DTM初心者から中級者の皆さん、DAW付属の音源に限界を感じていませんか?あなたの楽曲が次のレベルへと飛躍するための鍵は、まさにここにあります。
この記事では、音楽制作の質を格段に向上させる、厳選されたソフト音源を紹介します。もはや、高品質な音源はプロの領域だけの話ではありません。自宅での制作でも、プロ並みのサウンドを実現することが可能です。
この記事では、各楽器ごとにあなたが求めるクリアでリッチなサウンドを実現するための、最適なソフト音源をピックアップしました。このガイドを通じて、DAW音源からのステップアップを目指してみてください。
高品質ソフトシンセ音源とは
高品質の定義はかんたんではありませんが、DAWに付属されているものより有償の音源の方がクオリティの高いものが多いです。なぜなら、DAW付属の音源はピアノやギターなどあらゆる楽曲に適した音源が揃えられていますが、その分1つ1つの音色のクオリティはそこまで高くないからです。
そのためプロや音源に拘りたい人はDAW内蔵音源の品質に満足できずに有償のソフトシンセ音源を購入することが多いです。
無償音源(DAW内蔵音源)はクオリティが低い?
誤解がないようにしたいのはまずDAW音源のクオリティが低いわけではありません。本気で打ち込めばリアルな音楽を表現してくれるクオリティは確保されています。
ただ、それに対して有償音源はさらに細かい部分にまで拘った音源であるということです。
また有償音源の他に無償で配布されている音源もあります。一昔前は無償のクオリティは無償のレベルのものが多かったのですが、近年では無償音源であっても、DAWの内蔵のものよりクオリティも高く、有償のものに迫るものもあります。ただ、無償音源の場合、期間限定であったり、会社がなくなってしまうなど、安定したサービスを約束するものではないため、「もう手に入らない!」というケースや、ソフトシンセ音源のエンジンのバージョンアップで使えなくなるケースもあるため注意が必要です。
ソフトシンセ音源とメモリの使用量について
ソフトシンセはピアノやギター、ドラムなどの生楽器を録音して使うサンプリング音源とコンピューターのCPUを使って音色を作り出すモデリング音源の2種類になります。
サンプリング音源 | メモリを多く使う |
モデリング音源 | CPUを多く使う |
あくまで一例ですがサンプリング音源とモデリング音源には上記のようなメリット・デメリットがあります。
メモリ使用量については下記のページで分かりやすく解説しているので参考にしてみください。
また、CPUの負荷にバッファーの設定を調整することで負荷軽減につながります。
VST iについて
DAWの中で使うのがVST プラグインです。(Logic Proの場合はAU(オーディオユニット))という規格です。
ここではソフトシンセ音源(DTM音源)に該当するVST iについて解説していきます。上記でも軽く説明していますが、VST iの主な特徴は音色を奏でられる楽器をソフト化したものをソフト音源(ソフトウェア)と呼びます。
VSTプラグインの中のカテゴリVST iはこのようにカテゴライズすることが可能です。
ハードシンセモジュールの名残をうけて複数の楽器を搭載している音源をマルチシンセと呼びますが、最近では独立したシンセエンジン等を搭載しているものも見受けられます。今マルチ音源を正しく表現するのであれば「マルチシンセシス音源)と呼ぶのが適切かもしれません。
- Falcon
- Avenger
- Omnisphere
- Equator2
DTMソフトの中でもソフト音源は選ぶ楽しさ、使う楽しさ、など色々な楽しみがあります。ソフト音源(VST i)の種類は主に次の8種類に分類されます。
- ドラム音源
- バーチャルアナログ音源(シンセ音源)
- ウェーブテーブル音源
- FM音源
- マルチ音源
- オーケストラ音源
- エスニック音源
- キーボード音源
※音源の中にはスタンドアロン(DAWを起動する必要がない)タイプのものも多くあります。
ドラム音源
ドラム音源を選ぶときのコツは次の表を参考にするとイメージと大きくずれないようになります。
コツ | 説明 |
---|---|
ジャンルの適合性 | 選ぶドラム音源は、制作する楽曲のジャンルに適している必要があります。例えば、ロック向けの音源はパワフルで生々しいサウンドが特徴ですが、ジャズやアコースティック楽曲ではより柔らかくナチュラルな音が求められます。 |
