DTMでおすすめコンプを使ってもよくわからない。それにみんな色々なコンプをおすすめして正直どれがいいかわからない!という人、実はコンプは簡単にまとめると4種類だけです!この記事ではその理由と使い方について解説します。
コンプは情報過多状態で正直どれを選べばいいかわからなくっています。しかし、大量のコンプVST プラグインも実はたった4種類にまとめられるって知ってましたか?
この4種類はそれぞれ特徴があります。この特徴を理解すれば、自分に最適のコンプを選ぶことができます。
この記事では4つのコンプの機能と効果、使い分けをまとめています。
コンププラグイン おすすめ で検索したら20選とか出て正直どれがいいのかよくわからないたくさんあるコンプのなから自分にベストのコンプを知りたい!
宅録&DTMコンプの目的
まずは「おすすめコンプを知るために」避けては通れないコンプの目的はしっかりと覚えてしまいましょう。
コンプを使うこと目的は以下の4つ
- 音量差をなくす
- 音量のピークをなめらかにする(なくす)
- 音のアタックを調整する
- コンプの色を付ける
大量にあるコンプもすべて目的はこの4つに集約します。
つまりおすすめコンプを選びたいときはこれらの4つの機能の中からより特化したものを選ぶことが大切です。録音をメインとした宅録のコンプもソフト音源だけのDTMだけのコンプであっても使い方は同じです。
ただ宅録の方がレベルの振れ幅が広いのでよりコンプのかかり方がわかりやすいです。
コンプレッサーの種類と特徴について
コンプの種類は最初にもお伝えしていたように次の4つに分類されます。
(DAW付属のコンプはデジタル式というタイプになります。)
特徴 | 有名なコンプ | 主な使用用途 | |
FET式 | アタックの速さ | 1176 | ドラム、ギターベース、ボーカル |
オプト式 | アタックの遅さ | LA2A | ボーカル、ストリングス |
VCA式 | まとまり | dbx160 他 | ドラム、ベース |
真空管式 | 色付け(倍音) | Fairchild 670 | ミックス |
この4つがコンプの主な種類になります。
何百というコンプがあっても基本はこのうちのどれかになります。詳しくはこちらにも書いてありますので参考にしてください次から各コンプ別のおすすめプラグインを紹介していきますが、
私は、ソフトプラグインが音質的にハードウェアの1176を再現できるかどうかにあまり拘りません。なぜなら本物がほしければ本物を使った方が速いからです。
そうなると、ある程度の音質が保たれているならば重要なのは操作性になります。そのうえで私がオススメするのは以下のプラグインコンプになります。
VSTコンプとAUコンプは別物?
VSTやAUプラグインの規格であり規格違うだけで基本的な中身は同じです。
Logic ProではVSTプラグインは使えませんし、CubaseではAUプラグインが使えません。他のDAWでは両者が使えるもの多くなっています。
おすすめコンプを探して「VST」と書かれても多くのプラグインはVSTとAUの両方をインストールできるものが多いです。VSTはプラグインとして最も認知されていいるので、多くのDTMerは「VST コンプレッサー」と検索する人が多いですね。
FET コンプの特徴
FETコンプの代表はureiの1176になるのでその1176のスペックを表記します。
- ソリッドステート回路
- 超高速20マイクロセコンドのFETゲインリダクション
- アタックタイムの設定幅は20msから800ms
- アタックタイムの設定幅は20msから800ms
主な使用用途、ドラムやパーカッションmボーカルやギターベースに使う人も多いです。インプットを上げていき、メーターでリダクション量を確認しながら使う方式です。
音の良さとGUIの良さで選ぶならこれ!Arturia FET-76
価格 99ドル | ☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆ |
コンプサウンドもさることながらGUI(プラグインの画面)のクオリティが高くそれが私のモチベーションにつながるからです。
また、プラグインの画面の大きさも変更可能なので、その操作性の良さもおすすめです要因の一つです。
各メーカーが1176のモデリングを出していますが、プロアマ問わず「好み」で選ばれているのが現状です。
waves CLA-76
価格 249ドル→39ドル | ☆☆☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆ |
wavesのプラグインを使っていてDAWが落ちるという経験したことがありません。その安定感が強く評価できます。
音質は最新の1176系に比べると少しおとなしい感じもしますが、それでもしっかりとした1176カラーがあります。
