NIのSOLID EQ Compの使い方と他のSSLプラグインとの比較

「SSLというエフェクトプラグインを使うと音がめっちゃよくなるらしい」そんなネットの話を聴いてSSLサウンドに興味を持った人は多いかもしれません。しかし、各プラグインメーカーによってどのSSLが一番音が良いのかは使ってみないとわかりませんよね。というわけで今日は、SSLプラグインの聴き比べと簡単な使い方についてお話します。

SSLとは?

SOLID STATE LOGIC(ソリッドステートロジック)(以下SSL)は1969年にイギリスにて設立した音響機器メーカーです。そこそこ規模が大きい録音スタジオ、TVプロダクション、放送局等の多くはSSLのミキサーを使っています。言ってしまえば日本で一番ヒット・ソングをミキシングしたミキサーがSSLです。

SSLの音の特徴

SSLにはいくつかのタイプがあります。

1977年〜81年にかけて作られた4000シリーズと言われている

  • 4000B
  • 4000E
  • 4000G

これらの音の印象は次のように言われています。

  • NEVEなどと比べると音が派手でクリアで音の速さに特徴があり
  • クリーンでレスポンスが早くキレのある音
  • クランチ気味な要素があると言われています。
  • 良い意味でレンジが狭い 使える帯域が絞られている印象

アナログ・コンソールにおけるフラッグシップ・モデルであるXL9000Kはレンジが広く音像が大きい音と言われています。

SSLの使い方

イコライザーは基本DAW付属のものと同じです。ただ、かかり方がDAW標準のイコライザーとは違い、かなり自然にかかる印象になるかもしれません。

使い方で難があるとするとそれはコンプレッサーです。SSLのチャンネル・ストリップのコンプはアタックのパラメータがFastAttac以外ありません。なので、ゲリンリダクションを+3dB程度を基準にしてより潰したい場合はFast Attackをオンにするという使い方をするのが効果的です。

NIのSOLID EQ COMPとBUS COMPとは?

Native Instruments社が作ったSSLらしいサウンドを目指したエフェクトプラグインです。

Kompleteシリーズに付属しているので「おまけの無料プラグイン」と思っている人もいますが、単体で販売していて価格はそれぞれ13,400円

SOLID EQ SOLID COMP SOLID BUS COMP それぞれ13,400円で3つ揃えると40,200円とかなり強気な値段設定です。

MEMO

SOLID EQ、SOLID COMP、SOLID BUS COMP

これら3つがすべて含まれているのは

Komplete12(無印)

Komplete12Ultimate 

KOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s Editionとなり、KOMPLETE 12 SELECTにはSOLID BUS COMPしかふくまれません。

イコライザー部にGとEの切り替えスイッチあるのでが4000Eと4000Gのサウンドの再現を試みていることはわかりますが、具体的にどのタイプをモデリングしたなどはわかりません。SSLからライセンスの許可などないと公式ページに記載されています。

そもそもこの製品も、ここに含まれる他のいかなる知的財産もSolid State Logicに由来してはいません。そして/あるいはSolid State Logicと繋がりを持つものではなく、ライセンス許可、承認、認可されているものでもありません。 「Solid State Logic」という登録商標はRed Lion 49 Ltdが所有しています。

「なんだ、そういうのだったらレベルは低いんだろうな」と思うかもしれません。しかし百聞は一見にしかずです。ということでここから

SSL公式から出ているSSL Native Channelstrip v6

BrainWorXのbx_console SSL 40000E

Ik MultimediaのTR5 British Console

これらと音をキックとスネアで比較してみたいと思います。

比較の方法は、Compによるゲインリダクションが6dB程度します。パラメーターはできるだけ寄せていますが、プラグインよっては音量の差がでるので基本はゲインリダクションで統一するようにしています。

イコライザーはキックの55Hzを3dBブースト 800Hzを20dBカット 5kHzを3dBブースト

1回目はエフェクトかけていない状態2回目以降は以下の紹介の通りになります。

SOLID EQ COMP

当たり障りのない優等生的な音です。少し音がくらい印象を受けますが、ボリューム調整で十分に前に出てくる音色です。

SSL Native Channelstrip v6

SL/XL 9000シリーズをモデリングしているチャンネル・ストリップです。私はDuendeと呼ばれるFirewereで接続して使う外部エフェクトユニットの時代から愛用していますが、これを使ったあとにDAW付属のEQをかけるとかかり方がまったく違うことがわかります。よく出来たイコライザーは無理なくブーストカットができているのがわかり、Channelstrip v6もとにかく高音質で、音の密度もよく、それでいて抜けてくるサウンドです。

音の質感は、SOLID EQ Compより音が明るく高域もよく出てきます。音が速いという表現がよくわかります。

TR5 British Console

音の傾向はSSL Native Channelstrip v6と似ていますが、こちらの方がよりローエンドが大きいです。

bx_console SSL 40000E

bx_console SSL 40000E 以外のCompはすべて「コンプしてますよー」的な音になりますが、bx_console SSL 40000E だけは原音に近い雰囲気が残っているのがわかります。

ではこれらを実際の動画で確認してみたいと思います。

 

BUS COMP比較

次にSSLのBUS COMPとSOLID COMPを比較します。

SSLのBUS COMPの方がトランジェントがしっかり残っているので音の速さを感じますが、SOLID COMPが決して悪いわけではなく、むしろSOLID COMPのサウンドを好む人も多いと思います。

さいごに

NIのSOLID EQ COMP/BUS Compのサウンドは好みは分かれるかもしれませんが、本家SSLと比べても質感は似ているので、SSLらしさは出せるように思います。

個人的にはbx_console SSL 40000Eのナチュラルすぎるコンプには驚きました。

みなさんが気になったSSLサウンドどれでしたか?他にもSSLプラグインを出しているメーカーはあるので、気になる人は色々とチェックして一番しっくりくるSSLサウンドを見つけてください。

SSLは定番と呼ばれるサウンドなのでどれか1つは持っておいた方がいいと思いますよ。

参考URL

Duende Nativeの魅力

SSLサウンド徹底解剖