サウンドクオリティ | 高品質なサンプリングやシンセシスを提供する音源を選びます。クリアでリッチなサウンドは、楽曲全体のクオリティを向上させます。 |
カスタマイズ可能性 | 音源のパラメーター(ピッチ、ディケイ、トーンなど)を調整できるかどうかも重要です。カスタマイズ性が高い音源は、より多様な音楽制作に対応できます。 |
ユーザーインターフェース | 直感的で使いやすいインターフェースを持つ音源を選ぶことで、作業効率が向上します。複雑すぎるインターフェースは、作業の障害になり得ます。 |
互換性とシステム要件 | 選んだ音源が使用しているDAWやコンピュータのシステムと互換性があることを確認します。また、システム要件(CPU、メモリ、ストレージなど)も考慮する必要があります。 |
レビューと評判 | 他のユーザーのレビューや評判を参考にします。特に、同じジャンルの音楽を制作しているユーザーの意見は参考になります。 |
またドラム音源にはアコースティックドラムとエレクトリックドラムに分けられており、ポップスやロック、メタルにはアコースティックドラム音源、EDM系やシンセウェイブなどはエレクトリックドラム音源がよく使われます。
では上記の内容を踏まえた上で、ドラム音源を3つ紹介します。
クオリティで選ぶならToontrack EZ DRUMMER 3
ToontrackのEZ DRUMMER 3は、直感的で使いやすいインターフェースを備え、初心者から中級者にも扱いやすく設計されています。
このソフトウェアは、多様なジャンルに対応する豊富なプリセットパターンと高品質なドラムキット、サンプルを提供し、リアルでプロフェッショナルなドラムサウンドを実現します。さらに、ユーザーはドラムキットの各部品を自由にカスタマイズできるほか、MIDIデバイスを使用して直接ドラムパターンを演奏、録音することも可能です。
名前がEZだけに「かんたんなことしかできないのでは?」と思われている可能性があるドラム音源ですが、音質は上位互換のドラム音源SD3に負けず劣らずのクオリティです。いままでBFD3をメインで使ってきましたが、はっきりとしたアタック音と音質の良さ、そして安定性の高さから現在私のメインドラム音源です。お金がある人はSD3を購入するのも検討していいですが、EZ DRUMMER 3でも十分すぎるほどのドラムトラックを構築できます。
手軽さで選ぶならAddictive Drums 2(AD2)
Addictive Drums 2は軽さと音作りの幅の広さを手軽に扱えるドラム音源です。EZ DRUMMER 3は完成した音をそのものを使うのに対して、Addictive Drums 2は内蔵エフェクトを使って音作りを行います。その内臓エフェクトの質感がAddictive Drums 2らしいと言われる部分でもあります。
もちろん内蔵エフェクトをすべてOFFにしてDAW上で好みのエフェクトを使うことも可能です。Addictive Drums 2ではマルチアウトもEZ DRUMMER 3と異なります。例えばキックやスネアなどは本来はモノラルトラックで書き出すのが一般的ですが、EZ DRUMMER 3はすべてのトラックがステレオで書き出されるため、外部エンジニアにわたすときはモノラル化する必要があるかもしれません。
その点Addictive Drums 2はキック、スネア、ハイハット、タムなどモノラル録音されたものはすべてモノラルトラックとして書き出せます。
ゼロから作りたいのであればBFD3
BFD3は非常に詳細なサンプリングと多層ベロシティレイヤーによるリアルでダイナミックなドラムサウンド、高度なカスタマイズオプション、プロレベルのミキシング機能、そして多彩な拡張パックを提供し、音楽制作において表現力豊かなドラムトラックの作成を可能にします。
音質面では本当にマイクで録音したそのままの音が出るため、ほぼほぼゼロから好みの音を作りだすことができる玄人向きのドラム音源です。
また、アンビエンスの種類が豊富でルームやマイクモノラル録音、コンプ録音、などのバリエーションが豊富にそろっているのも唯一無二の機能と言えます。
究極のドラムマシンサウンド博物館 UVI BEATBOX ANTHOLOGY 2
EDMやダンス・ミュージックで使いたい場合は上記のものよりドラムマシン音源を使うのが効果的です。UVI BEATBOX ANTHOLOGY 2は往年のドラムマシンを徹底的にサンプリングしたドラムマシン博物館であり、シンセウェイブや、ヒップホップ、ハウス、EDM,シティポップなどのジャンルに有効です。