また価格面でもwavesはセール基本価格と思われているほどで、CLA-76も単品で買うと30,000円なのが、最近では4,400円程度になっています。
IK Multimedia TR5 Black 76
価格 99ドル | ☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆ |
使いやすさと音質面は申し分ありません。しっかりと前に出てくるサウンドは1176らしさを感じます。
ただ、リリースの戻りに若干クセがあるのでその部分で好みの音質かどうかが分かれるところです。
また通すだけでも色付けの付き方が強いのが特徴です。
Purple Audio MC 77
価格 249ドル | ☆ |
操作性 | ☆☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆☆ |
Purple Audio MC 77は21世紀のクラシックダイナミクスと評価されるほど完璧なFETコンプサウンドです。
音質面では実機に近いと言われています。その理由はトレランスモデリングテクノロジーという技術を使って
内部の挙動を細かくエミュレーションしているからです。
なので、実機音質面再現重視の人にはPurple Audio MC 77がおすすめです。
コレ以外にのFETコンプのプラグインの比較はこちらの記事にもあるので参考にしてみてください。
オプト コンプの特徴
オプトコンプはCLA-2Aが有名です。CLA-2Aの特徴は次のとおりになります。
- 光学式コンプによるナチュラルなコンプレッション
- アタックやレシオ、リリースがない。
- (平均圧縮比は3:1で、平均アタックタイムは約10ミリ秒、リリースタイムはリリースの半分で約60ミリ秒)
- アタックタイムが遅い
- 自然なコンプレッションが得られる
主な使用用途、ボーカル、ストリングス、ドラムのOHなど
APOGEE opto-3A
価格 99ドル | ☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆ |
長年にプロから絶大な信頼を受けているオーディオインターフェイス界の重鎮であるAPOGEEが出したopto-3Aのエミュレーションです。
opto-2Aとの違いは2Aが真空管、3Aがソリッド式になり、3Aの方がアタックに対する反応がよいです。
そのためギターやベースに使う人も多く、光学式ながらにアタックも強調できるコンプとして評価されています。
実際、ドラムのOHに使ったところアタックに対する反応がよいので、シンバルのトランジェントを保つことができ、
また他の音も一歩前に出てくる印象があります。
デモを試すこともできます。
waves CLA-2A
価格 249ドル→39ドル | ☆☆☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆ |
CLA-76同様CLA-2Aも使っていて不安がないプラグインです。セール価格が基本価格になりつつあるので、コスパは最強といえます。
ただ、GUIの質感や音質に関しては最新のエミュレーション技術で作られた近年のものと比較すると少しだけ時代を感じる音でもあります。
ただそれが悪いわけではなく、一時代を築き上げたWAVESブランドの音質として評価できます。
IK Multimedia TR5 White 2A
価格 99ドル | ☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆ |
LA-2Aのエミュレーションの中では一番音が明るいため高音質な印象を受けるかもしれません。
実際は音質も申し分なく、操作性も必要最低限のシンプルなものです。
初めて光学式コンプのエミュレーションを触るならTR5 White 2Aが一番音的にも効果的にもわかりやすいでしょう。
単品で買うよりもバンドルで買う方がお得なプラグインでもあります。
OVER LOUD COMP LA
価格 129ユーロ | ☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆☆ |
音質クオリティの面で言えばトップクラスのLA−2Aのエミュレーションです。
COMP LAには2Aと3Aの両方のプラグインがエミュレートされているので任意で切り替えが可能です。
APOGEEのopto 3Aと比較すると非常に音が明るく派手な印象です。シンバルで試したところインプットの量が異なりました。
同じ-3dBのゲインリダクションを得るのに
COMP LAではPEEK REDUCTIONを80
opto 3Aではメモリ7程度になります。
VCA コンプの特徴
VCAコンプで有名なのはdbx-160、SSLのバスコンプです。
- 色付けが少ない
