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[無料]MT Power Drum Kit 2レビュー 使い方&メリットデメリットを解説!

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フリー(無料)のドラム音源として人気があるのがMT Power Drum Kit 2です。「これが無料版なの?!」「有料版要らないじゃん!」という声も出るほど人気なドラム音源です。

DAW付属のドラム音源での打ち込みにちょっと飽きているけれど、有料ドラム音源にはまだ手が出せない感じがある。という人にとってMT Power Drum Kit 2はドラムの打ち込みを楽しくさせてくれる音質と言えます。

この記事では曲の中でMT Power Drum Kit 2を使ってみて感じたメリットデメリットなどを詳しく解説しています。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
  • 詳しいプロフィール
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MT Power Drum Kit 2 概要

メーカーMANDA AUDIO
製品名mt power drum kit 2
特徴ポップ、ロック、メタルのプロダクションでの使用に最適化された
アコースティックでリアルなドラムキット
パワフルで高品質なサウンドを提供する無料のドラムサンプラー
システムPC: Windows 11 / 10 / 8 / 7 / Vista / XP

Mac: OS X 10.5 以上、Intel または ARM (M1/M2) cpu
Ventura (13)にも対応

Linux: Wine + VST ブリッジ

VST、AAX、 AU 規格をサポート
バージョンv2.1.1(2022-12-02)
認証方式無料
認証数制限なし
容量AU(64.4 MB)
VST2 (64.3 MB)
VST3 (64.6 MB)
AAX (64.5 MB)
マニュアル公式サイトによる説明(Google Chromeで翻訳可能)
価格FREE(メーカー価格)
備考プラグインをドラッグアンドドロップでインストール

フリーのドラム音源としてかなり注目されているのがMT Power Drum Kit 2です。フリー版と言われていますが正しくドネーション版という位置づけでお金を支払わなくても機能制限なく使えますが、できれば支払ってね!という代物です。

メリット
デメリット
  • メリハリが効いた音色
  • グルーヴパターンが使いやすい
  • ミキサーのコンプの音色が心地よい
  • キットは1種類のみ
  • ハイハットの音が軽い
  • キットのピッチ等は変更できない
  • 起動時にドネーション画面が表示

MT Power Drum Kit 2 レビュー

音質3.5
機能性(オリジナル性)3
操作性(使いやすさ)3
安定性(CPU負荷)4
総合評価2.7
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フリーのドラム音源なので価格の項目は排除しています。

音質

3.5

音のアタックがはっきりとした埋もれにくい音

ドラム単体で聴いたときには良い音だと思ってもトラックに混ぜてみると埋もれて使いにくいとなるケースはよくあります。

このサンプルではメタル系の激しく歪んだステレオのディストーションギターとラウドなベースそしてSuperSaw系の中でどれくらい聞こえるのかを確認してみます。

MT Power Drum Kit 2には一切エフェクト処理をしていませんが、埋もれることなく音のアタックが全面に出てきます。公式サイトではポップスにも対応と書いてありますが、個人的にはポップスよりメタルやロック系が得意なドラムサウンドにように感じます。

音色自体は生音ではなくかなり作り込まれているのがスペクトラムアナライザーを使うことで確認ができます。

左 キック、右 スネア

左 ハイタム、中央 フロアタム 右 ミドル タム

左 ハイハット 右 シンバル

キックなどは中域があたりがガッツリとなく、完全にドンシャリになっています。またハイハットやシンバルも本来であればもっと低域も入っていますが、それすらも音色作成時にカットされている印象です。

音の方向性とやりたことが合致しているのであればこの処理は程よい時短になると考えられますが、合わない場合はこの処理から自分のイメージする音色に近づけるのは困難を極めるでしょう。

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機能性

3.5

8マルチアウトミキサーとコンプ

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MT Power Drum Kit 2では最大で8つの独立したステレオアウト(マルチアウト)が可能です。MT Power Drum Kit 2内にはコンプ以外のエフェクトは搭載されていないので、より細かい音作りをしたい場合はDAWミキサーに個別で立ち上げてお気に入りのVSTプラグイン等を使うのがオススメです。

画像

コンプは光学的な感じの雰囲気になりほどよいコンプレッションが得られます。上記のスペクトラム画像でわかるようにかなりイコライザー等で処理されているので、あとはコンプでどれくらい持ち上げるのか?という視点での使用を検討することになりそうです。

グルーヴをベロシティの強さで変更して視聴可能

MT Power Drum Kit 2には大量のMIDIグルーヴパターンが搭載されています。このグルーヴパターンは複雑なパターンではなくオーソドックスなものが多いため。有料のドラム音源にあるような複雑すぎて使いにくいパターンはなうとても使いやすいです。

もちろん他のドラム音源同様に、ドラッグアンドドロップでDAWにパターンをインポート可能です。

さらにメインパターンを選ぶと同時にフィルパターンを提示してくるのでフドラム フィルインを作るのが苦手な人に重宝するでしょう。

グルーヴパターンやフィルインパターン自体は珍しいものではありませんが。MT Power Drum Kit 2ならではなのがベロシティによるパターンの違いがあるところです。

ベロシティはソフト、ノーマル、ヘビーの3タイプに分かれており、それぞれでベロシティの強弱がかわります。

作曲していると例えばAメロとサビではベロシティの強さは違います。サビの方がAメロと比較してよりパワフルになるのでベロシティもそれに合わせて変更するのが普通ですが、ドラム音源のグルーヴパターンはベロシティが一定なので、Aメロで使えたパターンをサビで使うためにはベロシティの調整が必要になります。

