DTM初心者にとって強い味方になるマルチ音源そのマルチ音源を選ぶときのポイントはある程度のクオリティと音色数のバランスが良いことです。
ピアノはめっちゃいいけど、ギターがよくないドラムだめすぎるのに、パーカッションは良い特定の音源に偏りすぎると、作ることができるジャンルにも偏りができます。もちろん「私はEDMしか作らない」というのであればその音源に特化したものを買うのが一番の選択です。
しかし「最初はわからないからある程度は揃っていてほしい」と考える人の多くはsampletank4とkontaktで悩みます。
結論から言うとsampletank4を選んだほうがいいです。Sampletank4の方が作りやすいジャンルを絞らずにいろんな曲を作ることに挑戦できる環境が手に入ります。
それを踏まえたうえで、sampletank4とkontakt13の違いについてお話したいと思います。
sampletank4
sampletank4は値段によって搭載されている音色数が違います。一番安いsampletank4SE2,000種類のインストゥルメン25 GBの新作サウンドを含む合計30 GB以上のライブラリー
次にノーマルタイプのsampletank46,000種類のインストゥルメント70 GBの新作サウンドを含む合計100 GB以上のライブラリー、
最強てんこ盛り状態のsampletank4 MAX8,000種類のインストゥルメント250 GB以上のサウンドライブラリー
大は小を兼ねるではありませんが、MAXを買っておけば数のレベルでは問題ありませんが、ある程度というスタンスで選ぶのであればSEシリーズやノーマルシリーズでもよいでしょう。
KOMPLETE13
KOMPLETE13には容量の違いによる4つのタイプがあります。
世の中の多くの音源はKontaktというフォーマットを使っていることが多く、クオリティと拡張においてはSampletankよりは上ですが、価格帯に見合った買い物かどうかと言われると初心者にオススメできるものではないというのが個人的な感想です
sampleTank4とKontaktの違い
どちらも値段によっての音色数の違いがありますが、それ以上にsampletank4とKontaktはコンセプトが違います。sampletank4はと自分のイメージをより速く形にするために、音色、クオリティのバランスが整っています。「最初に立ち上げておくべき音源」というスタンスです。
それに対してKontaktはKomplete12という総合音源のなから独立した1つの音源という立ち位置です。どちらが良いか?という疑問は「MASSIVEのような専用音源をガンガン使いたい」という場合明らかにKomplete12の方が良いでしょう。
そしてマルチ音源として使う場合はKontaktに搭載されているデフォルト音源を使います。しかし正しい使い方はKontaktというプラットフォームを使って拡張音源で必要なものを増やしていくことにあると思います。
言うならば、sampletank4はインストールした段階で80点のライブラリを手にした状態なのに対して、Kontaktは最初は70点のライブラリを自分好みで150点にも出来るということです。
つまり使い方のコンセプトがまったくことなるので、「音色のクオリティや音色数」という視点だけで見るのはあまり意味がありません。ただDTM初心者にとっては最初から95点のライブラリを手にしている方が作りやすいと言えます。
sampletank4の音色エフェクトがすごい
音作りにおいてエフェクトの存在は重要です。コンプ1つにしても莫大なコンプがあります。DTM初心者からすれば「いっぱいあるのは知ってるけど結局どれがいいの??」と悩んでいる人も多いです。
結局DTM情報に踊らされて初心者向きではないコンプやプラグインを買ったはよいものの「結局音の違いがよくわからない」と悩んでいる人は少なくないでしょう。
そこでプラグイン探しをやめればいいのですが、「このプラグインが良くないもっと良いものが…」とプラグイン探しの沼に入っていく人をたくさん見てきましたw
sampletank4に付属しているエフェクトプラグインはT-racksクオリティです。T-racksとはsampletank4を作っているIK Multimediaが別途販売しているエフェクトプラグインです歴史もながく、「アナログ的な質感」を得られるエフェクトとして人気が高く業界でも長く使われてきています。
非常に創作意欲を掻き立てる美しいUIです。
一方Kontaktもあまり振れられることはありませんが、音源に直接させるエフェクトがあります。
フィルター55種類EQ4種類加工エフェクト27種類(コンプ、コーラス、ディレイ、リバーブ、歪み系、アンプシミュにサチュレーション)これらを使っても十分な音作りは可能ですが、UIにこだわりはなくパラメータが並んでいるだけです。
もちろん音がよければそれでも問題はないです。UIがすべてではないのですが、やはり使用者の数は少なく音作りはVSTやAUプラグインを使って音作りをする人が多いです。
sampletank4とKontaktはどっちが軽い?
この場合の軽さとはCPUへの負荷のことですが、メーカーの推奨環境が(Intel Core i5以上を推奨)4 GB RAM(8 GB 以上を推奨)となっているので、その倍の16GBあれば制作には問題ないでしょう。何も立ち上げていない状態ではCPU負荷は大きくは変わりません。
しかし、sampletank4はエフェクトのクオリティが高いので、エフェクトを重視するとKontaktより若干が負荷があがる傾向が見られますが、パソコンが動かなくなるレベルではないのでそれほど気にすることはないでしょう。
まとめ
使い方のコンセプトが異なるので自分の使い方がどちらに適しているかで考える方がいいでしょう。しかし、ある程度のクオリティと数のバランスがよいのは圧倒的にsampletank4です。sampletank3までクオリティ的に「うーん」と唸ってしまう部分もありましたが、4になりクオリティが増しました
DTM初心者でなくても高級なスケッチ音源として使うことができるので創作のインスピレーションやモチベーションが維持できるでしょう。
実は地味ながら小室哲哉さんが引退する前によく使っていました。小室哲哉さんはプリセットのクオリティを重視して、使えるならばそのまま使ってしまう人です。以外かもしれませんが、小室哲哉さんは「自分のインスピレーションをいかに速く形にできるか」という視点で道具を選びます。
現役を退いたとはいえ「90年代のJPOP」を築き上げた人の審美眼に答えられるだけの品質がsampletank4にあります。
使いやすいマルチ音源に悩んでいる人はsampletank4も選択肢に入れると良いのかもしれません。