リアリティを求めて、長い時間細かくドラムを打ち込んだり、サウンドをレイヤーしたりしても、イマイチ楽曲の中で抜けてこない、そんな悩みを持っているDTM初心者から中級者は多いです。
音楽制作の世界では、ドラムソフト音源の選択が楽曲全体の印象を大きく左右します。
結論から言うとクオリティの高いドラム音源を使うと無駄な打ち込み時間を省いて時短でかっこいいドラムトラックが作れます。
もっと乱暴に言えば「ズボラな打ち込みであってもそれなりにかっこいいクオリティなってくれる」
そのために必要なのが今回紹介する高品質おすすめドラム音源です。
その中からあなたがなぜそれを使う必要があるのか?どんな悩みが解決できるのかについても紹介しているので、ドラム音源を選ぶ基準としての知識を蓄えるというつもりで読んでいただいても大丈夫です!
DTM ドラム音源(プラグイン)とは
ドラム音源とは、デジタルオーディオワークステーション(DAW)などの音楽制作ソフトウェアで使用される、ドラムの音を再現するためのソフト音源のことです。実際のドラムセットを録音したサンプル(音の断片)や、コンピュータで生成された音を使って、リアルなドラムの演奏を模倣します。
ドラム音源の種類と用途
ドラム音源はアコースティックドラム音源とエレクトリックドラム音源の2種類にカテゴライズされるのが一般的です。
アコースティックドラム音源 | 本物のドラムセットをサンプリング/モデリングした音源 |
エレクトリックドラム音源 | リズムマシンと呼ばれるタイプの音源をサンプリングしたもの |
使い方としてはアコースティックドラム音源は文字通り人がドラムを叩いた音をサンプリングしているため、生演奏に特化したロック、メタル、ポップスなどに向いています。
一方でエレクトリックドラム音源はダンスミュージック(EDM)やヒップホップ、などで使われることが多いです。しかし、近年ではキックはエレクトリックドラム音源のものを使用するケースや、アコースティックドラムとエレクトリックドラムのスネアをレイヤー(重ねて使う)するハイブリッドな使い方をするケースも多くなってきています。
それぞれのメリット・デメリットは次のようになります。
メリット | デメリット | |
アコースティックドラム音源 | 本物のドラムサウンドを再現 奏法が豊富 | 容量が大きい CPU負荷が高い |
エレクトリックドラム音源 | 容量が小さい アコースティックドラム音源にはない音質 | リアルではない |
ドラム音源に限らず使用するすべてのソフト音源は
サンプルの多さ(or長さ)=メモリ使用量
という関係になります。ドラム音源はストリングスやブラス音源と比較すると音が素早く減衰します。音が素早く減衰するということはそれだけサンプルの長さが短くなるので、メモリの使用量が抑えられます。
しかし、サンプルが短いドラム音源であってもベロシティ(強弱)別に多くのサンプルが使用されれば、やはりメモリ使用量は増加します。
そのため、リアルになればなるほど多くのベロシティレイヤーが用意されているドラム音源は容量が大きくなる傾向にあります。
アコースティックドラム音源はキックやスネア、ハイハットの細かい演奏情報を収録しているのでDAW付属のドラム音源やマルチ総合音源に収録されているドラム音源と比べるとよりリアルなドラムトラックを作れます。
しかし、その一方で多くの演奏情報やドラムの響きを再現するために収録されているデータが膨大になり、今では総容量が200GBオーバーのドラム音源も珍しくありません。そのためストレージ(保存先HDD/SDD)の容量を圧迫してしまいます。
エレクトリックドラム音源は、リズム(ドラム)マシンと呼ばれる昔のハードウェア音源をサンプリングしたものをソフト音源用にサンプリングしたものです。今よりメモリが高価な時代なのでリズムマシンに収録されている音の長さは1秒程度しかありません。なのでどんなに膨大な数のエレクトリックドラム音源であっても数GB程度になります。
音質という点では本物のスネアやキックにはかないませんが。独特の音色と質感より作られたジャンルは今はEDMとなって大きなムーブメントになっています。
ドラム音源の機能について
ドラム音源の多くには音源内部で音作りが完成できるようにエフェクト機能が内蔵されていたり、本物のドラマーが叩いたドラムパターン等が収録されているものがあります。またドラムのパーツ毎にDAWに個別で送るパラアウトという機能を持ち合わせています。
パラアウトに関してはエンジンによってモノラルとステレオを分けてパラアウトできるものもあれば、ステレオだけしかできないものもあります。
Kontaktのパラアウトに関してはこちらの記事が参考になります。
内蔵エフェクト、またパラウアウトによるDAWで任意のエフェクトプラグインを使うとイメージする音に近づけるようになります。
ドラムMIDIパターンについて
アコースティックドラム音源にはプロのドラマーが叩いた演奏データが何百何千と収録されているものが多いです。そのため、ドラムの打ち込みが苦手な人でそれらをコピペするだけでプロレベルのドラムトラックが完成します。
