ハイゲインのギターサウンドが耳に痛い時はディエッサーで対処

ハイゲインで歪ませすぎたギターは「耳に痛い」だけのサウンドになります。そんな時は気になる帯域をEQで高域を削るのもいいですが、ディエッサーで処理する方が気持ちよいサウンドになる場合が多いです。「ディエッサーってボーカルにかけるものじゃないの?」と思う人は多いですが、そんなことはありません。「耳に痛くはしたくないけど、コンプがっつりかかりすぎるのも困る」というときに役立つのがディエッサーです。

ディエッサーとコンプの違い

ディエッサーとは特定の周波数だけにかかるコンプレッサーです。コンプはすべての周波数に関係なく一番大きな音から圧縮するのに対してディエッサーは特定の周波数のみに圧縮するエフェクトです。

ボーカル専用と思われている理由はサシスセソであるサ行の音は空気が歯にあたることで発生する歯擦音というのが生まれます。「シー」と言ってみればどれだけ声が小さくても抜けてくるのはそれが理由です。これを制御しようとしてできたのがディエッサーであるため、「ディエッサーはボーカル専用」というイメージがあります。

また日本語より英語の方が歯擦音が多いため外国では日本より多く使われています。

さてディエッサーはその高周波のみをターゲットにしたコンプレッサーですが、最近のディエッサーはその周波数を柔軟に変化できるので、ボーカル専用ではなく幅広い楽器に使われるようになり、その一例としてハイゲインのギターサウンドにディエッサーをかけるやり方が有名です。

なぜギターにディエッサーを使うのか?

ギターはピックと弦が当たることで発音しますが、その当たる角度によって丸い音から尖った音まで色々と音色をコントロールできます。当然抜けのよい音はそれだけ高周波を含んでいる傾向があります。クリーンなカッティングであってもコンプ等でそのアタック音が強調されすぎて耳に痛い音になるケースがあります。

またハイゲインで歪ませすぎたギターは高周波がより強調されることにもなり結果、「耳に痛いサウンド」になっている場合もあります。それをディエッサーを使うことで耳に痛い部分だけをおさえることができます。

ではなぜEQやコンプでは駄目なのか?という話になるかもしれません。EQの場合Qのカーブを補足してピンポイントで痛い部分を削る方法もありますが、それだと音量差によるニュアンスもなくなってしまいます。ディエッサーは設定したスレッショルドによって決められた値でディエッサーが動作するので細かいピッキングなどのニュアンスを残せるのがポイントです。コンプはそもそも一番音量の大きいところに反応してしまうので、意図した「痛い高周波サウンド」にうまくあたるとは限らないため、ディエッサーが耳につく高周波を効果的に押さえてくれるわけでsy。

設定する周波数はギターやアンプの設定によって違います。2kH〜3kHzあたりでまずはディエッサーを設定してみるのもいいかもしれませんが、より高域がみ身につく場合はさらに周波数を上にずらすのがポイントです。

ディエッサー聴き比べ

DAWに付いているディエッサーから有償で売られているディエッサーまで色々とあります。

今日聴き比べをするのは次の4つです。

  1. LogicProX付属DeEsser2
  2. bx_dynEQ V2
  3. Oxfrod SuprEsser
  4. ERA4 De-Esser

この4つをギターにかけて音の違いを調べてみることにします。

LogicProX付属DeEsser2

ホワイトノイズで見てみるとこのようなカーブになります。

LogicProXのDeEsser2はカーブの幅は変えられないので、このカーブを元にどこまで下げるかを考えます。

ざっくりな表記になりますが圧縮帯域はおよそ2000Hz〜5000Hzの間になります。

bx_dynEQ V2

LogicProXのDeEsser2の設定とに似させていますが、こりはカーブ幅が多く選べますし、周波数帯域の幅も広いのでより音作りの幅は広いです。

Oxfrod SuprEsser

近い周波数設定にしているのですが、微妙に下がる位置が違います。ディエッサーの中では一番の古株ですが、周波数帯域の変更やスレッショルドなどの設定を含めディエッサーが「ボーカル以外にも十分に使えることを示した最初のプラグインでもあります

ERA4 De-Esser

ERA4 De-EsserはMODEと呼ばれるNARROW NOMAL BROADという3つで周波数帯域を決めますが、どれくらいかわからないので計測してみると次のような結果になりました。

かかり具合を100%にしているのでかなりガッツリとかかっていますが、かなりバンド幅がながく取られています。ちなみに音源で使用したの値はPROCESSINGは90%でBROADにしています。効果をわかりやすく聞けるように大げさにかけていますが、普通に使うのならさりげなく使うほうがよいと思います。

誰が得するプラグイン?

ほぼすべてのDAWにディエッサーはついているので有償のプラグインに何を求めるかにもよります。一番の違いはDAW付属ではそれほどコントロールできるパラメーターが少ないのでそれを補う形のものを求めるのが普通です。そこから考えると

  • もっと高音質なディエッサーがほしい
  • 音質の劣化がないディエッサーが欲しい

これらの人は有償のディエッサーの購入を検討する価値があるかもしれません。

ちなみにディエッサー=ダイナミックEQと考えても問題はありません。ダイナミックEQでは以前紹介したTDR NOVAがあれば同じことができるの以下の記事も参考になると思います。記事にはTDR NOVAのDL先を載せてあるので使いたい場合はDLしてみてください無償ですがかなりよくできたプラグインです。

EQとダイナミックEQの違いは何?DTM初心者はどっちを使うべき?

それぞれの値段

plugin-alliance

bx_dynEQ V2 249ドル(2020年2月7日27,380円)

Oxfrod SuprEsser

ERA4 De-Esser セール中につき990円

Audio Plugins from Pluginboutique.com

ERA4はバンドル含めて14日間のデモがあるので気になる人はデモを試してみからがいいでしょう。

accusonus.com

ERA4は以外は高機能なディエッサーなので比べるのもどうかと思いますが、それでもDe-Esserは安いです。DAW付属のディエッサーに満足ができない場合はもっておいてもいいかもしれません。

さいごに

ディエッサーは地味ながら面白いエフェクトです。ボーカルに限らず高周波が耳につくような音源に使ってみると良い意味でまとまりが出てきます。またディエッサーによってはその音の変化が違うのは今回の記事でわかっていただけたかと思います。打ち込み音源のギターはとくに耳につくものが多く。それをきつく歪ませると音痩せの原因にもなります。やせないギリギリの歪ませて耳につく高周波をディエッサーでおさえると抜けもある程度確保されて迫力のあるギターサウンドになると思います。

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