- 反応速度が速い
- 出音がクリーン
- マスターに使われることが多い
主要な用途 マスターコンプ、ベースなど
Arturia Comp VCA-65
価格 99ドル | ☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆ |
色付けもなくしっかりとレベルをあわせてくれるコンプです。
VCAらしい無理のないかかり方で安定したベースサウンドを作れますし、バスコンプとして使っても
自然な効果を得られます。
私のお気に入りのVCAエミュレーションコンプです。
関連記事
dbx® 160 Compressor / Limiter
価格 149ドル→35ドル | ☆☆☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆ |
wavesならではのシンプルな操作性(無駄がない=必要以上の機能をつけない)で
必要最低限の質感をしっかりキープしているVCAエミュレーションプラグインです。
ArturiaのComp VCA-65と比べるとより70〜80年代感が出しやすいように感じました。
Vertigo
VSC-2
価格 149ドル | ☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆☆ |
BUSコンプとして使われる用途が多いと思われているVSC-2ですが、単体のトラックでも使えます。
とにかく音の良さとかかり方のナチュラルさが売りで、実際使ってもその期待を裏切りません。
2段掛けコンプとして使う人が多いコンプとしても有名です。
真空管コンプの特徴
- 真空管による暖かみのある音
- ねばりが強い
- 色付けが多い
主な用途 ボーカル、ベース、ギター、マスター 用途を問わず 真空管独特の暖かみを求める場合によく使われる
Arturia Comp TUBE-STA
価格 99ドル | ☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆ |
風貌から光学式に間違えられやすいコンプですが、真空管コンプです。
真空管コンプというとFairchild 660 and 670 やStereo Variable Mu Limiter Compressor をイメージする人が多いですが、
Retro Instruments Sta-Levelも真空管コンプとして評価が高いです。TUBE-STAはもちもちとした真空管サウンドとうよりは
ハイファイな抜けの良さが特徴的です。しかしTUBE特有の倍音感 があるので色付けから前に出てくるコンプレッションまで
幅広く使えます。
waves Puig Child Compressor
価格 349ドル→39ドル | ☆☆☆☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆ |
ほどよく膨らむ中域の音の存在感が特徴的です。うっすらとかけるだけでもほどよい色づきがあります。
バキバキにつぶすことを目的とするのではなく、真空管特有のエッセンスを付加しながら
ダイナミクスを調整するのにむいているコンプです。
OVER LOUD COMP670
価格 129ユーロ | ☆☆ |
操作性 | ☆☆☆ |
音質 | ☆☆☆☆☆ |
Fairchild 660 and 670系の中ではトップクラスのサウンドクオリティを誇ります。
とにかく、これを一度通すと癖になる感がすさまじく、他のコンププラグインが約不足に思えるほどです。
最もTUBEらしさを表現しているコンプといえます。
コンプの使い方を簡単に確認したい場合に有効な方法
コンプになれていない場合はパラメーターをちょっと動かしてその差を知るのは難しいです。なのでコツは大げさに使うことです。
そうすることによって音の違いを理解できるようになります。
パラメータの意味や関連性を考えるからコンプはわからなくなるのであって
どこを回せば1番音が変わるかをまず覚えます。
メーカーによってGUI(見た目)が異なりますが操作の仕方は同じです。ちなみに
1176のアタックは高速の20マイクロ秒から800マイクロ秒
リリース最速の50ミリ秒から最遅の1.1秒
という数値の幅です。そしてこのアタックタイムは非常に高速なので初心者には音の変化がわかりにくいのです。ですから、上記の画像の設定にします
1176を通していない音
いじるのはリリースだけこれで音の変化を聴いてみます。
少しだけ音が変わったような感じがしますか?何が変わったじゃなくていいんですよ。「そんな気がする」でOKです。次にリリースタイムを
どうですか?これなら違いがわかると思います。こういう違いを言葉で言えるようになるのが大事です。これを一言でいうと「歪んだ」「荒々しくなった」感じだと思います。ポイント!
