シンセウェイブやLo-Fiチル系などに使える音源を探しているが、もう少し癖が強い音源がほしい。
シンセウェイブやLo−Fiチルは往年のハードシンセをサンプリングして作られているものが多いので、音色自体はわりとオーソドックスなものが多いです。しかし、そこにオリジナリティを求めようと思うとハードルが上がります。
そんなときに試してほしいのがMNTRA Instruments Galactronです。
MNTRA Instruments Galactronは最大で6つのインストゥルメントを読み込み1つの楽器として使えるオリジナルサンプラーエンジンMNDALA 2上で動かせるシンセウェイブ系に特化した音源です。
独特の質感はハードシンセを彷彿とさせ、そこからXYZパラメーターを使ってエフェクトや音色バランスをも0フィングできるので、オリジナリティの高い楽曲を作り出せます。
- 12Bit FMシンセサウンドを 32 ビット/384kHz 解像度でサンプリング
- XYZパラメーターで有機的にサウンドをモーフィング
- 最大6つのインストを読み込める
- 負荷はそれなりに高い
- C5以上のキーでは発音されない
- 音色の切り替えがもたつく
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MNDALA 2 Galactron 概要
メーカー | MNTRA Instruments |
製品名 | Galactron |
特徴 | 12bitFM Synthesizerによって制作 133 個のプリセット 40 個のインストゥルメントサンプルマップ 5 個のカスタムデザインエフェクト 32bit/384Khz で記録された超音波サンプルを使用 VST3/AU 互換 24bit/96Khz で再生できるように構築 |
システム | 1.48 GB を搭載 (セットアップには 4 GB を推奨) Windows および Mac OS (10.11 以降) 用の VST / AU プラグイン (M1 チップのサポートを含む) 最低 8GB の RAM と i5 以上の CPU が必要 (SSD ドライブを推奨) すべての VST / AU 互換 DAW でサポートされています。 |
バージョン | v2.2.1(2023-06-15) |
認証方式 | シリアル認証 プラグイン上で認証 |
容量 | 5.64GB |
マニュアル | DL方式英語版のみ |
価格 | $ 49.00(メーカー価格) |
備考 | 目立って使用者がいればその名前やコメントも追記 体験版の有無 アンインストーラーの有無 |
MNTRA Instruments Galactronは業界初となる32bit/384Khz で記録されたハイレゾサンプルを使用し、すべての VST3/AU 互換 DAW 内で業界をリードする 24bit/96Khz で再生できるように構築されたエンジンであり、MNDALA 2にはKontaktでいうところのライブラリ的な音源がいくつかリリースされています。
そのMNDALA 2の最新ライブラリがGalactronです。Galactronはネオサイケデリックな美学を思い出させる電子サウンドの集合体と言われています。FMシンセで作られた音色をハイクオリティでサンプリングし、それらをXYZパラメーターを使ってより柔軟に、よりアクティブにより幻想的に彩ることができます。
MNDALA 2 Galactron レビュー
それでは具体的なレビューをしていきたいと思います。レビュー内ででの帯の色には次のような意味合いがあるので参考にしてください。
- 青帯はメリット
- 赤帯はデメリット
- 緑帯はその中間
音質
3.5
シンセウェイブ系に200%マッチするレトロシンセサウンド
MNTRA Instruments Galactronの音質は80年代後半に流行ったデジタル&アナログシンセのサウンドです。公式では「12bit FM Synthesizers」と表記されているので、DX7で作られているのではないかと考えられます。
全体的にダーティーな音質なので、近年のEDM系のエッジが立ったサウンドとは反対に位置する印象です。
得意とするジャンルはシンセウェイブやLo-Fiチル、後述しますが、搭載されているエフェクトを使えばかんたんに深みのあるアンビエント系のジャンルにも対応できます。
デモはドラム以外すべてMNDALA 2 Galactronです。
音質的にはオールドハードシンセならではの独特なエッジと音の揺らぎが心地よい印象です。ずっと弾いているとソフトシンセを忘れてしまいそうになるほど、ハードウェアの質感がよく出ています。またシンセベースなど、低域がしっかりと出ているのでボトムを安心して任せられます。
今回はプレイバックサンプラー的な使い方をしていますがMNDALA 2の使い方としれはよりアグレッシブに音色変化させる使い方の方がMNDALA 2のポテンシャルを発揮できるように感じます。
その機能については次の項目でご紹介します。
機能性
4.5
最大で6つのインストゥルメントを同時再生可能なサンプラー
MNTRA Instruments Galactronは最大で6つの音色を読み込ませることが可能なソフトサンプラーです。
音色の選択は、ライブラリータグを除くすべての項目で選択が可能なので、スピーディーに音色をチェンジしてイメージする音に近づけます。
ポップなイラスト上で音を変化させられるXYZパラメーターが面白い
アニミスティックなバーチャルシンセというのがMNTRA Instruments Galactronのキャッチコピーです。かんたんに言ってしまえばモーフィングシンセという言い方がわかりやすいですが、操れるパラメーターは膨大で非常に複雑な音色変化が可能になります。
Galactronを立ち上げ、上記のタブのPerformボタンを押すと以下の画面が現れます。
画面の左半分から中央辺りまでを上下にドラッグすることでXYZ軸のパラメーターを変化させられます。
パラメーターバー上でシフトを押しながらクリックすると数値入力も可能です。
XYZ軸の変化の正体は次の通りです。
