役立ちますし、帯域によっては反射する壁等の材質のエミュレーションにも向いています。

最近のリバーブではリバーブにイコライザーがセットになっているものも多いですが、DAW付属のイコライザーと組み合わせて使っても問題はありません。その場合リバーブの後にイコライザーを通すのがセオリにーになります。

大切なのはリバーブ成分をイコライザーでどうしたいか?という見方です。

AUXセンドでリバーブを使用する目的とメリット

AUXとは複数のトラックをまとめて一つのチャンネルに送る方法の一つです。

AUXで使う目的は複数のトラックに同じリバーブを使うことで空間的な繋がりをもたせることにあるでしょう。

例えば、ストリングスとピアノをまとめたトラックを作る場合にそれらのトラックにAUXで同じリバーブを使うことで自然な一体感を得ることができます。

しかしここで気をつけなければいけないのは、それぞれの音源ができる限りドライであるということです。

ピアノにはホールリバーブがたっぷりかかっているものをストリングスと混ぜてそこからリバーブもかけると望ましい結果にはなりにくいです。

最近ではインストトラック(ボーカルやギターだけのトラック)に直接リバーブを使うケースも多いです。AUXでリバーブを使う目的も昔はリバーブ自体のCPU負荷が高いから一つにまとめようとという話もありましたが、今のPCのパワーではそこまでCPU負荷を気にする必要はありません。

EDM系などではピアノだけリバーブを掛けて他はドライといったようなアプローチをしているものもよくみかけますし、その方がドラマティックな印象を受けます。

ただ、AUXでリバーブを掛けるメリットは、リバーブ自体に違うプラグインを使えるという点です。

インストトラック上ではリバーブはWet/Dryのみになり、Dry50%にした場合であっても次に挿しているプラグインの影響を受けてしまいます。しかしAUXであれば、送る量さえ決めてしまえば、リバーブの後にどんなプラグインを挿しても実音に影響はありません。

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Drum reverb Aux
Drum Reverb Aux+Effect

リバーブを積極的に作り込みたい場合はAUXを使うのがオススメです。

リバーブのかけ方&考え方

リバーブを使うときのポイントは次の3つです。

かけ方(量)

タイム

サイズ

この3つを意識するだけでも脱初心者です。それくらい多くの人がこの3つのポイントを軽視している部分があります。そしてその中でももっとも大切なのは「かけ方(量)」です。正直この「量」だけを意識するだけでも良いと言い切れます。

リバーブのかける量

どんなによいリバーブもかけすぎては曲の魅力は引き出すところかマイナスです。しかし、慣れていないと、「最適な量」がわかりにくいと思います。

そこでオススメするのが「自分の中で気持ちよい!と感じるリバーブ量の半分」にすることです。なぜなら自分が気持ちよいと感じる時はすでにそのリバーブサウンドに酔っている可能性があります。

お風呂などで歌っているときは気持ちよいのは主観でしかものを見れていなからです。客観的になるとお風呂の残響音はそれほど気持ちよくないですからねw

そしてもう一つ半分以下にしなければいけない理由があります。

それは、最終的にマスタリングをするとすべての音量が上がってきます。つまり、埋もれていたリバーブサウンドも上がってきます。

こうなると大げさにかけただけのうるさいリバーブサウンド楽曲になってしまう可能性が高いです。だから「自分が気持ち良いと感じた量の半分以下にする」ということが大切なのです。

コーラスやディレイなどのモジュレーション系もとにかく客観的に見て「ちょっとかけ過ぎかな?」と思ったらすぐに半分以下にしましょう。

リバーブの種類と使う意図

効果的なリバーブサウンドを得るためにはリバーブの種類と意図をしっておくことが大切です。

リバーブには大きく分けて次の3つです。

ホール

プレート

チェンバー(ルーム)

ざっくり説明すると

ホールとルーム大きい会場、小さい部屋(部屋)

プレートは残響が明るい感じ(響きの明るさ)

ホールやルームは部屋にマイクを立てればその部屋の残響を録音できますが、そのような部屋がない場合でもリバーブをサウンドをかけたいという思いで作られたのがプレートリバーブです。

