[作曲したい]作曲素人が楽しく理解できる作曲手順と考え方

作曲したいけど何からすればいいのかわからない。このようなときには作曲手順を明確にすることから始めましょう。今日はその作曲手順をデモ曲を用いながら説明させていただきます。

なぜ手順を必要とするのか?

手順から得られる作曲のメリットは以下の2つです。

  • 作曲迷子にならない(曲が速くかける)
  • 間違いを防げる

作曲迷子とは、いつまでも経っても音楽を作り終えられない状況です。おそらくみなさんも一度や二度は必ず経験していると思います。一度でもそういう経験をすると「迷わないための方法」として「手順」を求めるようになります。手順を考えるとは効率的な作り方を模索するものでもあるため、作り方自体を研磨できるクリエイティブな状態だと言えます。

しかし、手順は知ることは「間違いを防げる」と考えている人が実はかなりいます。これはクリエイティブというより「間違ったことをしてはいけない」気持ちの問題であり、この間違いをより突き詰めると次の3点に集約されることが多いです。

  • 「(手順が間違っているから)作曲に無駄に時間をかけてしまう」
  • 「(手順が間違っているから)理論的にならない」
  • 「(手順が間違っているから)作ったものが笑われる」

しかし、これらは手順とは実際のところ関係はありません。

手順とは何かを成し遂げた後で始めて見直すことで意味があるプロセスです。

手順が悪いから作曲に時間がかかってしまう?

物事をする時の順序。段取り。

つまり、作曲をするための順序と段取りについては、曲をそれほど作っていない段階で考ええると、上記のような「間違っている」という思い込みにしか答えはたどり着きません。

結論から書くと「音楽に間違いはありません」しかし、そこに間違いがあると思いこむ理由は「現状」と「目的」の不一致からおきます。

作曲に時間がかかってしまうのを手順の問題にするまえに、まず自分がどれくらいの時間で一曲を作れるのかどうか?ということを知ることが先です。

例えば1曲1ヶ月かかるのは作曲の手順の話なのか?それとも単にSNSや他のことをしているだけなのか?ということです。作曲に関係のない時間を過ごしているのに「作曲に時間がかかるのは手順が悪いからだ」というのが正しい考え方かどうか冷静になればすぐにわかります。

手順が間違っているから正しい作曲にならない

そもそも正しい作曲とは何でしょうか?これは目的論から考えるべき話です。アイドル曲を作りたい、ゲーム曲を作りたい。その目的があってそのためには何が必要かということですが、ここで必要な手順とは作曲理論になるのでしょうか?

しかし、DTM初心者が作曲理論をベースにいきなりアイドル曲や、ゲーム曲などを書くことはできません。なぜなら音楽用語の意味を理解できていなからです。日本語として読めても頭がそれを理解するには経験が必要になります。

その経験値がない状態で理論を学んだところで意味はありません。ここでも手順としては言えるのは曲を作ったうえで自分の作ったものと目指しているものとの比較によってその差を認識しなければいけません。最初からうまくする必要はまったくありません。曲を作るたびにプロセスを明確にして、それを書き出していけば自分にとっての「正しさ」つまり「曲がかける」という認識を得られます。

手順が間違っているから作ったものが笑われる

これは上記2つをあわせたうえでの話になりますが、作ったものを笑われてしまうというのは決して気持ちの良い経験ではありません。そんな経験をしてしまったらその作品は黒歴史入りしてしまうでしょう。笑われた原因は例えば作った曲が変な曲だっとします。「作曲は簡単じゃない、もっと色々と勉強しなければ…」と思い、色々と調べていくと「手順」という言葉にたどり着くことがあります。

「そうか手順どおりにやらなかったから駄目だったのか(笑われたのか」」と結論を決めつけたくなるかもしれません。それは、手順という言葉が「「その順番を守ること誰でもできるようになる」というイメージがあるからです。しかし手順とはそういうものではなく何度もアップデートされて形をなすべき手法のことです。その答えは絶対ではなくその時々に応じて「最適な解」があるだけです。