パラメーター | MIDI CC | |
XY | マトリクスパラメーターの増減 任意のエフェクトパラメーターの割当 | X CC11 Y CC01 |
Z | 任意のエフェクトパラメーターの割当 | CC14 |
これらのパラメーターはdefaultでMIDI CCにアサインされていて、変更することも可能です。変更には右上のMNTRAマーク?(勝手にそう呼んでいます)をクリックするとそれぞれのCCが表示されているので、した矢印マークをクリックして任意の番号に変更します。
マウスで動かしたり、DAWでオートメーションを描くことで変化させられるのですが、できれば、XYZのパラメーターに対応したコントロールデバイスLEAP MOTIONなどを使うとリアルタイムに変化させられるのでおすすめです。
操作性
3
プリセットを選択しやすい大型ブラウザ
MNDALA 2というサンプラーエンジンにGalactronを読み込ませる方式で使用します。感覚としてKontakt 的な使い方と似ています。購入した音源(今回で言えばGalactron)はInstrumentに表示され、そこからタイプ、カテゴリ、プリセットという流れで音色を呼び込みます。
Galactronの音質は往年のオールドシンセであり、プリセットの読み込みは速いと思っていましたが、MNDALA 2の仕様なのか、プリセット切り替えはそこまで高速ではありません。
また、MNDALA 2を立ち上げると、すぐにプリセット選択画面がでるのではなく、次のような画面が最初に立ち上がります。
そしてOpen Preset Browserをクリックして初めてプリセットを選択できるという流れになります。
正直スピード感にかけるこの仕様は改善してもらいたいところです。
C5以上の音が出ない
サンプル節約のためなのかはわかりませんが、GalactronのプリセットはすべてC5以上の音域の音が出ません。鍵盤全体を使って適当にパラパラ弾こうとしてもC5でぷつりと音が途切れてしまうのは個人的にはちょっともったいないように感じます
バウンス時に頭が欠ける場合がある
私の環境(Logic Pro)では小節の頭からMNDALA 2を使用していると意図しない書き出し(頭がかけたり、アルペジオのパターンがおかしくなったり)する場合がありました。
対処方法としては、曲の頭を2小節目にして、その少し前から書き出せば問題ありません。
安定性
負荷はそれなりに高い
MNTRA Instruments Galactronは独自の多機能シンセエンジンのせいもあると思いますが負荷はそれなりに高いです。デモ曲で使った8トラックの負荷が次のようになります。
とくにシングルCPUの負荷はかなり高くなるのでCPU負荷逃しをするのが前提になりそうです。
音源が刺さっていないトラックを選択することでシングルCPUの負荷がマルチコアに分散されることを「CPU負荷逃し」と私が勝手に命名しています。
CPU負荷を効率化させより多くのプラグインを動作させる方法について詳しく知りたい方は以下の記事が参考になります。
CPU負荷計測環境
パソコン Macmini2018
CPU Corei7(i7-8700B)6コア
HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
メモリ 32GB
システム OS12.6.1 Monterey
Audio/IF Focusrite RED 8PRE
バッファー 256
DAW LogicPro10.7.7
48kHz/24bit
再生ストレージ SSD
価格
サウンドクオリティは高いが価格は若干高い印象
MNTRA Instruments Galactronは音質面でクオリティが高く、FMシンセの質感がとてもよく、弾くもよし、作ってXYZパラメーターで遊び続けるもよしの素晴らしいソフトサンプラーです。
しかし、133 個のプリセット、40 個のインストゥルメントサンプルマップ、5 個のカスタムデザインエフェクトというのは高いわけではないのですが、決して安い!!!という印象でもない絶妙な価格設定です。
ただ、近年で色々なFMソフトシンセ(UVIのサンプリング系も含めて)の中ではトップクラスの音質を誇っているとは思います。その音質面とMANTRA 2のポテンシャルをもってすれば、さらに可能性が広がるように思います。
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MNDALA 2 Galactronに関するFAQ
- MNDALA 2 Galactronをキースプリットして使えますか?
-
特定の範囲を指定して使うようには想定されていません。
- インストール中で止まってしまった場合はどうすればいいですか?
-
一度キャンセルを押して再度インストールしてください。
- Type別で音色を読み込めますか?
-
現状ではType別に音色を読み込むことはできません。
- ソフトサンプラーということですが、オリジナルのwavファイルを読み込ませられますか?
-
MNDALA 2はMANTRA製品専用のソフトサンプラーなのでオリジナルwavは読み込みできません。
まとめ
MNTRA Instruments Galactronの質感は本当にすばらしく12bit特有のざらつきやダーティさが感じられます。また、XYZパラメーターでは思っている以上のポテンシャルがあるため、触りこむほどの新しい発見があります。しかしだからこそ
タイプ別(購入した音源)に6つのレイヤーを組めないことやC5までしか発音されないは私にとっては少し残念です。
今後アップデートをしていくうえで改善されれば、強力なソフトシンセになっていくように感じます。
今回の音色に限らず、MANTRA 2は全体的にアンビエント系及び、映画やゲームのBGMでは効力が発揮するのではないかと考えれます。歌モノで使えないわけではないと思いますが、癖がある音色が多いので、それらを活かしてオリジナリティのある楽曲作りに使いましょう。
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