MIDIパターンはドラムのマッピングさえ同じであれば純粋なビートを再現するのであれば可能です。そのため誰かが作ったMIDIパターンやネットで拾ったMIDIパターンを流用可能になります。
しかし、ドラム音源の各パーツの発音タイミングはメーカーによって若干異なります。酷いものになるとかなり遅れて発音するものもあります。ピアノロール上でジャストのタイミングであっても遅れて聞こえる場合があるのはそういうケースです。
なのでそういう場合はドラムMIDIパターンを一度オーディオに書き出して、タイミングをチェックするのがオススメです。
最初にドラムの打ち込みには時間をかけなくてもクオリティの高いドラム音源を使えば時短になるとお伝えしましたが、ある程度の打ち込みスキルを所持しているとさらにドラム音源のポテンシャルを引き出せるのは間違いないです。
そのために基礎的なドラム打ち込みを以下の記事を参考にしながら覚えていくのを強くオススメします。
高品質ドラム音源おすすめ
ではここからおすすめドラム音源について解説していきます。
メーカー | 容量 | プレイヤー | エフェクト | ドラムパターン | |
EZ Drummer 3 | TOON TRACK | 約15GB | EZD3 | ○ | ○ |
Addictive Drums 2 | XLN AUDIO | キットで異なる | AD | ○ | ○ |
Superior Drummer 3 | TOON TRACK | 241GBGB | SD3 | △ | ○ |
Modern & Massive | GetGood Drums | 9.1 GB | Kontakt | ☓ | ○ |
MODO DRUM | IK Multimedia | 7.5GB | MODO DRUM | ○ | ○ |
BFD3 | InMusic | 55GB | BFD | ○ | ○ |
Steven Slate Drums5.5 | Steven Slate Drums | 14GB | SSD | ☓ | ○ |
Abbey Road Drummer | Native Instruments | キットで異なる | Kontakt | ○ | ○ |
Battery 4 | Native Instruments | 4.6GB | Battery | ○ | ☓ |
BEATBOX ANTHOLOGY2 | UVI | 3.1GB | UVI | ○ | ○ |
Spark 2 | Arturia | 非公開 | Spark | ○ | ○ |
PunchBox | D16 Group Audio | 非公開 | PunchBox | ○ | ☓ |
EZ DRUMMER3
EZdrummer 3は、直感的なインターフェース、高品質なドラムとパーカッションのサンプルライブラリ、カスタマイズ可能なグルーヴ作成機能、拡張性、内蔵エフェクトとミキシングツール、そしてほとんどのデジタルオーディオワークステーションとの互換性を備えた、ユーザーフレンドリーなドラムソフトウェアです。
音質面では上位互換のSD3と負けず劣らずのクオリティを確保しており、今リリースされているドラム音源の中ではクリアで抜けが良い音と評価されています。
またベース音源のEZ BASSとも相性が良く、両者を使えばハイクオリティなリズム隊を作成可能です。
使い勝手の面ではこのあとに紹介するMODO DRUM、SSD5.5同様にパラアウト(マルチアウト)がすべてステレオで出力されてしまいます。個人でミックスを完結するぶんには問題ありませんが、外部スタジオやエンジニアにミックスをお願いするときはキックや、スネアなど本来モノラルで録音されているものは、モノラルで渡してほしいという人もいると思うので、ステレオからモノラルに書き出す必要がでてきます。
Addictive Drums 2(通称AD2)
Addictive Drums 2は、多彩なドラムキットとパーカッションのサンプル、カスタマイズ可能なキット、プロのドラマーによるリアルなグルーヴ、強力なミキシングとエフェクト機能、柔軟なオーディオルーティング、そして主要なデジタルオーディオワークステーションとの互換性を備えた、音楽制作用の高機能ドラムソフトウェアです。
定価はパックによって異なりますが、一番シンプルなパックでメーカー価格は$169 すべてのキットをバンドルしたパックは$869になります。セール時には最大で40%程度の値下になったこともあります。
他のドラム音源と比較すると容量が軽くBFD3が一つのキットに1.5GB程度使ったとしてもAddictive Drums 2は600MBくらいになります。しかし軽いから使えないということはなくわかりやすい音質と操作性でプロの作家でも愛用している人が多いです。
GUIはとてもわかりやすく、パラメーターの配置も見やすいのでイメージする音に近づけやすいです。