つまり経験のない人は手順のアップデートの意味を理解できないと「手順が駄目だから」というところにすべて原因を持っていってしまうことになります。そうではなく手法の本質は「原因」からの「目的」になければ意味をなしません。つまり笑われたのは手順とはまったく関係のない話です。

これだけは守った方がよい手順ってある?(UG流作曲手順)

では、DTM初心者は「作曲手順を一切気しなくていいのか?」「最低限でも守った方がよい手順は存在しないのか?」という疑問が出てくると思います。これは人それぞれの作り方によって変わると思いますが私がやっている作曲に関する手順は

  • 作りたい曲の参考になる曲を1つ用意する

これだけです。そもそも私にとっての作曲手順とは「制作がブレないため」という意味合いが強いです。途中で色々なアイディアが浮かぶこともあるでしょう。しかし、そのアイディアはときに作るべき曲から大きく離れてしまう原因にもなります。参考曲は複数になるときもありますが、多くても3曲、できるだけ1曲にした方が私の経験上はうまくいくことが多いです。

多ければ多いほど結局ブレやすくなってしまいますから。そしてその曲をDAWに貼り付けます。「itunesプレイヤーでは駄目?」と思うかもしれませんが、やめた方がいいです。何気に他の曲も聴いてみよう。と思って脱線する可能性が高いです。

あとは作曲用のテンプレートですが、これに関してはこちらの記事が参考になります。

少しでも速く曲を作りたいDTM初心者のDAWテンプレート活用方法

ちなみにもう少し作曲的な手順を言うと

  • コードとメロディをさっくり作る(ピアノだけ)
  • ドラムとベースをつける
  • ギターを入れる
  • シンセ系を入れる
  • ミックス(音量合わせ)
  • ミックス(プラグイン使用)

こんな感じですが、ここまで記事を読んだ人はこの手順を見ても「ふーんUGさんはそういう感じなんだね」と鵜呑みにする人はいなくなっていると思います。これは私が今までの経験から得た現在の私にとっての最適の解であってこれと同じ必要はまったくないのです。

メロディ(主人公)の舞台(コードとリズム)を作る

作曲に必要なのは具体的なイメージです。これがないと始まりません。例えば、「壮大なゲームや映画のような曲を作りたい」というイメージがあった場合

「何が「壮大で映画のような曲」になるのかを考えます。

  • 音色なのか?
  • コード進行なのか
  • リズムなのか
  • メロディなのか

色々とあると思いますが、初心者がこれらすべてを考えながら作曲するのはハードルが高いです。だから、まず考えるのは作曲の主役を確立させます。作曲の主役とは?「メロディ」です。しかし、先程も言ったようにメロディ一本から考えるのは実は初心者にとってかなりハードルが高いです。なぜなら、単音のメロディから情報を感じる能力が高くないからです

情報とは世界観のことだと思ってください。例えば、バイオリンで演奏すれば繊細な主人公トランペットで演奏すれば力強い音色と音程によってその主人公のキャラクターはある程度イメージできますが、

その主人公がどんな舞台(背景)に立っているか?全く伴奏のないソロ演奏だけで世界観を感じとるにはそれまでどんな音楽とどれだけの音楽と接してきたのかによって見える世界が変わってきます。

ピカソの絵を見て感動できるのと「なんだこりゃ」と思う人はそれまで触れてきた知識の差があるからですね。

音楽も同じです。

メロディだけで主人公を決めるのが難しければ先に舞台(背景)を作ってしまう。この考え方をしてみましょう。この世界観を担当するのが「リズムとコードです」では次からは具体的に作っていくプロセスを順番に考えていきましょう。

UG流〜非常識な作曲の仕方(作曲手順)

さていきなりですが、非常識なお話です。最初に作曲とは「メロディを作る」とお話しました。しかし今からするのは編曲ベースの作曲の仕方です。ですが大切なのはあなたのイメージにあったものを具体化するということ、そこにメロディが必要ないのであればメロディから作る必要はありません。

よく「メロディから作れ!」という人もいます。そこにはその人の思想や哲学があるわけなのでそれを否定するつもりはありませんが、まずはあなたが作りたいものがどんなものかを知ることです。その1つのたとえとして今回、私の作曲手順でお話したいと思います。