これ以外にも下記の記事でより多くのドラム音源を紹介していますので、気になった人は参考にしてください。
ギター音源
ギター音源はアコースティックギターとエレクトリックギターの2つのタイプがあります。エレクトリックギターはポップス、ロック、メタル、など幅広く使われ、オーバドライブ(歪み)やコーラスなどでの多彩な音作りが楽しめます。
選択基準 | 説明 | 注意点 |
---|---|---|
サウンドの質 | 高品質なサンプリングやリアルなギターサウンドを提供するかどうか。 アーティキュレーションの質と量 | 音源のデモやレビューを聞いて、求めるサウンドが得られるか確認する。 |
ジャンルの適合性 | 選ぶ音源が特定の音楽ジャンル(ロック、ジャズ、メタルなど)に適しているか。 | 自分の制作する音楽ジャンルに合った音源を選ぶ。 |
操作性 | インターフェースが直感的で、使いやすいかどうか。 | 初心者にも扱いやすいインターフェースかどうかを確認する。 |
再生システム | 再生エンジンの確認 | 音源によってはFree版では使えない可能性もある |
システム要求 | 音源を使用するためのコンピュータのスペック要求。 | 自分のシステムが音源の要求スペックを満たしているか確認する。 |
価格 | 音源のコストと予算のバランス。 | 高品質な音源は高価な場合が多いが、予算内で最適な選択をする。 |
拡張性 | 追加のサウンドパックやライブラリが利用可能か。 | 将来的にサウンドを拡張したい場合は、追加コンテンツが豊富な音源を選ぶ。 |
アコースティックギターはポップスを始め、フォークや、弾き語りではかかせない楽器です。
最初にもお伝えした通り、ギター音源はDAWに最初付属しているギター音源では再現しきれないほど多くの演奏情報を含んでいます。なので「DAWについてるロックギターという名前の音を使っても全然イメージする音と違う」というときは単品でリリースされているギター音源を購入するのがよいでしょう。
個人的にはDTM初心者が一番最初に買うべき有料音源だと思っています。
圧倒的なクオリティと容量で選ぶならProminy SC Electric Guitar 2
Prominy SC Electric Guitar 2は、ストラトキャスターを高度なサンプリング技術によりリアルなエレキギターサウンドを再現する音源ソフトウェアで、細かいニュアンスまで表現可能な豊富なアーティキュレーション、直感的なプレイアビリティ、そして幅広いジャンルに対応する柔軟性を備えており、リアルタイムパフォーマンスとスタジオレコーディングの両方で高い評価を受けています。
カッティングからソロまで高いクオリティでかんたんに打ち込めるのが大きな魅力で最初こそキースイッチで戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば、高速でクオリティの高いギタートラックを完成させられます。
また、メタルに特化したV-Metalギター音源もあれば、メタルからロックまで再現できます。
圧倒的なクオリティと容量で選ぶならProminy Hummingbird
Prominy HummingbirdはSC Electric Guitar 2が制作したアコースティックギター音源です。こちらもサンプル容量も豊富で、スライドノイズや、パームミュート、アップダウンの音質さ、同じ音がならないようにするラウンドロビンなど、アコースティックギターの打ち込みを完全にサポートします。極めればもはや本物とのさはほとんどわからないレベルですが、ストローク用のギター音源としても手軽に使えるので、ポップスにアコースティックギターのニュアンスがほしい場合に効果的です。
手軽に打ち込みたいならばOrange Tree Samplesシリーズ
Orange Tree Samplesはギターを始めベースや他の楽器などの音源をリリースしています。その中でもギターの数は豊富で、そのクオリティは打ち込みギタートラックとしても十分に使えるレベルの音質です。個人的にはOrange Treeはギター音源界のAddictive Drums 2だと感じています。その理由はエフェクトの質感が個性的過ぎるからです。もちろんエフェクトは自由に調整できるので、お好みのアンプシミュ等を使えば自分らしいギター音源になります。
こちらの記事でもさらに多くのギター音源を紹介しています。実際に打ち込んでみたデモもあるのでより参考になります!
