最新のダンスミュージックにマッチするドラムサウンドを求めていませんか?D16 Nepheton 2は、その答えを提供します。
従来の808ドラムサウンドを完全に再現しつつ、現代の音楽制作ニーズに応える多機能なシーケンス機能を搭載しています。プリセットの数と質が倍増し、さらにすべてのノブがMIDI CCで調整可能になりました。
これにより、あなたのクリエイティビティは新たな次元へと導かれます。さらに、新たに搭載されたエフェクトにより、音がより極厚になり、使いやすくなったシーケンス機能と拡大したUIは操作性を大幅に向上させています。
確かにCPU負荷は高いですが、その価値は十分にあります。808サウンドが欲しいなら、D16 Nepheton 2は間違いなくあなたの期待を超えるでしょう。
このレビューで、Nepheton 2がどのようにあなたの音楽制作を変革するかを詳しく見ていきましょう。
D16 Nepheton 2 概要
メーカー | D16 Group Audio Software |
製品名 | Nepheton 2 |
特徴 | 実機のパラメータセット完全再現し忠実な 808 エミュレート シンバルジェネレーターの品質を強化 各楽器のミュート/ソロ トリガーアウト エフェクト機能を搭載 編集可能なドラムマップ |
システム | ウィンドウズ OSバージョン: Windows 7 – Windows 11 アーキテクチャ(i): 64 ビット、32 ビット CPU (ii): Intel x86 / AMD x86 ソフトウェア(iii): VST2 / VST3 / AAX 互換アプリケーション サンプルレート: ≥ 44.1 kHz※ マック OSバージョン:10.13~14 アーキテクチャ(i): 64 ビット CPU (ii): インテル x86 / Apple シリコン ソフトウェア(iii):VST2/AU互換アプリケーション |
認証方式 | オーソライズファイル認証 |
認証数 | 制限なし |
マニュアル | 英語 |
価格 | $130.90→$75.90 |
D16 Group Nepheton 2は、ユーザーインターフェースを全面的に再設計し、使いやすさを向上させた新バージョンで、明確なチャンネルストリップと改善されたシーケンサーを搭載しました。
Nepheton 1とNepheton 2のかんたんな機能比較
機能カテゴリ | Nepheton 1 | Nepheton 2 |
---|---|---|
ユーザーインターフェース | 標準的なインターフェース、機能的だが直感的ではない | 使用しやすさを考慮して再設計されたインターフェース、明確なチャンネルストリップとよりユーザーフレンドリーなシーケンサー |
ドラムサウンド | 高精度でクラシックな808サウンドをエミュレート | 高品質な808サウンドを提供し続け、より洗練されたニュアンスを持つ |
エフェクトセクション | エフェクト非搭載 | より多くのオプションを備えたフル装備のエフェクトセクション |
ドラムプログラミング | 標準的なドラムプログラミングツール | より幅広いツールを備えた現代的なドラムプログラミング |
サウンドカスタマイズ | 個々のサウンドのカスタマイズが限定的 | 各サウンドに内蔵のコンプレッションとEQを備えた個別のチャンネルストリップ |
シーケンサー機能 | 基本的なシーケンサー機能 | フラム、サブステップアーティキュレーション、タップ、ランダマイザー機能などの強化されたシーケンサー |
MIDIエクスポート | 標準的なMIDIエクスポート機能 | DAWとのシームレスな統合のためのドラッグアンドドロップMIDIエクスポート機能 |
ダイナミックコントロール | 基本的なダイナミックコントロールオプション | より洗練されたダイナミクス制御、迅速に調整可能なベロシティとグローバルアクセントブースト |
トリガーモード | 標準的なトリガーモード | MIDIノート、MIDI CC、またはGUIを含むさまざまなトリガーモード |
ファクトリーコンテンツ | 標準的なファクトリープリセット | シーン、ドラムキット、パターンを含む豊富なファクトリーコンテンツ |
マスターセクション | 基本的なマスターセクション機能 | マルチバンドコンプレッサーとソフトクリップオプションを備えたリミッターを含む強化されたマスターセクション |
追加機能 | 限定的な追加機能 | MIDIマップとトリガーアウト、聴覚的トリガー出力、MIDIドラムマップエディターなど |
D16 Nepheton 2 レビュー
最新のダンス・ミュージックに完全対応した808ドラムサウンド
Nepheton 1を使っていて感じのは出音は悪くないのですが、出音の古さを感じてしまうプリセットでした。Nepheton 1にはエフェクトが搭載されていないのもあり、音作りに関してはDAW上でパラアウトして音作りをするという形でした。しかし、Nepheton 2になってから強力なエフェクトが搭載されたおかげで、Nepheton 2内で音作りを完結できるようになりました。