各ドラム音源の基本とも言えるMIDIパターン。Addictive Drums 2ではオーソドックスなパターンから複雑なドラムパターンまで幅広く収録されています。
またAddictive Drums 2はキック、スネア、ハイハット、個別タムなどをモノラルアウトで書き出せるため、オーディオ化した場合のドラムトラックの管理がわかりやすく、モノラルで書き出されるためストレージ容量の軽減にもつながります。
便利で軽くて使いやすい万能アコースティックドラム音源ではありますが、音質の面でいうと少し加工感が強く一度聞けばAddictive Drums 2だとわかる程ある意味で癖が強いので、ドラムの音質にこだわりを持っている人は使い続けるのには多少割り切るところが出てくると思います。
Superior Drummer 3(通称SD3)
Superior Drummer 3は、広範なサンプルライブラリ、詳細なカスタマイズオプション、高度なミキシング機能、リアルタイム演奏コントロール、強力なプログラミングとマッピングツール、そして直感的なインターフェースを備え、DAWとの高い互換性を持つ、プロフェッショナルなドラム音源ソフトウェアです。
セールをしないドラム音源としても有名ですが、ブラックフライデーのあとに拡張パックが追加されるセールが行われることが過去にありました。
それでも非常に高額なドラム音源なので買うにはそれなりの勇気が必要ですが、現状最強に近い品質とキット数を誇るドラム音源なので、ほしいと思ったときに購入するのが一番良いでしょう。
EZ DRUMMER 3を所持しているひとはクロスグレードも用意されていますし、EZ DRUMMER 3の音源もSD3で読み込むことができるので、まずはEZ DRUMMER 3から購入するのもよいかもしれません。
Modern & Massive
GetGood DrumsのModern & Massiveは、現代的なドラムサウンド、広範なドラムキットとシンバルのサンプル、詳細なマイクロフォン設定、直感的なミキシングインターフェース、そしてジャンルを超えた用途に適応する力強いトーンとダイナミクスを特徴とするドラム音源ソフトウェアです。
キット数が2だけですが、タム、シンバル類もそれなりに用意されており6種類のキックと9種類のスネアはわりとオールジャンルに使える音質とも言えますが、基本はメタルよりです。
また自分で作り込むことを前提としている音源でもあるので、中級者以上のドラム打ち込み&音作りのスキルを所持している人の方が素早く確実に自分好みのドラムトラックを作り出せるでしょう。
MODO DRUM
MODO DRUMは、物理モデリング技術に基づいたリアルなドラムサウンド、広範なカスタマイズオプション、リアルタイムのプレイスタイルとダイナミクス調整、内蔵エフェクトとミキシングツール、直感的なユーザーインターフェース、そして主要なDAWとの互換性を特長とする革新的なドラム音源ソフトウェアです。
MODO DRUM 1.5 Upgrade from MODO DRUM 1.0:€79.99 | ¥10,550(税込)
MODO DRUM 1.5:€299.99 | ¥39,590(税込)
MODO DRUM 1.5 Crossgrade:€199.99 | ¥26,390(税込)*
MODO DRUM 1.5 SE:€149.99 | ¥19,790(税込)
MODO DRUM 1.5 CS:無料
* Crossgrade版は、€99.99以上のIK Multimedia製品登録ユーザーが対象
物理演算によりキック、スネア、タムをリアルタイムで作り上げるドラム音源です。すべての皮物は材質からスティックの材質、ビーターの種類、皮のハリ具合、どこをどれくらいの範囲で叩くのかなどとにかくヒューマナイズに特化した音作りが魅力です。
またエフェクトには同社のTRシリーズ同等のエフェクトを搭載しているため音の作り込みに妥協はありません。
物理モデリングによる音色はどうしてもリアルではあってもどこか機械的なニュアンスを感じる音色なので、そこが一度気になってしまうとずっと耳に付きます。
キック、スネア、タムなどはゼロから作り出せる究極のカスタムドラム音源なので、自分好みに仕上げたい人にはオススメです。
BFD3
老舗のドラム音源と呼ばれるほど古く、アコースティックドラム音源の先駆者的な立ち位置で多くのファンを魅了しています。
定価は¥56,201、2022年度セール時に数量限定で最安¥9900になりました。セール意外では半分セール価格みたいなものが定価になりつつあり、¥15,900〜25,000程度が相場になっています。
BFD3の特徴は無加工な音にあります。多くのアコースティックドラム音源はある程度作り込まれているものも多いです。求めている音がそれならば問題はありませんが、イメージする音と違った場合は作り込まれているだけにそれをゼロに戻すことは不可能なので、諸刃の剣といえます。
