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[無料]wavesfactory SnareBuzzレビュー抜けるスネアの作り方

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スネアサウンドがこもって聴こえるとき多くの人の解決方法は「イコライザーで高音域を持ち上げる」という方法です。しかし、この方法はいつもうまくいくとは限りませんし、これが原因で逆に音が濁ったり耳に痛いだけのサウンドになることがあります「えっ?高音域ブーストしてなぜ音が濁るの?」と思う人は今回の記事からたくさんのことを気づいてもらえると思います。

今回はそのサウンドの作るためにSnareBuzzというプラグインの使います。もちろん使い方についてもしっかり説明しているので、わからなくてもすぐSnareBuzzを使いこなし、EQに頼らないスネアサウンドの作り方を覚えることができます。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
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SnareBuzzとは

wavefactoryがフリーで配布しているスネアの余韻をコントロールできるプラグインです。スネアには叩く面とは反対のボトム側にスナッピーと呼ばれるパーツがついています。

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このチェーンみたいなものがスネアに取り付けられていることで、シャンというスネアらしい抜ける音になります。では具体的にどのような音の変化なのかを来てみたいと思います。

最初がスナッピー有り 次がスナッピー無し を2回繰り返しています。

スナッピーがないとタムのような音になりますね。

このスナッピーをどれくらい混ぜるかがスネアとして抜けであったり派手さにつながります。

このジャリジャリ感の量と質感をコントロールするのがSnareBuzzの仕事です。

以前こちらの記事で書いたスネアの音の作り方でもスナッピーの要素をどう扱うかについて書かれています。

メリット

スナッピーの量をコントロールすることで明るく抜けるスネアを作ることができます。レコーディング時やスネアの音作りのときに、プロはスナッピーの音が足りない場合シンセのノイズを足して、スナッピーの代わりにしていました。ですが、それだとスナッピーの伸ばし具合をコントロールするのに手間がかかり、素早く意図する音作りができません。

SnareBuzzはそれらの手間を一切なくしてくれる便利なプラグインです。

デメリット

意図せずに使ってしまうと余韻が音の濁りの原因になったり、ノイズ感が強調されることで耳障りな音になる可能性もあります。またあくまで擬似的にノイズ的な成分を付け加えているので、BFD3などのリアルなドラム音源のスネアの場合、奏法によってスナッピーの音の鳴り方がかわるような変化をSnareBuzzはつけることができません。

あくまでスナッピーによって得られる高域の鳴り方のバランスを整える用途で使えるプラグインです。

SnareBuzzの使い方

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非常に美しいGUIです。おそらくWavefactoryのスタジオなのか、右奥にあるメロトロンが気になりますw

パラメーターについて

ノブは左がMINIMUMで右がMAXです

  • 左から SNARE (tithness)でスナッピーの余韻をコントロール一番左にすると余韻があり、右にまわしきると余韻がほぼ無い状態になります。
  • Typeによって5種類のスナッピーを選択できます。
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  • Studio(mic distance)スネアとマイクの距離をコントロール。左にするとマイクの距離がスネアと最も近く、マイクの距離も遠ざかります。
  • Roomで5つのリバーブを選択できますが、正直ものすごく空間が感じられるリバーブではなくあくまで「ルーム」の残響感です。
  • あとはVUメーターとmixとoutです。
  • mixは左で原音のみ12時のところで50/50のバランス 右に回しきるとスナッピーの音だけになります。
  • Outでは±12dBの音量をコントロールすることができます。

サンプルデモ

TYPEとROOMの音色を差を動画で確認してみましょう。

イコライザーでスネアの高域を上げるだけでは駄目なの?

mixになれて来た人やイコライザーを使ってスネアの音作りをしている人からすれば「ん?元々スナッピーあ含まれているスネアだったらイコライザーで高域をブーストすればよいのでは?」と思うかもしれません。

ちなみにSnareBuzzで使ったものとそうでないものをアナライザーで比較すると次のようになります。

緑がSnareBuzzなし、赤がSunareBuzzありです。2kH〜20kHzまでにスナッピーとしての音色が伺えます。

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では元々スナッピーを入れた状態のスネアと比較すると次のようになります。赤がSnareBuzzでスナッピーを足したもの、黄色がスナッピーありの状態です。

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たしかにSnareBuzzによって音の明るさをコントロールするのが目的であればイコライザーでやっても良い気がしますね。では次の動画でイコライザーとSnareBuzzの音の違いを見てみましょう。

イコライザーでブーストしている値がかなり高めなので響き的にイコライザーの方が明るく感じます。ですが、イコライザーであげている周波数は10kHzのシェルビングです。ここで注目してほしいのは上げ幅が+23dBまで持ち上げているということです。

「えっ?そんなにあげたら音割れるんじゃない?」と思うかもしれませんが、ここで注意が必要なのは23dBというはイコライザーで持ち上げた数値であるものの、元の音がかなり小さい場合には23dB持ち上げても動画程度の音量に聴こえるわけです。

しかしこのとき、当然聞こえていないノイズ的な成分も持ち上がっているためそれが積み重なると音の濁りの原因にもなります。これらのミックスの諸症状の問題をSnareBuzzが解決してくれるわけではありませんが、実音としてのノイズがある方が、必要以上のコンプやイコライザーを使わなくてもすむというメリットがあります。

SnareBuzzで作るEDM系のスネアの余韻を作る

EDM系のスネアの多くはドラムマシンからのサンプリングであることが多いため余韻が短いものが多いです。そういうときもSnareBuzzは使えます。むしろ奏法によって余韻の長さが変わる生系のドラムより相性がよいとも言えます。

wavefactory他のプラグイン

クオリティもさることながら、開発のコンセプトがユニークなのがwavefactoryの特徴です。

サチュレーションをイコライザー的に扱えるSPECTREは倍音のコントロールが可能なので、イコライザーより自然な音を作ることができます。

カセットテープシミュレーターはオープンリールのようなハイクオリティなアナログサチュレーションではないものの、その音には独特の質感があり、これでしか出せない唯一無二の存在とも言えます。

SK10を使えば超低音のサブハーモニックを作り出しキックに太さを与えてくれます。ですが、リリースのコントロールができなのと、周波数によってはその音質に好みが分かれると思うので、サブハーモニックをもう少し厳密にコントロールしたいのであれば、BozのLittle Footの方がよいかもしれません。

他にも無料/有料合わせて色々なプラグインがあるのでサイトをみて気になるものがあれば試してみると良いと思います。

wavesfactory

まとめ

個人的には生系のスネアに使うより、EDM系に使う方がハマります。イコライザーで無理やりブーストするより実音からイコライザーする方が音にムリがありません。スネアだけに限らず他の使い方も模索したくなるSnareBuzzでした。

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