触ってみて思ったのは音量の違いと各パラメーターの違いによる音色の違いでした。
Nepheton 2では1に比べるとかなり音量が大きいため、音がよくなったと感じてしまいます。以下は両者に共通のinitializeパッチでのサンプルです(音量差にご注意ください)
音量の大きさ=音質が良いと思ってしまう部分があるのでこのあたりは注意が必要です。
Nepheton 1と比べるとモデリング時におけるチューニングが行われているのがRX10の解析でもわかります。
これはキックの両者のリリースを最大にした場合のNepheton 1と2のサウンドをRX10で比較したものです。
上がNepheton 1で下がNepheton 2になります。
非常に大きい低音が発生するので音量にご注意ください。
両者は最大のリリースにしているわけですが、Nepheton 1と2では音が消えるまでの時間が違います。より重みのある音を長く聞かせてローエンドを豊かにしたい場合などにNepheton 2は最適であると言えます。
ではこれらを踏まえながら、個別のプリセットをいくつか聴いてみます。
どのリズムパターンもセンスがよく、そしてそのどれもが音が太く、創作意欲を掻き立てられるものばかりです。本家も通して808ドラム音源はリリースされていますが、音質に関してはもっとも使いやすく即戦力だと感じました。
多機能なシーケンス機能を搭載
Nepheton 1でもシーケンス機能はありましたが、Nepheton 2に搭載されているシーケンス機能は別物であり、マトリクス画面による打ち込みができるようになりました。また、打ち込み奏法のバリエーションも多く、16分音符で表現できないフラムなどもボタン1つで打ち込めるようになりました。
Nepheton 1ではリズムパターンの切り替えを行う場合は下部にあるボタンによる切り替えでした。
切り替えられるタイミングはパターンが終了してから次のパターンに移るものでしたが、Nepheton 2では12の左にある12のキーによる切り替えになります。
この12のキーはHOST NOTEモードにすることでMIDIキーが割り当てられ、MIDIキーボードでの再生が可能になります。そしてNepheton 1と違うのが、Nepheton 2ではパターンの途中であっても割り当ててパターンのキーを押すことで瞬時に切り替えられるので、リズムパターンを演奏するということができます。
プリセットの数と質が倍以上に
Nepheton 1ではプリセットは16だったのに対してNepheton 2では15倍以上の245、それもただ数が増えただけではなく、新しく追加されたエフェクトと細かいパラメーターの値を調整しより重く、より鋭いキットとして進化しました。
Nepheton 2には2つのプリセット概念があります。1つはSCNENEと書かれたプリセット、これはDAWではなくNepheton 2のシーケンスモードで使用することを前提に作られているものです。例えば、ドラムパターンは気に入っているけれど、ドラムキットの音色を変更したい場合は、DRUM KITだけを変更すれば、パターン等はSCENEのモノが引き継がれる形になります。
主にDAWで使用する場合はDRUM KITだけの変更で問題はありません。
すべてのノブがMIDICCで調整可能になった
Nepheton 2ではすべてのノブにMIDICCを割り当てることができるようになったため、ノブやスライダーが搭載されているMIDIキーボードでNepheton 2を自由に調整できるようになりました。ライブパフォーマンスやリアルタイム入力時にツマミをグリグリして音を変化できるのは本当に楽しいですよね。
エフェクトが搭載により音がより極厚になった
Nepheton 2の最大の魅力はそれぞれのパーツ毎にD16 Group Audio Softwareクオリティのエフェクトを搭載した点です。
エフェクトの概要はイコライザーとコンプ。いわゆるチャンネルストリップが各パーツに搭載され細かい音作りが可能になりました。
チャンネル・ストリップが搭載されただけでも嬉しいアップグレードですが、Nepheton 2ではBUS SEND先にはさらに多くのインサーションエフェクトが搭載されています。
BUS1に搭載されているインサーションエフェクト
イコライザー、ディストーション、イコライザー2、ディレイ、ダイナミクス
BUS2に搭載されいてるインサーションエフェクト
コーラス、ビットクラッシャー、リバーブ、ダイナミクス2,フィルター
そしてマスターにはマルチバンドコンプとリミッターが搭載されたことで、細部の細部までダイナミクスをコントロールできるようになりました。
エフェクトのクオリティは言うまでもなく世界中で高い評価を得ているレベルのものD16 Group Audio Softwareがリリースしている単体レベルのものです。808サウンドにここまでの音作りができるというのは他にありません。
使いやすくなったシーケンス機能
Nepheton 1にはドラムパターンを打ち込めるシーケンス機能が搭載されていましたが、お世辞にも使い勝手が良いとはいえず、むしろかなり悪い!と声を大にして言いたいものでした。