ベース音源
ベース音源は一見地味に感じる音源ですが、これもまた単品でリリースされているものを一度も聞けばそのクオリティと存在感に驚くものです。
楽興のボトムをしっかりと支えるとそれだけ楽曲のクオリティは3割増しになるほどです。
ベース音源ではポップスやロックなどでよく使われるエレクトリックベースと、ジャズやオーケストラ等で使われるアコースティックベースの2つが基本です。
ベース音源に求められるのは、ギターと同じくアーティキュレーションの数と質感です。とくにベース音源は埋もれがちな楽器でもあるので、埋もれずに主張してくるくらいの方がよい場合があります。
また、ベース特有の奏法としてスライドがあり、このスライドの長さが短い場合だと楽曲に合わないため、使いづらい印象を受けます。
手軽にハイクオリティで攻めるならTOONTRACK EZ BASS
EZ DRUMMER 3と同じTOONTRCKが開発したベース音源、ベースの音源のクオリティも高く、ピック、フィンガー、スラップの奏法を搭載、ベースの弦がビビるような音色もありリアルです。
DAWで打ち込むより、EZ BASS内のピアノロールを使って打ち込んだ方が素早くクオリティの高いものができます。
ゴリゴリなメタルをするならばProminy SR5 Bass 2
SC Electric Guitar 2でおなじみのProminy がリリースしたSR5 Bass 2とにかくゴリゴリ感がすごく、ジャンルをピンポイントで選ぶ音色ですが、ハマれば最強すぎるほどのベーストラックになります。
スライドや、ベースコード、など一般的なアーティキュレーションから特殊なものまで、「そこまでいる?」というほど豊富です。奏法はピック弾きのみ、ぜひスラップ版を作ってほしいところです。
音の説得力と量で勝負するならばSpectrasonics Trilian
リリースされて10年以上経つのに、未だにプロ・アマ問わず絶大な信頼を寄せられているベース音源、あらゆるエレクトリックベースのピック弾き、フィンガー、スラップ、そしてアコースティックベース、そして聞ききれないほどのシンセベースが搭載されています。スライドなどのアーティキュレーションの融通が効かないものがあるなど若干使い勝手が悪い部分もありますが、その質感の部分でそれらを補えるほどのポテンシャルを持ち合わせています。
エスニックワールド音源
和風系の音楽を作りたい!またはエスニックな雰囲気の曲を作りたいとなると、外せないのがワールド音源と呼ばれる世界中の民族楽器を集めたもエスニック音源です。
三味線や琴、さらにはアニメのサントラ系でよく使われるブルガリアンボイスなど、これでしか出せない音源の代表とも言えます。
ソフトシンセ音源
ソフトシンセ音源は発音方式で大まかに種類が別れます。
倍音加算方式 | FM音源 | ||
倍音減算方式 | アナログシンセモデリング音源 | ||
ウェーブテーブル方式 | EDM系に強い音源 |
最近主流なのはウェーブテーブル方式になりSERUMと呼ばれるソフトシンセはプロがもっとも多様するソフトシンセの一つにと言われています。
ピアノ音源
ピアノ音源は最もオーソドックスな音源ですが、打ち込み音源の中ではもっとも種類が多い音源です。「ピアノなんてどれも同じ」と最初は思ってしまうかもしれませんが、ピアノの音の深さを知るとどうしてもこの曲では「スタンウェイのピアノを使いたい」という欲望が出てきます。
モデリングピアノの最高峰 modartt Pianoteq 8
モデリングピアノの老舗メーカーmodarttが開発したPianoteq 8、バージョンアップ毎にピアノの鳴り方を含め音質のクオリティが上がります。
とにかく、サンプリングとは違うピアノの共鳴質感はゾクゾクするクオリティです。また鍵盤によって当然鳴り方が異なるため、手持ちの鍵盤に最適化できるモードも用意されているため、打ち込み用音源だけではなくリアルタイム用のピアノ音源としても使えます。
他にも多くのレジェントピアノや往年のエレクトリック・ピアノやクラビネットなどのキーボード音源も拡張音源として追加購入できます。
ストリングス音源
ギター、ベース、に続いてもっとも音源自体が持つクオリティに左右されるのがストリングス音源です。
ストリングスは主にバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス、などの複数の弦楽器が集まった状態の音源を示す言葉です。
マルチ音源と比較して細かいニュアンスや奏法が多く収録されていて打ち込み時に重要な要素となります。
日本のゲーム・サントラの響きを再現したいならTOKYO SCORING STRINGS
日本の映画やゲームのサウンドを世界に知ってもらいたいというコンセプトで作られた完全国産ストリングス音源、ゲームやアニメなどの劇伴で使われる小編成で構成されているのが特徴、アタックの強さやほどよくバラけたサウンドが味といえます。