BFD3はマイクで取った意外には何ら加工していないまさに「素の音」なので音質にこだわるエンジニアなどはBFD3で本物以上に本物らしい音を作り上げることができます。
また、その本物をより際立たせるための要因としてアンビエンスがOHやROOMに限らず、モノラルマイクを距離違いで収録したアンビエンスを多く取り揃えています。ここまでアンビエンスにこだわったアコースティックドラム音源はBFD3だけです。
キックやスネアにはそれぞれ3本ずつマイクを立てた状態のトラックが立ち上げることが可能で、それらをフェーダーで音量バランスを取ることで音作りができます。しかし、そこにまた別のスネアやキックをレイヤーすることでより複雑で自分だけのオリジナルパーツを作成できます。
アコースティックドラムを打ち込むうえで重要なのは奏法(アーティキュレーション)です。BFD3ではスネア一つにしても多くの奏法を収録しているので生々しい演奏をシミュレートできます。
BFD3はお世辞にも安定しているとはいいにくい挙動をすることがあります。例えば登録していた音源が読み込まなくなったり、使っている最中に落ちてしまったりという具合です。
ただこれは使っているDAWやプラグインの規格によって変わってくる部分でもあるので、すべての環境で不安定とは言えません。
しかし、多少の不安定さがあっても使ってしまいたくなるほど唯一無二に近いアコースティックドラム音源です。
steven slate drums 5.5(通称SSD5.5)
定価は$119.99ドラム音源の中では安い部類に入ります。セール時には最安$45を記録したことがります。
Steven Slate Drums 5.5は、詳細なサンプリングとリアルなドラムサウンド、幅広いカスタマイズオプション、豊富なプリセットキット、直感的なインターフェース、柔軟なルーティングとミキシング機能、そしてDAWとの強力な互換性を特長とするドラムソフトウェアで、多様な音楽制作ニーズに応える設計となっています。メリット
Addictive Drums 2をさらにガッツリとロックテイストに作り込んだ印象があり全体的に迫力のあるサウンドです。
スネアもどっしりとしたものも多く、迫力のあるドラムトラックを作りたいときは役立ちます。デメリット
MODO DRUMに引き続きこちらもマルチアウトはすべてステレオ出力になります。
アコースティックドラム音源の多くには音源内にエフェクトを搭載していますが、SSD5.5にはエフェクト類はありません。このあたりはDAWで音作りをすれば問題ないので、そこまでデメリットではないかもしれません。
Abbey Road Drummerシリーズ
Native Instrumentsの「Abbey Road Modern Drummer」は、アビーロード・スタジオで録音された高品質なドラムサンプルを提供し、多様なジャンルに対応するさまざまなドラムキットを搭載しています。
直感的なインターフェースを備えており、KONTAKTプレイヤーでの動作と多くのDAWとの互換性を有しています。これにより、リアルタイムのMIDIコントロールを活用し、プロフェッショナルなサウンドクオリティと幅広いカスタマイズオプションで現代音楽制作におけるドラムトラックの作成をサポートします。
意外と使えるのがAbbey RoadのDrummerシリーズです。今回紹介しているのはモダンなサウンドが強みのドラム音源Abbey Road Modern Drummerですが、各キットのアタック感や重みのあるスネアなど、それらを内蔵エフェクトを使って音作りが可能で、マルチアウトもモノラルとステレオを分けて出力できます。
Battery4
使いやすさ、収録数、ともに高い満足度を得られます。
マトリクス上で管理するドラムサンプルは見やすく、単体パーツへのパラメーターへのアクセスもかんたんなので、音作りに迷うことがありません。
往年のドラムマシンから作り込まれたEDM系まで幅広いジャンルに対応しています。b
キットを読み込まなくても任意で自分の好みの音を読み込ませることができるのでオリジナルキットの作成も素早く行えます。デメリット
個人的には、DAWのオーディオファイルをドラッグアンドドロップで読み込みができると操作性が高まると思うのですが、残念ながらできません。
また、多くのサンプルキットを収録していますが、生ドラム系はありません。
UVI BEATBOX ANTHOLOGY 2
往年のリズムマシン(ドラムマシン)を丁寧にサンプリングして作られた音源です。メリット
とにかく収録されているドラム音源の数が多いです。音の太さもしっかりと収録されているので、楽曲の中で埋もれることもありません。なのでこれ1つあればドラムマシン系の音色で困ることはありません。
また近年流行しているシティポップやシンセウェイブ系とも相性が抜群なので、そちらのジャンルをしたい人にも非常にオススメです。デメリット
デメリットは特に感じません。非常に良くできたエレクトリックドラム音源です。
