どうも!ディストーションからサチュレーションレベルの僅かな歪みまでとにかく歪み大好きな。UG(@96bit_music )です。
歪みを自由に扱うことができればド派手な音色から音の存在感を強調できるようになります。そのような歪みを調整できるプラグインはたくさんありますが、一歩間違うと耳に痛いだけのサウンドになります。

歪みサウンドって地味に難しい
歪みっていっぱいかければかっこいいみたいな使い方をしている人がいますが、そうじゃないです大切なのは素材にあった歪みの種類と量です。
そんな悩みをサポートしてくれるのがArturiaの Dist COLDFIREです。Dist COLDFIREを使うと、ドラムループが派手にかっこよくできたり、バスコンプ的な使い方できたり、超万能な歪みVSTプラグインです。
しかも初心者であっても、大きなノブを回すだけで得られる最良の歪みとそれらを自動でコントロールできるので、パラメーターが多くてよくわからないということもありません。
- 多彩な歪みを再現
- 歪みを内蔵シーケンサーで制御
- 洗練されたGUI
- CPU負荷が少ない
- 価格が高い

Arturia Dist COLDFIRE 概要
メーカー | Arturia |
製品名 | Dist COLDFIRE |
特徴 | デュアルディストーションエンジン 11のディストーションアルゴリズム 5つのルーティング オプション 歪みAとBをブレンドするルーティングバランススライダー 6つの割り当て可能なモジュレーションスロット 150以上のプリセット オーバーサンプリング |
システム | マック OS 10.13+ 4GBのRAM 4コアCPU3.4 GHz またはM1 CPU OpenGL 2.0対応GPU ウィンドウズ Win 8.1+ (64 ビットのみ) 4GBのRAM 4コアCPU、3.4 GHz (4.0 GHz ターボブースト) OpenGL 2.0対応GPU |
バージョン | v1.0.0.4100(2022-09-02) |
認証方式 | 公式サイトでのシリアル認証方式 |
認証数 | 1つのライセンスで最大5台 製品登録とアクティベーションの方法 |
容量 | 405MB |
マニュアル | 英語版のみ |
価格 | $163.90 |
備考 | 体験版あり(20分時間制限) |
2つエンジンに11種類のディストーションアルゴリズムを搭載したDist COLDFIREは歪みでできるすべてのことを追求したVSTプラグインです。
触ってていると時間が溶けるほどの楽しさがあるのは、音質の良さとそれをストレスレスのGUI(インターフェイス)と操作性です。
サチュレーション的な使い方もいいですが、歪みをデザインしてそれを内蔵モジュレーション(シーケンサー)を使って演奏するのが楽しいです。
Arturia Dist COLDFIREレビュー
音質
4.5
Arturiaの全製品に言えるのは「Arturiaらしい」という雰囲気があることです。なのでArturiaブランドの音が好きな人はDist COLDFIREもヒットするでしょう。
歪み系のプラグインではあるものの、PreとPostにフィルターも装備しているため、アグレッシブなフィルターサウンドも得意としていますし、Feedback機能でグラニュー的な音も作れます。
機能性
4.5

テープ、チューブ、トランジスタ、変成器、整流器、ゲルマニウム、ビットクラッシャー、ビットインバーター
ウェーブフォルダー、ウェーブシェイパー
すべてのアルゴリズムはさらに個別に調整可能ですが、基本は1ノブ方式でノブを回すことでかかり具合を調整できます。











これらを2つのエンジンに自由にアサインできるので、テープとチューブ等の掛け合わせが自由に行えます。
さらに、それぞれのエンジンとマスターにはDRY/WETが装備されているため、微妙なかかり具合を調整できるのはかなり便利です。

詳しくは操作性で解説しますが。すべてのパラメーターは4 つのモードを備えた 6 つの割り当て可能なモジュレーションにアサインが可能です。(LFO、ファンクション、フォロワー、16 ステップ シーケンサー)
このあたりの音作りの自由度とデザイン性はArturiaの強みであり、創造性をどこまでも刺激してくれます。
Dist COLDFIREにはダイナミクスエフェクトはコンプレッサー、マルチバンドコンプレッサー、リミッターの3タイプが用意されています。
マルチバンドコンプに関しては最近流行りのOTTも搭載されているあたりがトレンドをしっかりと意識しているように思います。

少しにユニークなのはコンプのアタックとリリースがタイムという一つのパラメーターになっていることです。

このようにすることで直感的な操作が可能になりますし、そもそもこのプラグインはディストーションプラグインであるということを強く押し出しているように思います。
操作性
4
歪みのパラメーターをモジュレーションを使って自動化できるのはDist COLDFIREの大きな特徴ですが、そのアサイン方法も非常にシンプルでわかりやすいです。

モジュレーションによってアサインカラーが異なるのも見やすいですね。
プリセットはおよそ150、サチュレーション的なものもありますが、多くはディストーションをモジュレーションでコントロールしたタイプのクリエイティブなものが多い印象です。
操作性においても特に気になる点はありませんが、個人的にパラメーターをテンキーで打ち込めるようなっていたらありがたかったです。
マスターのグラフィックがインプット量で変化する遊びココロもあって見ていて飽きさせません。
安定性
4.5
Dist COLDFIREのCPUは選んだディストーションアルゴリズムで変化します。負荷が高いのGERMANIUMやTRANSISTORをデュアルで使った場合です。


それ以外の負荷はそれほど高くない印象です。


価格
3.5
価格は$163リリース記念で$108.90になっています。機能面の充実、操作性の良さ、洗練されたGUI、そしてブランドバリューから見ても$163は少し高い印象がありますが$108ならば十分に購入価値があると思います。
また、Dist COLDFIRE + FX コレクション 3 バンドルを購入すると音質から操作性までトップクラスのArturiaのエフェクトプラグインをすべて手にります。
その場合価格は全部で$602.80ですが、今なら$328.90で購入可能です。こちらも検討する価値はありですよ!

類似品との比較について
似たよう製品での比較となるとiZotope Trash2でしょう。
機能面ではTrashの方が多く。Dist COLDFIREより音の作り込み自由度は高いです。しかし、自由度が高すぎるためにパラメーターが多く、音作りになれたプロでないと全体像の把握は難しいです。
なので、最新のアルゴリズムでかんたんに思い描いた歪みを作りたいのであればDist COLDFIREがオススメです。

関連動画

まとめ
2つのエンジンに11種類の歪み。洗練されたGUIなどワクワクさせてくる機能が満載のDist COLDFIREです。
正直やすいかと言われれば安くはないと思います。
しかし、私はArturiaというブランドが好きでそのブランドの思想やデザインから常に刺激をもらっています。類似品と比べると多少高いですが、私はそれだけの価値を見いだせると思っています。
クリエイティブな歪みで作る自分の新しい可能性を是非体験してみてください。