なので、部屋鳴りを作るというよりは残響自体を作り出すことを目的にしたのがプレートリバーブなのでホールやルームの響きより人工的な響きがするため音が抜けもよくなっています。

ホールとルームは部屋の鳴りをつくるのに対してプレートは部屋ではなく残響感の明瞭を作ります。

リバーブは演出したい場面を想定すればそれほど大きく使い方を間違えることはありません。

広大なバラードをまったくリバーブがかかっていない状態で聞くとものすごく嘘くさいというか感情がない印象を受けます。

しかし部屋で小さく彼女に語りかけるようなバラードの場合は広大なサウンドは必要ありません。その方が現実感があります。

ロックでテンポが速い曲の場合はリバーブが多すぎると他の楽器に残響が干渉して音の輪郭をぼやけてしまう可能性があります。自分がリバーブをつかう時に注意するのは、リバーブの演出がどこにあるのか?これを常に意識するようにしましょう。

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余談だけど、リバーブを除去するというプラグインもあるよ

リバーブと各楽器の配置の関係

例えば、楽曲全体(2mixファイル)にリバーブをかけるとどうなるか、小さい音ほど埋もれていく、つまり音像が遠くなっていきます。ミックス時のバランスとは音像調整であり、リバーブはそれをさらに大げさにできるものと言えます。

なので、予めしっかりとどの楽器はどの場所にあって、どれくらいの音量で聞かせたいか?ということを考えながらミックスすることでわずかなリバーブでも全体の音像を破綻することがなくなります。

しかしここを守らないと無駄にに響いた現実感がない楽曲になってしまいます。

何をどう響かせたいのか?

リバーブをもっとも多様するのはボーカルです。なぜなら、メロディをよりわかりやすく伝えるために歌詞というあるからです。つまりよりダイナミックによりエモーショナルな演出としてリバーブを使います。

ボーカルにリバーブを使うときに注意したいのは次の2つ

リバーブサウンドを聞かせたいのか

ボーカルの歌詞を聞かせたいのか?

そのバランスを考えて量を決める。という考え方が大切です。また他の楽器の場合、ギターの場合は分厚い壁サウンドをリバーブで作ることもできますし、ソロのときだけリバーブをかけることもあります。

このときずっとギターにリバーブがかかっていてソロになってもかかっているのとソロだけリバーブがかかっているのではどちらがソロの存在感があると感じるか?という疑問をもてるかどうかです。

目的別にリバーブを使い分けるなどの理由は「どう演出したいのか?」という意図から生まれます。

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演出の数だけリバーブがある!という感じです。

低音パートはリバーブはいらない

ジャンルにもよりますが、基本的に低音にリバーブは必要ありません。低域にリバーブを使っても響きを感じる高音部が少ないと響きを感じにくいですし、低音部に響きが多いと音の明瞭度は下がりサウンドに切れがなくなります。

エフェクティブな処理をする。

キックなら大きなリバーブを掛けて効果音的に使うなどの方法で使うことはありますが、常用させる意味はあまりありません。

まとめ

リバーブで使う主なパラメーターは次の4つ

  • PreDelay
  • Decay(ReverbTime、Tail)
  • Early Reflection/Size
  • リバーブのイコライジング

これらに対して、どのくらいの量をかけるのか?なぜそのリバーブなのか?を意識することで「お風呂みたいでモワモワ響くだけのリバーブ」という状態から回避できます。

ここに書いたことをしっかり守れば有償のリバーブプラグインなどに頼る必要性はありません。

もちろん有償のリバーブプラグインはそれなりの魅力や機能があるのでその価格になっているわけですが、リバーブの本質をしっかりと理解することの方がよっぽど大事だと私は思います。

参考記事及び動画

響きのパラメーターと音響設計

反射音の存在しない「無響室」とは?

残響時間の測定における注意点

DTM初心者リバーブもやもやになりがち!(2)アーリーリフレクション(初期反射)を駆使しろ!わーだー専門学校じゃねぇよ〜作曲家のためのエンジニアリング〜【DTM DAW Reverb】

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