今回の記事用に私作りたいと思ったのは

「暗い」マイナー系

映画やゲームのような迫力があって壮大なオーケストラっぽい雰囲気

これをもとに作っていきます。

まず世界観です。この場合「明るか」「暗いか」を考えます。コードでいうとメジャーかマイナーです。明るい響きと暗い響きで見える世界観を想像しましょう。わからなければ好きなアニメやドラマの後ろでなっている音楽が明るいか暗いかで考えてみましょう。

コードの暗さは一番最初のコードで判断してもらってもいいです。途中で明るいコードが出たら「暗い中での希望?」みたいな印象でもOKです。今回「暗い」という世界観でこんなコードを考えてみました。

Cm A♭ E♭ B♭ Cm A♭ E♭ B♭ G

このコードに関してはいろんなコード本を読んだりスコアを見るなりして自分の好きなコードを当てはめるとよいと思います。ちなみに私はピアノでやっていますが、雰囲気を出したいなら最初からストリングスやその世界観を感じやすい(あなたが感じている)音色を使うのもありです。さて、次はリズムです。

「映画やゲームのような迫力があって壮大なオーケストラっぽい雰囲気」というわけでそれらしい要素を感じる音色をチョイスします。迫力という言葉をイメージしているのでやはり「リズム(ビート)」を強く感じられる曲の方が迫力は出せると私は感じました。

こういうときに役に立つのはKompleteシリーズのダメージという音源です。一発でそれっぽい音色でリズムを作ってくれます。

しかし、もっていない人はどうすればよいか?ここは創意工夫です!たしかに同じ迫力にはなりませんが、この音色のポイントは

「低音の響き」「金属的な音」が特徴ではないかとあたりをつけます。(もちろんこれ以外にもあるとは思います)

そこでそれに代用できる音色を考えます。(音が大きいので注意です)

前半はLogicに付属のドラム音源です。後半はそれにを1オクターブピッチを落としてリバーブを足したものです。こういう工夫をするだけでもそれらしくなります。

コードとリズムが決まれば舞台が見えてきたように思います。穿った見方をしない限りは「映画のような世界観を感じているとは思います。ここからさらに舞台を作り上げていきましょう。

コードはピアノで演奏していましたが、より「映画らしく」するためにストリングスに変更してリズムと一緒に鳴らしてみます。

もっとそれっぽくなってきましたね。音色がいかに世界観に影響できるかがわかっていただけたのではないでしょうか?この時点「そうそうこういうのがやりたかった」と思う人もいるかもしれません。

コード+リズム+音色=世界観

この要素があればあなたがしたい「作曲」なのかもしれません。

しかしまだまだです。「迫力」という点においてはただコードを鳴らしているだけでは背景ととして弱い気がしませんか?こういうときに「他に迫力って何か?」と考えられるようになれば素晴らしいです。このときぱっと考えられなくても問題ありません。

考えるコツは「反対を思い浮かべること」です。

例えば

  • リズムがある⇔リズムがない
  • 音程が高い⇔音程が低い
  • 音が明るい⇔音が暗い
  • 音が重い⇔音が軽い
  • こういう形で今あるものと反対を比べていくことで
  • 「迫力」の定義を深堀りできます。

私は「ストリングスがだぁーとなっているだけでは迫力が足りない」と感じました。ストリングスもリズムを刻めばもっと迫力があるのでは?と考え刻んでみました。

どうでしょう?より勢いがましたように感じないでしょうか?

さて、いよいよメロディです。もちろんここまでのプロセスでメロディが思いうかんだ人がいるかもしれません。その時点で入れても全然問題はありません。作曲方法に正解不正解はありません。できあがったものがよければそれでよいのです。さて、メロディの入れ方のコツは色々とありますが、コードのどの音を入れるかによって主人公の感情面が表現できると考えてください。

メロディを入れるときのコツは「どの音程が一番長く存在しているか」です。それによって主人公のキャラクターが確立します。コードは主に3つの和音から成り立ちます。

Cmで例にあげると

C(ド)E♭(ミ半音低い)G(ソ)