UVIシリーズはあくまでプレイバックサンプラー的な立ち位置なのでオリジナルの波形を読み込んで使うことはできません。
Spark 2
往年の名機と呼ばれるシンセサイザーを独自のモデリング技術で再現していくArtuiaが作っています。メリット
ローランドのTRシリーズ(昔のドラムマシン)を思わせるパッドの配置と、中央にはパッドにはフィルター等のエフェクターを操作できます。
Spark 2の最大の武器は音作りの深さにあります。サンプルの波形のADSRやピッチ、フィルター、そしてモジュラー式パッチシステムでより複雑な音作りが可能です。
さらにはMODO DRUMで採用される初めて採用されたと言われる物理モデリング方式を一部採用しています。
物理モデリングはエディットができませんが、リアルなアコースティックドラム系のスネアを鳴らしてくれます。デメリット
デメリットとしては音源がアサインされているMIDIノートは16個までになります。これはパッドで演奏することも考慮したのかもしれませんが、少し少ないのが残念です。
PunchBox
D16 AudioのPunchBoxは、特にキックドラムのサウンド制作に特化したソフトウェア音源です。このプラグインは、ユーザーに高度なカスタマイズを可能にする多様な音源と合成オプションを提供します。
内蔵されているサンプルベースとシンセベースのサウンドエンジンを利用して、アコースティック、エレクトロニック、ベースドラムのサウンドを生成し、ユニークなキックドラムを作成することができます。加えて、内蔵のエフェクトセクションを活用することで、さらに細かい音質の調整が可能になります。
わかりやすいインターフェースは、プロから初心者まで幅広いユーザーに適しており、どんなジャンルの音楽制作にも柔軟に対応する機能を持っています。PunchBoxは、キックドラムサウンドを中心にした音楽制作において、クリエイティブな可能性を広げる強力なツールです。
近年ではキックだけをエレクトリックドラム音源を使用する場合やレイヤーしてハイブリッドなキックとして使うジャンルも多く、キック専用音源としての需要も高くなっています。
キック専用音源は他にもKick 2やBigKickがありますが、重みのあるサンプルやモデリング、エフェクトの質感等において個人的に評価が高いのがPunchBoxです。
まとめ
メーカー | 容量 | プレイヤー | エフェクト | ドラムパターン | |
EZ Drummer 3 | TOON TRACK | 約15GB | EZD3 | ○ | ○ |
Addictive Drums 2 | XLN AUDIO | キットで異なる | AD | ○ | ○ |
Superior Drummer 3 | TOON TRACK | 241GBGB | SD3 | △ | ○ |
Modern & Massive | GetGood Drums | 9.1 GB | Kontakt | ☓ | ○ |
MODO DRUM | IK Multimedia | 7.5GB | MODO DRUM | ○ | ○ |
BFD3 | InMusic | 55GB | BFD | ○ | ○ |
Steven Slate Drums5.5 | Steven Slate Drums | 14GB | SSD | ☓ | ○ |
Abbey Road Drummer | Native Instruments | キットで異なる | Kontakt | ○ | ○ |
Battery 4 | Native Instruments | 4.6GB | Battery | ○ | ☓ |
BEATBOX ANTHOLOGY2 | UVI | 3.1GB | UVI | ○ | ○ |
Spark 2 | Arturia | 非公開 | Spark | ○ | ○ |
PunchBox | D16 Group Audio | 非公開 | PunchBox | ○ | ☓ |
DAW内蔵のドラム音源であってもクオリティが高いものも近年は多くなってきているものの、やはり有償のドラム音源のクオリティや操作性/機能性において「さすが専用音源は違う」と思うものもが多いです。
どれだけ細かく打ち込んでも、元々持っているサンプルの質感の良さだけは打ち込みスキルだけでカバーしきれない大きな要素ですし、その部分こそが高品質なドラム音源とよべる部分です。
ズボラ打ち込みでかっこよくなる。それはドラム音源の音質の面で補える部分の話。よりよりドラムトラックをつくるためには当然打ち込みスキルが求められることだけは覚えておきましょう。
高品質なドラム音源であればあるほど、打ち込みが楽しくなります!
音がなった瞬間の説得力の高さがほしい!少ないサンプルを何十時間も苦労して打ち込んでも何か違うと考えている人にとって高品質ドラム音源はあなたの目的を叶えて次のステップに進むための存在になりますよ!
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