その手間を省いてくれるベロシティ切り替え機能はMT Power Drum Kit 2の大きな強みといえます。

画像

またコンポーザー機能によりMT Power Drum Kit 2内で任意にパターンを並べてドラムパターンを再生可能です。

これはToontrackのEZ DRUMMERに見られる機能と同じです。ただ、MT Power Drum Kit 2内でMIDIパターン自体を編集することは不可能です。あくまでパターンを並べるだけになります。

グルーヴパターンは使いやすいのですが、一つだけ気になったの立ち上げ時パターンが3小節で指定されているということです。

画像

これに気が付かずにDAWにドラッグアンドドロップするとパターンは3小節しか作成されないので注意が必要です。

変更するためには3 Barsとかかれた箇所をクリックすると、任意の小節数に変更が可能です。なぜこの仕様にしたのか疑問しかありません。

容量はDAW付属のドラム音源より小さい

プラグインフォーマットによって容量が若干違いますが、サンプルは同じと見て間違いありません。

AU(64.4 MB)
VST2 (64.3 MB)
VST3 (64.6 MB)
AAX (64.5 MB)

二昔前くらいの容量なので、メモリを気にする必要はないでしょう。正しく計測はしていませんが、全体的にベロシティレイヤーは多くて4程度、少ないと2くらいの印象です。

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操作性

3

プラグインを立ち上げたら即触れる

プリセットもなく、音色キットも一つ、あえて言うならば、コンプやミキサーバランス程度なので、操作性はとてもシンプルです。

何か難しい音源を操作しているという印象はまったくありません。

フリーウェアというカテゴライズで語られるMT Power Drum Kit 2ですが、正しくはドネーションウェアです。もちろんフリーでも使えるのですが、立ち上げ時には以下のような画面が表示されます。

画像
一部画面を加工しています。

Donateボタンをクリックするとサイトの支払い画面にジャンプできます。価格は最低が1200円からのようです。

画像

支払いが終わればレジストレーションキーが発行され、左の下にある空欄にキーを打ち込むと次回からこの画面は表示されなくなります。

なお右下のSKIPボタンをクリックすると通常の画面が表示されます。使いやすい!もっと良いドラム音源を作って欲しい!と思ったら少額でもいいので寄付程度にいくらかお支払いするとよいかもしれません。

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安定性

4

CPU負荷はほぼゼロ、MT Power Drum Kit 2が原因でCPUがフリーズするということはないでしょう。

画像

MT Power Drum Kit 2は最新のVentura まで対応しているため、最新のMacOSでも問題なく動作します。

CPU計測環境

パソコン  Macmini2018

CPU  Corei7(i7-8700B)6コア 

HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz

メモリ 32GB

システム OS12.4 Monterey

Audio/IF APOGEE Symphony Ensemble

バッファー 256

DAW   LogicPro10.7.5

48kHz/24bit

再生ストレージ SSD

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MT Power Drum Kit 2 使い方(インストール)

インストール方法

MT Power Drum Kit 2はインストーラーがなくプラグインを指定のプラグインフォルダーにコピーペーストするだけです。

プラグインフォーマット保存先
AUホーム、OSがインストールストレージ→
ライブラリ→Audio→Plug-ins→Components
VSTVST(2or3)ホーム、OSがインストールストレージ→
ライブラリ→Audio→Plug-ins→VST2or3

アンインストールするときはプラグインフォルダから取り出して削除するだけで非常にシンプルです。

ドラムマッピングを自由に修正可能

メイン画面の右下にあるSETTINGSをクリックするとドラムマッピングが表示されます。

画像

このマッピングは自由に変更することが可能で保存し自由に呼び出せます。またここでわかるのはハイハットのバリエーション若干豊富であるということ。

GMドラム音源の多くはハイハットが、クローズ、フット、オープンの3つだけですが、MT Power Drum Kit 2ではクローズ、ハーフオープン、オープン(フットはなし)に設定されています。ドラムで一番打ち込みが難しいのはハイハットということをこちらでもお話していますが、その理由の一つが奏法の少なさです。

MT Power Drum Kit 2の場合、ハーフオープンとクローズにバリエーションがあるおかげで無料ながらハイハットの打ち込みをリアルに近づけられます。

「MT Power Drum Kit 2」で以下のドラム音源用のマップが容易されています。

  • Addictive Drums
  • Abbey Road Modern Drummer
  • EZ Drummer
  • GetGoodDrums
  • GM Standard
  • InMusic BFD
  • Superior Drummer
  • Steven Slate Drums 4
  • Steven Slate Drums 5
  • Studio Drummer

これらは公式サイトのMIDI MAPPING – PRESETSからダウンロードが可能です。

またローランドやアレシス、電子ドラムのマッピングも公式サイトからダウンロード可能です。

画像

まとめ

メリット
デメリット
  • メリハリが効いた音色
  • グルーヴパターンが使いやすい
  • ミキサーのコンプの音色が心地よい
  • キットは1種類のみ
  • ハイハットの音が軽い
  • キットのピッチ等は変更できない
  • 起動時にドネーション画面が表示
音質3.5
機能性(オリジナル性)3
操作性(使いやすさ)3
安定性(CPU負荷)4
総合評価2.7
リンククリックで読みたい内容の箇所に飛ぶことができます!

使ってみて思ったのはかなり加工されたドラム音源であるということです。求める方向性と合致していれば良い感じですが、それ以外はやはり万能なドラム音源とは呼べないように感じました。

ただスネアのアタック感はよい響をしているように思うので、スネアだけ抜き出して使うという考え方でもよいように思います。

ただやはりあくまで無料であって、かゆいところに手がどくわけではないので、私として少し頑張ってでも有料のドラム音源を購入した方が労力から得られるメリットはかなり大きいように思いました。

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ダウンロード先はこちらMANDA AUDIO

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