マルチ音源
ピアノやギター、ベースにソフトシンセ、あらゆる音源をまんべんなく集めたものをマルチ音源と呼びますが、それ以外にも複雑な音色を網羅したものもマルチ音源と呼びます。
クオリティの面では単品でリリースされている音源にかなわないとお伝えしましたが、すぐにそれらしい音源を呼び出せるので逆を言えばスピーディーに作曲に取りかかれるのがメリットです。
一生涯かけても使い続けられるOmnisphere2
プリセット数が数万という途方もないマルチ音源それがOmnisphere2です。音色はシンセ系やコラージュ系(エスニックな雰囲気のもの)コーラス系、ギターなども入っていますが、全体的には映画のサウンドトラックの中で効果を発揮しそうな音色が多いです。
ただ、シンセのオシレーター波形も大量に入っているので、シンセ音源として使用することも可能です。
時代を作ったKORGのシンセサイザーを完全再現 TRITON
日本が世界に誇るシンセサイザーメーカーKORGの代表的なシンセサイザーを完全に再現したのがKORG Collection TRION/TRION-Extremeです。ピアノやギター、ベース、ドラム、など網羅していない音色はないほど、完璧なマルチ音源で、一部の音色には時代性を感じるものもありますが、出音の存在感はやはりこれでしか出せないレベルのもの、ゲーム音楽や、アニソン的な音色アプローチに有効です。
究極の量を備えたマルチ音源sampletank4 komplete14
ポップスや汎用系BGMを作りたいのならば、sampletank4 komplete14がオススメ、幅広く音色を取り扱っていsampletank4に対して、komplete14はクオリティの高い専用音源の集合体のような立ち位置です。
特徴 | KOMPLETE 14 SELECT | KOMPLETE 14 STANDARD | KOMPLETE 14 ULTIMATE | KOMPLETE 14 COLLECTOR’S EDITION | SampleTank 4 MAX v2 |
---|---|---|---|---|---|
音源とエフェクトの数 | 19 | 87 | 140 | 148 | 18,000以上の楽器プリセット |
Expansionの数 | 8 | 39 | 65 | 103 | 88のSampleTankライブラリ |
サウンドの数 | 15,000以上 | 43,000以上 | 84,000以上 | 141,000以上 | 詳細不明 |
サンプルライブラリー (圧縮時) | 50GB以上 | 350GB以上 | 1060GB以上 | 1.5TB以上 | 約606GB |
ダウンロードサイズ (圧縮時) | 34GB | 230GB | 680GB | 1TB | 詳細不明 |
フルバージョン価格 | ¥14,300 / 無償(特定条件あり) | ¥85,900 | ¥171,800 | ¥257,800 | 約¥34,000 |
アップデート価格 | – | ¥28,600 (KOMPLETE 2-13オーナー対象) | ¥57,200 (KOMPLETE 8-13 ULTIMATEオーナー対象) | ¥71,500 (KOMPLETE 12-13 COLLECTOR’S EDITIONオーナー対象) | – |
アップグレード価格 | ¥14,200 (特定条件あり) | ¥57,200 (KOMPLETE SELECTオーナー対象) | ¥71,500 / ¥143,200 (特定条件あり) | ¥85,900 / ¥171,800 (特定条件あり) | – |
E-バウチャー | – | 1x Plugin Alliance E-バウチャー | 2x Plugin Alliance E-バウチャー | 3x Plugin Alliance E-バウチャー | – |
SampleTank 4 MAX v2と同等の価格帯でKOMPLETE 14 バンドルセットはありません。そのため、34,000円で大量の音源を揃えられるという点においてはSampleTank 4 MAX v2の方がお得感はあります。
ただ両者に言えるのはSampleTank 4 MAX v2はユーザーが少ない(SNS界隈でもそれほど会話に出てこない)のとKOMPLETE 14 ユーザーも自分の好みの追加音源を使うためのエンジンでしかない。という立ち位置の人も多く、そうなると高価なバンドルセットよりKontaktだけを購入するのがコスパがよいのではないか?という考え方もあるため、使用目的と明確にする必要があります。
