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Cherry Audio Eight Voiceレビュー簡単音作りのコツ3つ紹介!

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コストパフォーマンスと音質を両立したCherry Audioが新しいソフトシンセをリリースしました。往年のOberheimの名機Eight VoiceをエミュレートしたCherry Audio Eight Voiceです。

この記事ではCherry Audio Eight Voiceのレビュー、誰でも簡単にシンセウェイブ的な音作りができるコツを3つ紹介し、さらに使い込んでみてわかった(メリット・デメリット)をお話します。

UG
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Cherry Audio Eight Voiceとは

Eight Voiceは、1977年にリリースされたOberheim Eight Voiceシンセサイザーを慎重にエミュレートしたものです。Cherry Audio のソフトシンセはコストパフォーマンスに優れ音質は実機に迫ります。他のメーカーからもEight Voiceエミュレートはリリースされていますが、Cherry Audio Eight Voiceは実機の再現とそれを超えた操作性を兼ね備えた最強のエミュレートソフトシンセと言えます。

Cherry Audio Eight Voiceの特徴

  • 8つの完全に独立したデュアルオシレーターボイスモジュール。
  • 受賞歴のあるシンセサイザーデザイナーのMarkBarton(MRB)によるOberheimマルチモードフィルターエミュレーション。
  • 330以上のプリセット。
  • 大規模に構成可能なモノラルおよびポリキーボード割り当てモード。
  • 無限のレイヤリングおよびゾーニングオプションの独立したキー範囲設定。
  • 強力な音声制御グループ化のための非常に柔軟な音声リンク。
  • ユーザーインターフェイスのすべての領域を瞬時に拡大するためのフォーカスボタン。
  • スタックされたポリパッチを作成するための2つの別々のポリアサインバス。
  • 6つの波形とテンポ同期を備えた追加のLFO。
  • 1/2ステップのクオンタイザーとテンポ同期を備えた8ステップのミニシーケンサー。
  • スタジオ品質のリバーブとテンポ同期によるモッドディレイ。
  • すべてのコントロールの完全なMIDIコントロールとDAWオートメーション。
  • 8つのボイスシンセサイザーは、AU、VST、VST3、AAX、およびスタンドアロン形式で利用できます。

Eight Voiceに限らずCherry Audioのソフトシンセの良さはフィルターやパラメーターの反応速度にあると言っても過言ではありません。まるでアナログシンセを触っているかのような音色の変化を体験してしまうと他のソフトシンセのパラメーターの変化がぎこちなく感じることがあります

システム要求

  • macOS 10.9以降、64ビットが必要です。8GBのRAMを搭載したクアッドコアコンピューター
  • Windows 7以降、64ビットが必要です。8GBのRAMを搭載したクアッドコアコンピューター
  • AU、VST、VST3、AAX、およびスタンドアロン。

ライセンス認証は公式ページにてオーソライズコードを認証させるタイプです。

ライセンスレジストレーションの方法についてはpluginBoutiqueにて詳しく説明されています。

Cherry Audio Eight VoiceのCPU負荷

以下のマシンスペックでCherry Audio Eight VoiceのCPU負荷テストしてみました。

  • パソコン  Macmini2018
  • CPU  Corei7(i7-8700B)6コア HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
  • メモリ 32GB
  • システム OS10.14.6 Mojave
  • Audio/IF APOGEE Symphony Ensemble
  • バッファー 256
  • DAW   LogicPro10.6.1
  • 48kHz/24bit
  • 再生ストレージ HDD

4ボイス程度の和音ですが、CPU負荷はパッチによって負荷が異なります。そのためリアルタイムで高CPU負荷のパッチを演奏する場合は注意が必要です。打ち込む場合はCPU負荷逃しでマルチコアへの分散が見られます。

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CPU負荷逃しなし
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CPU負荷逃しあり

CPU負荷は一般的に、同時発音数、リリースの長さ、リバーブ等が負荷の増やす原因になります。

Cherry Audio Eight Voiceの使い方(音作りのポイント3つ)

ここではCherry Audio Eight Voiceの使い方として基本的な音の作り方のコツについてお話します。

Cherry Audio Eight Voiceの音作りは基本的に他のVA(バーチャルアナログシンセ)と変わりません。オシレーターは基本変調可能なSAW波だけのシンプルな仕様です。しかしEight Voiceは文字通り8つのモジュールで組み合わさっているソフトシンセあり、その一つ一つは単音モノフォニック仕様です。なので、例えば、モジュラーを4つしか使わない状態では4音ポリフォニックなります。

1モジュールずつ音作りをする場合はリンクを解除する

デフォルトの状態ではすべてのパラメーターはリンクしています。そのため一つのモジュールのフィルターのカットオフを動かせば8つのモジュールすべてのカットオフが同じ動きをします。それぞれのモジュールを独立させるためにはモジュールのリンクをカットします。