このEが半音低いとマイナー(暗い)そうでなかければ明るいコードになります。

ルートをCの音を使うと、コードの一番低い音またはベースと同じ音になります。人にもよりますが、「力強さ」などを感じやすい音です。E♭を使うとそのコードの明暗を分ける音色を使うことになりますから、感情面がよりはっきりです。つまり明るいか暗いかが主人公の顔を見ればわかるみたいな感じです。

Gを使う場合、ルートと5度の関係になり、音は固く尖ったような印象に感じるかもしれません。

私は主人公の感情がわかりやすく出てほしいと思ったので出来る限り各コードの三番目の音が一番影響力がでるようにしてみました。

長い音は基本そのコードの三度の音になっています。さて、メロディで主人公の感情は見えてきました。最後は「どんな主人公にするか」です。もちろんここでの要素は「音色」です。男性か女性か?力強いのか弱いのか?常に要素を深堀りしていきます。

ここでは「男性で力強さを出したい」と思ったのでトランペットを選びました。

このあたりの判断に難しさを覚える人もいるかもしれませんが、映画やアニメにドラマなどで「なんでメロディはこの音なのか?」ということを考えながら見ることでセンスを養っていけます。

「映画やゲームのような迫力があって壮大なオーケストラっぽい雰囲気」伝わりましたか?

まだまだいろいろな余地はあります。もう少し主人公んの心情を表現したい!この主人公は「強いだけではなく優しさもあるはず」と考えてみました。「強い主人公=トランペット」では「優しさ」とはなんでしょうか?

後半繰り返しのメロディにストリングスでなぞってみました。主人公の繊細さを感じてもらえたでしょうか?

今回は、映画のような世界観でしたが、これが「可愛くて、キュートな感じの女の子が走っているイメージ」でもやることは同じです。用は分析してそれを当てはめる。最初は思うようにできなくても、数をこなせば誰でもできるようになります。プロとアマの曲のクオリティの差はこの分析の精度とそれを具体化できる能力の差です。その2つを意識しながら作り続けければ「作曲できない」状態からは開放されます。

一つだけメロディを作るポイントを付け加えるとすると伴奏が細かく動いているときはメロディは細かく動かないということこれで主人公が「どっしりと構えている」という姿が見やすいです。

作曲に必要と思われている間違った常識

  • 「スラスラと楽譜が読める」
  • 「作曲理論を知っている」
  • 「音大を出ている」
  • 「楽器を弾けなければいけない」
  • 「絶対音感が必要」

と思っている人が圧倒的に多いですね。これら全部入りません。「えー嘘だ」と思っている人多いと思います。あるに越したことはない。という程度であって、これらがなければ作曲できないわけではありません。

例えば、走るという行為をする前に「走るためには体の筋肉はこうやって動いて」なんてことを勉強してから走る人はいないと思います。とりあえず走り出せば走れるわけです。作曲とはこの「走る」と同じです。

そこから「もっと良い走りをするためには?」という専門的知識を求めてから「効率の良い走り方」を勉強すればよいのです。それが理論です。

だから最初から「理論ありき」で考える必要はまったくありません。とりあえず「走ってしまう」これがポイントです。ちなみに私も作曲を始めたときは今みたいに理論書が溢れている時代ではなかったので、手探りで作り続けました。コード進行とメロディがぐちゃぐちゃだったり音が間違えたりみたいなこともしょっちゅうでした。

作っては飽きての繰り返し、ずぶの素人が教えてくれる人もいない状態で曲を作り始めてクオリティはともかく「1曲できた」と思えたのは、作曲を始めてから3年くらい経ってからでした。

さいごに

手順においてもっとも重要なのは「終わりよければすべてよし」です。どんな手順を踏んでも出来上がったものがよければそれで良いのが音楽を作る世界の楽しみでもあり難しさでもあります。

「おすすめの手順」というものをしれば

  • 作曲迷子にならない(曲が速くかける)
  • 間違いを防げる

これらを回避できると思った人もいるかもしれませんが、一番大切なのは自分の手順を考え、更新し続けることがもっとも効果的な手順です。

誰かが言った手順で自分のクリエイティブな行為をしばる必要はまったくありません。自分らしさが溢れてあなだけの手順でいいのです。

ここまで読んでもう一度考えてみましょう。「なぜ手順が必要なのかということを…」