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AudioThing Type Aレビュー 有名ビンテージエキサイターを再現!

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音が抜けてほしい。でもできる限り自然な感じがいい。トラックの存在感の強さ。それは「音抜け」と密接に関わってきます。しかし。音抜けを良くしようとしてコンプやイコライザーでこねくり回すと不自然になる場合もあります。

倍音を味付けするエキサイターを使うことで存在感を強くする方法もありますが、もう少しナチュラルな雰囲気がほしい。という場合に使ってほしいVSTプラグインそれがAudioThing Type Aです。

AudioThing Type Aを使うとナチュラルでありながら高域の空気感〜中低域の音の密度具合をぐっとアップしてくれるので今まで遠のいていた音が一歩前に出てくる印象です。

わからないままにイコライザーやコンプを使って音の輪郭を目立たせるより、専用のプラグインでサクッと作ってしまう方が効率的です。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
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AudioThing Type A 概要

AudioThing Type Aは往年のノイズリダクションシステム、ドルビーAタイプのNRモジュール Dolby 361をエミュレーションしたエフェクトプラグインです。

AudioThing TYPE Aも実機と同じ仕様で20 – 20,000Hzを4分割して、各帯域で圧縮、伸張を行うことで約10 – 15dBのS/N比の改善が可能で明瞭度がほしいギターやベース、特にボーカルには重宝されやすいエフェクトプラグインです。

類似品としてOVERLOUDのDOPAMINEというものがあり、コンセプトは同じですが、こちらの方が価格が抑えられているのと音の作り込みのカスタマイズに優れています。

CPU負荷はオーバーサンプリング使用によって異なりますが基本は低いです。

CPU負荷計測環境

パソコン  Macmini2018

CPU  Intel Corei7(i7-8700B)6コア 

HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz

メモリ 32GB

システム OS12.6.1 Monterey

Audio/IF Focusrite RED 8PRE

バッファー 256

DAW   LogicPro10.7.7

48kHz/24bit

再生ストレージ SSD

AudioThing
AudioThing Type Aはエキサイタープラグイン?

エキサイターは均等な倍音を合成するというものです。当時のプロデューサーが明瞭度を上げるための使い方をしたためにエキサイターと思っている人もいますが、カテゴリ的にはマルチバンドフィルターです。

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INPUTからOUTPUTまでダイレクトに出力される音に対してフィルターとコンプで音作りをしてそれを最後ミックスさせる。というのが主な機能です。なのでエキサイター等よりは自然に明瞭度が挙げられるエフェクターとして音質重視のトラックに多用されました。

ちなにTYPE Bというものがありますが、こちらは最初にも説明した倍音を付加するエキサイターになっていて、よりアクティブでハデな明るさを得られるエフェクトプラグインです。

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AudioThing

AudioThing Type A サウンドレビュー

AudioThing Type Aはビンテージエンハンサーということで、埋もれがちなトラックの音に輪郭を与え音の解像度を調整できるプラグインです。

アコースティックギターとドラムのみの演奏でギターに使ってみます。

AudioThing Type A Dry
AudioThing Type A Wet

高域のプッシュでアタック感や明瞭度が改善されたのがわかります。

続いて、ベースに使ってみます

AudioThing Type A Dry 2
AudioThing Type A Wet 2

最後はボーカル(Synthesizer V)に使ってみます。

AudioThing Type A Dry 3
AudioThing Type A Wet 3

使ってみた印象はどのトラックも音を明るくする効果がはっきりとわかります。しかし、それ故に使いすぎると耳に痛いサウンドになる可能性があるので、使用時には思っている以上に優しく使うのが効果的です。

通すだけでも若干高域が持ち上がります。

AudioThing

機能性および操作性

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倍音を付加するエキサイターAudioThing Type Bと違ってAudioThing Type Aはフィルターとコンプで音をつくるので音の変化としてはおとなしいです。パラメーターの変化幅はInfinity〜最大で+12dBとなっています。変化が自然なためについパラメーターをマックスにあげてしまいたくなりますが、3dB〜6dB程度上を目安にすることで自然な音抜けを実現します。

デシベルとは?

dBは数値に対して「何倍」および「何分の1」を示すものです。
一般的に使われるのが「音量が6dB増えた」=「音量が2倍に増えた」です。

計算方法としてはdBは20log(X倍)で表されるので、関数電卓を使いますが、ざっくりと覚えてしまいたい人は、これくらいを覚えておくとイコライザーやコンプなどを使うとき目安になります。

-12dB0.25倍
-6dB0.5倍(1/2)
-3dB0.7倍
0dB1倍
3dB1.5 倍
6dB2倍
12dB4倍
24dB8倍

エキサイターのようにギラッとしすぎたくない場合の使い方に最適です。

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倍音で音をハデにしたい場合はTYPE B、ナチュラルな空気感がほしいときはTYPE Aという使い方を検討するのが良いかも!

音量を調整できるプラグインで一番注意するのは音割れです。TYPE Aはマルチバンドで周波数ごとに最大で12dB増加できるわけですから、音量管理を気を抜くとすぐにレベルオーバーになってしまいます。

しかしAudioThing Type AではSoft Clip機能があるので、ONにすることでレベルオーバーを防いでくれます。

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結構突っ込んでもしっかリミッティングしてくれる優秀なソフトリミッターですよ。

少しだけマニアックなお話 AudioThing Type Aの各バンドの周波数帯域について

それぞれのバンドがどのような周波数で動いているのかを確認できる画像をまとめました。

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AudioThing Type Aではベルマークの隣にあるシステムユーティリティ的な画面の中に「Light Theme」という項目もがあります。最初、GUIの外観を変えられるのかな?と思いましたが、変更されるのはプリセットブラウザやタグで表示させる部分だけです。

オフラインアクティベーション可能

最近のアプリはネット認証(シリアルを入力後サーバーにつながり認証するなど)が一般的です。AudioThing Type Aは公式サイトよりライセンステキストをダウンロードすることでアクティベーション可能です。

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まとめ

メーカーAudioThing
製品名 Type A
システムウィンドウズ
Windows 7、8、10
2GHz CPU、4GB RAM
VST2、VST3、AAX、CLAP 
(64 ビット)
マック
OS X 10.9 – macOS 12 モントレー
2GHz CPU、4GB RAM
VST2、VST3、AU、AAX、CLAP 
(64 ビット)
ユニバーサル 2 バイナリ
認証方式シリアル認証
認証数3つ
マニュアル英語のみ
価格64.9ドル(メーカー価格)

AudioThing Type Aは4つの周波数を任意で選び、それらを自然な形でエンハンスしてくれるプラグインです。使い方のポイントはオーソドックスな方法としてボーカルにかけるのもいいですし、歪んだギターにかけるのも面白いです。

また、ビンテージサンプラー使用時に失われた高域を強調するのにエンハンサー等は使われました。そのときの雰囲気はエフェクトプラグインで再現すると場合はTYPE AやTYPE Bを使ってみるとよりリアリティが出てきます。

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