このとき、少しだけアウトプットをさげてやってボリュームを調整することで音圧を稼いてボリュームを増やさないことでレベルオーバーを回避できます。
VCA(バスコンプ)
音をまとめるコンプで有名なSSLのバスコンプです。ここも難しく考えずに画像をデフォルトに触るのはアタックとリリースのみ例えばアタックを1番左にした場合はこんな音
はアタックは-1でリリーも-1
ちょっと歪んでいるのがわかります?
次にリリースを1.2にしてみます
めちゃ「ぱっつん」っって感じで音が前にきている感じしませんか?
次にリリースを-1にします。
ぱっつんながらこちらの音が前にきているのがわかると思います。この音を自分の中でどういう位置づけで使うか?というのが重要です。
荒々しさがほしいからドラムをちょっと歪ませたい。など音を言葉で表現できるとコンプの使い方はわかりやすくなります。
老舗の安心感で選ぶならコレ
上記のプラグインを含むバンドルセットでお買い得なのがWaves Horizonです。
もともとは40万近くするバンドルでしたが、セールがデフォルト化した今では3万円程度購入可能です。
また多数プラグインの数とクオリティが安定して提供しているIK MultimediaもWavesに引き続き老舗ブランドといえます。
上記紹介したプラグインを含み、それ以上のセット内容がすごいTotal Studio2 MAXがオススメです。
IK Multimedia/Total Studio 2 MAX【〜11/30 期間限定特価キャンペーン】【ダウンロード版】【オンライン納品】【在庫あり】
高くてもいいから音のクオリティで選ぶならコレ
とにかくクオリティ重視!という人には、
Plugin AllianceやOVER LOUD がおすすめです。ここのクオリティであればまず間違いないです。
まとめ
DTM おすすめコンプレッサーが4つの理由は以下のタイプを基本に考えればよいからです。
特徴 | 有名なコンプ | 主な使用用途 | |
FET式 | アタックの速さ | 1176 | ドラム、ギターベース、ボーカル |
オプト式 | アタックの遅さ | LA2A | ボーカル、ストリングス |
VCA式 | まとまり | dbx160 他 | ドラム、ベース |
真空管式 | 色付け(倍音) | Fairchild 670 | ミックス |
私がArturia が大好きなのArturia を激推しますが、それはあくまで私が求めるサウンドと方向性が一致しているからです。
みなさんも自分が求めるサウンドを意識しながら選ぶようにするとよいでしょう。
コメント
コメント一覧 (2件)
いつもお世話になります。
コンプを制する者はマスタリングを制する
ですねw
Wavesは同感です
IKよりは分かりやすい変化をすると思います。UIはIKの方が見やすいですね。
実際問題として実機を触った事すらない人間からするとW avesに限らずオワコンかどうかなんて、どうでも良かったりしますw
しかし、ホライゾンとか昔は何十万もしたんですよね?
個人的には良い時期にDTM始めたなぁと(苦笑)
いつもありがとうございます。
個人的にはUIはIKの方が好きですw
オワコンという人は少なくてもここ十年近いwavesを見てきた人のセリフで
昨日今日始めた人にはそんなこと関係ないですよねw
そりゃ「wavesよりもっといいものがあるよ」というのが事実かもしれませんが、
まぁまずは無難なところ抑えてもバチは当たらないかな?って思っていますw
10年以上前から見えると価格はほとんど1/9くらいですねw
今DTM始めるにはよい時期だと思いますw