私はKOMPLETE 9 ULTIMATEのユーザーなので¥57,200 を使ってアップグレード(夏にはさらに半額)が可能ですが、今年の夏も特に必要性を感じなかったためにスルーとなりました。
DTM(打ち込み)音源とは
DTM(打ち込み)音源とは2つの解釈が可能な言葉です。
音楽制作の過程で使われたツールとしてのもの
音楽制作の過程とはDTMで作曲をするときに使用する音源のことをDTM音源といいます。DTM音源以外にも次のような呼び方もします。
ソフト音源
ソフトウェア音源
打ち込み音源
打ち込み音源にはドラム音源、ギター音源、ベース音源、ソフトシンセ音源、ストリングス音源、マルチ音源等にカテゴリ分けされています。これらを一つにまとめたものが「マルチ音源(総合音源ともいいます)」と呼ばれるものです。
マルチ音源は一つの音源で上記に紹介したすべての音源が収録されているので便利な音源ではありますが、単品でリリースされちている音源と比べるとクオリティの面ではやや劣ります。
特にギターやベース、ストリングスなどの音源は演奏奏法によるリアリティの影響が強いので、クオリティの高い打ち込みを目指すのであれば単品の音源を購入するのがオススメです。
打ち込み音源自体を使って作られた音楽そのもの
例えば、カラオケ用の音源データは生演奏等で再現していないのであれば、「打ち込み音源」とカテゴライズ可能です。
しかし、「ギターだけは生でそれ以外は打ち込み」というケースやソフトシンセをリアルタイムで演奏したものなど打ち込み音源とそうでない音源の境界は曖昧と言えます。
打ち込みによって作られた音楽は「ダサい」「つまらない」「打ち込みバンドが嫌い」などのネガティブな印象と持っている人もいます。
確かに、拙い打ち込みはスーパーで流れている音楽みたいな印象を受けるものがあります。仮にプロが徹底した打ち込みで人が演奏しているようなグルーヴを再現できたとしても、やはり「打ち込み音楽が好きになれない」という人もいます。
この理由として考えられるのは電子音(シンセサイザー特有の音)などが使われすぎためために耳への刺激が強いため、どうしても馴染めないところから、打ち込み音楽は好きになれないという人がいるのものだと考えられます。
英語で「打ち込み」を何というか?
DTMはデスクトップミュージックの略ですが、これは和製英語的なもので海外では通用しません。海外でDTMと言われると車レースの「DTM」が一般的です。
DTMを英語で表現する場合 近いのは「computer Music」です。しかし、これを日本のDTMと同じとするのは少しニュアンスが違います。DTMは宅録的なニュアンスがあります。
その場合世界では「部屋の中で音楽を完結するという」ベッドルームプロデューサーと呼ばれています。さらにそこから生まれた音楽は「ベッドルームポップ」や「ベッドルームミュージック」と呼ばれています。
ベッドルームミュージックには特定のジャンルを表したものではないので、どんなジャンルであっても日本のDTM的に作られた音楽は「ベッドルームミュージック」と呼ばれますが、世界で多いのはChill系やヒップホップ、シンセウェイブなど打ち込み技術で作られた音楽に使われています
打ち込みとはデータの入力をすることなので英語では「Programming」と呼ばれます。
ちなみに、音楽制作のことはcomposing musicと言います。ではなぜ作曲をComposeと呼ぶのかについて気になるかたはこちらの記事が参考になります。
またバンドの中にはパソコンで打ち込んだデータと合わせて演奏する「同期演奏」というものがあります。この動機演奏も「打ち込み音楽 嫌い」の文脈で語れる部分でもあります。コンピューターに合わせることから音楽の窮屈さみたいなものを感じる取っている人がいるのかもしれません。
その同期演奏ですが、こちらは英語でいうと「Synchronization」略して「シンク」と言います。水泳のシンクロはみんなで合わせるという意味合いがあるのでイメージしやすいのではないでしょうか?
まとめ
DAWに付属の音源でも打ち込みができないわけではありません、むしろあまりクオリティの高くない音源を使いながらリアリティを追求することで、より多くのことを学べます。
しかし、クオリティに限界があるのは事実ですし、そんなことは気にせずに自分が良いと思ったクオリティの高い音源を使いたいという楽しみ方もあるでしょう。
そのような場合はやはり有償の音源がイメージすると音への近道になります。
今回は、ドラム、ギター、ベース、エスニック音源、ソフトシンセ、マルチ音源という形で紹介しましたが、まだまだほんの一部でしかないため、この記事を参考にしながら自分にとってのベストソフトシンセサイザー音源を探してもらえるきっかけにしてもらえれば嬉しいです。
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