赤い部分がシーケンス、シーケンスパターンの切り替えは01と書かれた付近のボタンではなく、下にあるACやBDと書かれたボタンによる切り替え。めっちゃわかりにくかったです。
しかし、Nepheton 2 になってからは専用のシーケンス画面による管理が可能になりました。
リズムパターンもシーケンスウィンドウ内のプリセットネームから呼び出せるため、パターンの切り替えもスムーズにできるようになっています。この操作性の向上だけでもNepheton 1はアップグレードの価値があります。
拡大したUIにより操作性が向上
Nepheton 1ではリアルなGUIではありましたが、GUIのサイズが変更できないため、その部分でも操作性を悪くしていました。Nepheton 2になってらは任意でGUIのサイズが変更できるため、お使いの液晶サイズ環境に合わせて最適なサイズをカスタマイズできます。
また、リサイズした場合に、本当にこれでいいの?気に入らなかったら15秒で自動に戻すからねーという機能も便利です。
ダブルクリックで初期値に戻せる
Nepheton 1ではツマミを動かしたあとに、初期値(最初の設定値)に戻す場合、パラメーターを動かした分だけ戻すという作業をしなければいけませんでしたが、Nepheton 2になってダブルクリックで初期値に戻るようになりました。地味ではありますが、音色づくりの操作性という点においてかなり使いやすくなりました。
また、リアルタイム時とバウンス時でCPU負荷を調整できる機能も搭載されています。Nepheton 2を始めソフトシンセを併用して扱う場合には少しでもCPU負荷を抑えたいところですからこういう機能も嬉しいところです。
CPU負荷は高い
Nepheton 2では多くのエフェクトが搭載されたこともあり、Nepheton 1の頃と比べるとCPU負荷は数倍違います。
上記のNepheton 2のCPU負荷はエフェクトを一切通していないイニシャライズパッチです。試しにプリセット 8bit PaulaのCPU負荷は次のようになります。
エフェクトの搭載はCPU負荷の増大に繋がっているのがわかります。ちなみにこれらは先程の章で解説したオプションのクオリティではノーマルでのCPU負荷です。ここでUltraとDraftでどれくらいの違いがでるのかを確認してみます。
クオリティを調整することでマルチコアの負荷がかなり変わります。シングル負荷の画像は掲載しておりませんが、Draftでは最大が90%程度、Ultaraの場合は100%になり、たまに音割れが発生しました。
CPU負荷計測環境
パソコン Macmini2018
CPU Corei7(i7-8700B)6コア
HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
メモリ 32GB
システム OS12.6.1 Monterey
Audio/IF Focusrite RED 8PRE
バッファー 256
DAW LogicPro10.7.7
48kHz/24bit
再生ストレージ SSD
通常 | セール | |
価格 | 130.90ドル | 75.90ドル |
808サウンドがほしいなら文句なしに買い!
Nepheton 2の魅力は音質の良さとエフェクト機能の搭載で自分好みの808サウンドをカスタマイズできる点です。エフェクト機能に関しては何度もお伝えしている通り、D16 Group Audio Softwareがリリースしている単体エフェクトプラグインに匹敵する音質です。
またNepheton 2のキックはリリースが長く、そこでを取り出してサブベース的なアプローチも可能な万能ドラムマシン音源です。
130.90ドルがリリース価格で75.90ドルというわけですから、セールコスパという点でみてもお買い得といえます。
PluginBoutiqueで購入すると月替りプラグインが無料でもらえます。無料と行っても100ドル相当に売っているプラグインがもらえるのでかなりお得です。
4月の無料特典は
Audiified U78 Saturator または Excite Audio VISION 4X Lit
注意点
- Rent To Own プランは、無料トランザクション ギフトの対象外
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PluginBoutiqueでの具体的な購入方法はこちらの記事が参考になります!
まとめ
Nepheton 2はNepheton 1のアップグレードという立ち位置ですが、中身は完全に別物と考えていいです。特にエフェクトに関しては興奮を隠せないレベルのクオリティでキックの音の厚みはハンパじゃありません。
EDM系等などで曲の存在感が薄いと感じたらそれはキックが大きな原因かもしれません。
そんなときはNepheton 2を試すことで解決できる可能性があります。Nepheton 2オススメです!
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