動画を見て気がついた人がいるかもしれませんが、音を連続で押し続けると一つの一つのモジュールのボリュームが発音します。これはOberheim Eight Voiceの独特の機能です。逆に3和音を同時押せば、3つのオシレーターが同時に発音(オシレーター1.2.3)次にまた3和音を押せば(4.5.6)さらに3和音で(7.8.1)という感じでオシレーターが作動します。慣れないと戸惑う仕様かもしれませんが、逆を言えばモジュールを細かく調整することでより複雑で有機的なサウンドを作れます。

音に広がりを出すパンとデチューンの設定方法

Oberheimと言えばウォームで広がりのあるパッドやブラスが有名です。(もちろんリードも得意です)それらの音を作るコツはオシレーターのパンを広げてデチューンする。たったそれだけで雰囲気のあるパッドが作れます。このとき4和音等のコードしか使わないのであればオシレーターを4つ切ってしまうことでCPU負荷軽減にも繋がります。

シーケンサーを使用した音色作り

Cherry Audio Eight Voiceにはアルペジエーターにもなるシーケンサーが搭載されています。Cherry Audio Eight Voiceはすべてのモジュール同時にシーケンスすることもできれば1つのモジュールだけをシーケンスすることも可能です。その結果ベースパートのみをシーケンスさせ上モノは通常通りの演奏といったスプリット的な音色を作れます。

ここではモジュール8だけをシーケンスしています。

まず、モジュール8のVOICEを設定します。

緑ランプのしたのSEQをON(上)にしてKEYBをLASTにします。MONOモードにすると常にそのモジュールは連続して発音します。つぎに、KEY RANGEでシーケンスする帯域を決めます。KEY RANGEのLOWとHIGHはMIDIのキーナンバーなので、48というのはC2という意味になり、これより上のキーではシーケンスはされません。

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あとはモジュール1〜7を上モノ(コードorリード)的な役目にします。ここでのポイントはPOLY はBタイプ、SEQはオフ、KEY RANGEは49〜127です。

POLYをAタイプにしているとモジュール8のシーケンスパートの作動帯域にかぶってしまいます。Bにすることでモジュール1〜7と8を完全に切り離してしまう考え方です。

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後はお好みでリバーブやディレイをかけて空間処理をすれば、80年代のハリウッドSF映画のようなシンセウェイブ的な雰囲気を楽しめます。

Cherry Audio Eight Voiceのメリット・デメリット

Cherry Audio ブランドの音質と価格の安さ

GForceというメーカーもGForce OB-Eという名前でOberheim Eight Voiceをエミュレートしているます。

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音を聴き比べるとその高音質に「すごい!」と声を上げる人もいるクオリティです。操作できるパラメーターも多く。シンセマニア心をくすぐる内容です。しかし、OB-Eの価格は149ドル、現在はセールで129ドルとなっていますがCherry Audio Eight Voiceより1万円近く高いです。安くてもしっかりとしたOberheim サウンドを堪能できるCherry Audio Eight Voiceの価格は魅力的です。

他にもEight Voiceではありませんが、モジュール1つまたは2つを再現したOberheim SEMがArturiaやplugin-allianceからリリースされていますが、それらよりCherry Audio Eight Voiceは安いです。

音作りの必需品デフォルトパッチを簡単に呼び出せる

Cherry Audio Eight Voiceだけではありませんが、Cherry Audioブランドのソフトシンセは音作りがしやすい配慮がされています。それがパネル左側にあるNEWボタンです。これを押せばどんなパッチもパラメーターが最小限に設定されているパッチを呼び出すことができます。

ただVCOが少しだけでチューンされている状態がデフォルトというのは人によっては「そこはフラットだろ!」と突っ込みたくなる部分かもしれませせん。

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GUIの切り替えで気分転換!

どれだけ音がよいソフトシンセであってもたまには操作画面であるGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)を変更したくなることがあります。Cherry Audio Eight Voiceではシステムコマンド(上記バーの右矢印の渦になっているすぐとなりの)からクラシックモードとダークモードを選ぶことができます。

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クラシックモード
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ダークモード

ダークモードはかなりシックでおしゃれです。Oberheimカラーもいいですが。こちらの方が近未来的な雰囲気を味わえます。

モジュールズーム画面が便利

Cherry Audio Eight Voiceは8つのモジュールを一つの画面上に設置するためどうしても一つ一つが小さくなります。そのためパラメーターの文字が小さく操作に支障が出る場合があるかもしれません。

しかし。このあたりはCherry Audioさんよく考えています。Eight Voiceには各モジュール等をピンポイントで拡大できる機能がありこのおかげで操作性が向上しています。

まとめ

Cherry Audioはどのソフトシンセであっても「Cherry Audio」ブランドの音がします。それはArturia等とはまた経路の違う質感なので使い分けするのも楽しいところです。コストパフォーマンスと音質を両立しているCherry Audio ブランドから今後も目が離せません。

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