ドラム音源に求める要素はいくつかありますが、迫力を求めるとなると空気感をしっかりと取りこんだものがいいです。
Steven Slate Drums 5ことSSD5は数あるドラム音源の中でも空気感(アンビエンス)の密度が高く、どっしりとした音が特徴で、
ビギナーからエキスパートまで、あらゆるDTMerに再起なドラマーソフトウェアです。
この記事ではssd5 drumの購入を悩んでいる人に実際使ってみて感じたメリット・デメリットをまとめています。
- 生ドラムとして完成して使いやすい音色多数
- CPU負荷が低い
- GUIの表示内容を変更可能
- エフェクトはない
- マルチ出力がモノラル
SSD5 概要
メーカー | steven slate |
製品名 | steven slate drums 5(通称SSD5) |
特徴 | 148の有名なアーティストと伝説的なモデルのドラムキットプリセット 2,400を超えるMIDIグルーブ ロック、メタル、ジャズ、ファンク、インディー、レゲエなどの多用途キット MIDIマッピングの変更 スティーブンのこれまでにリリースされていないOGワンショットスネアサンプル 135スネア、112キック、58トム 11ハイハット、14クラッシュ、6ライド、4スプラッシュ、3 チャイナ–超洗練された新しいサイズ変更可能なGUI ワンショット用の新しいスマート速度トリガーアルゴリズム アナログ処理および生2インチテープに録音されたサンプル サードパーティのサンプルとグルーブをインポートして使用 |
システム | MACOS MINIMUM REQUIREMENTS 1 GHz Intel Dual Core Processor or AMD equivalent 4 GB of RAM macOS 10.10 or later AAX, VST, AU supporting DAW SCREEN RESOLUTION 1024 x 768 or higher LICENSING Machine ID or iLok dongle. 64 bit DAW support only |
バージョン | v5.5(2022-10-23) |
認証方式 | iLok認証 |
容量 | 15.16GB |
マニュアル | 宮地商会で購入した場合のみオリジナルの日本語マニュアルDL化 英語版(Google Chromeで翻訳可能) |
価格 | (メーカー価格)貨幣表記は半額 |
備考 | 体験版(無料版)あり 公式サイトでサインアップ要登録 |
SSD5(通称のsteven slate drums)のリリースは2018年


生のドラム音源の迫力を常に追いかけ進化する。それがsteven slate drums 5(SSD5)です。使っている多くの人が「ロックやるならこれでいい!」とロック系を得意とするサウンドが豊富ですが、もちろんメタルやポップであってもSSD5は対応します。
steven slate drums4に比べるとseven slate drums 5はシンプルですが、より操作がしやすいようにまとまっている印象です。
3年の間にバージョン5まで進化を遂げているドラム音源はSSD5だけです。
SSD5もaddictive drums2と同じく作り込まれた音が鳴るドラム音源です。雰囲気的にはSSD5の方がナチュラルに作り込まれた印象があります。
SSD 5レビュー
音質
4
聴いてみてわかるのはSSD 5はとにかく作り込み度が高いです。
すでにドラムトラックとして完成した音色になっています。ドラム音源はある程度のセオリーがあって音作りをするわけですが、そこでどんなエフェクトプラグインを使うかなど悩み始めると時間が溶けます(それはそれで楽しいんですが)
しかし、そこでかけた手間が200%楽曲をよくしてくれるかというとそうでないことを感じているDTMerは多いです。
そういう人にこそSSD 5のような完成度の高いドラムサウンドは時短かつクオリティの確保という点においてもオススメです。
機能性
3.5
SSD 5マイキングの数とアンビエンスのクオリティがすごい
一番の魅力がこれです。普通はマイクの数はデフォルトで揃えそうなものですが、キットによってマイキングの数が変わるというのはユニークな仕様と言えます。
このマイキングのクオリティがツボ得ていて実に多彩なサウンドを構築に役立ちます。


拡張音源のクオリティがすごい!
SSD 5も他のドラム音源同様に拡張パックがありますが、そこに連なる名前がすごいです。
DTMerの多くが名前を目にするクリスロードアルジやJohn McBride、David Bendethなど世界の音のトップが拡張音源を制作しています。
そのクオリティは凄まじく、マイキングが細かく調整できるSSD 5だからこそ作り上げることができたと言っても過言ではないほどです。AD2やBFD3などと比べると決して多くはありませんが音の職人こだわり抜いたクオリティはまさに世界レベルです。
CHRIS LORD-ALGE EXPANSION | BLACKBIRD STUDIOS DRUMS | DAVID BENDETH DRUMS EXPANSION | TERRY DATE DRUMS EXPANSION |
![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
Recorded & mixed by Chris Lord-Alge 12 Drumkit Presets (SSD Only) 12 Snares, 11 Kicks, 5 Toms 1 Hi-Hat (SSD Only) 4 Crashes (SSD Only) 1 Ride (SSD Only) Use directly with SSD Only Player or Trigger Multiple Articulations on Snares Complete control Classic CLA sound Easy to install | 6 Kick Drum Samples 10 Snare Samples 7 Sets of Toms 2 Hi-Hats (SSD Only) 1 Ride (SSD Only) 4 Crashes (SSD Only) | 5 Preset Kits (SSD only) 3 Snares 2 Kicks 4 Toms 2 Crashes (SSD Only) 1 Ride (SSD Only) 1 China (SSD Only) 1 Hi-Hat (SSD Only) Pre-Processed by David Bendeth himself David’s classic samples mixed into the top two velocities | 10 Hard-Hitting Preset Kits recorded and mixed by Terry Date; 4 Snares 3 Kicks 4 Toms 1 Hi-Hat (SSD Only) 4 Crashes (SSD Only) 1 Rides (SSD Only) Recorded in world-famous Henson Studio B From Rock to Metal Tones Includes the famous Deftones “White Pony” Snare Available for both TRIGGER and STEVEN SLATE DRUMS (SSD) |
使い方が優しい!多くの解説ビデオがある!
公式サイト及び有志が作ったSSD 5の動画が多くあり使い方に迷いません。
MacOSにSSD5.5を無料でインストールする
MIDIマップと学習
これらの他にもDAWごとに特化したマルチアウト出力の動画もあります。詳しくはSSD 5の公式サイトへ
操作性
3.5
SSD 5の魅力は一つ一つが完成された音、そしてそれらを自由に選べるわけですが、ここで一つおすすめの使い方ががあります。通常のウィンドウではドラムキットのグラフィックが表示されていますが、これをセル表示するという方法です。


では、これの何が便利でおすすめかというと、BATTERY4のようにブラウザからドラムパーツをペタペタ貼り付けるだけで素早くパーツをロードしていくことが可能です。ドラムキットの場合はスネアならスネアのグラフィックにドラッグする必要がありますが、これは開いているところに適当に彫り込むだけ、
また新規のパーツと最初からロードされれていたパーツは紐付けされているので、すぐにレイヤーサウンドを作り上げることができます。
イコライザーやコンプで無理やり追い込むよりもしっかりとなっているサウンドレイヤーする方が太くて存在感のある音になりやすいのでおすすめです。
ドラムパターンの操作性がもう一歩!
SSD 5には魅力的なドラムパターンが多数収録されています。しかし、ドラムパターンの再生ボタンはパターンを選択できるGrooveの中にしかありません。
またパターン再生は一覧されている表示をダブルクリック等で再生してくれません。AutoPlayボタンをクリックすればパターン名をクリックすするだけで再生されますが、個人的にこの辺りの操作性はAD2やBFD3 ModoDrumと比べると見劣りします。
エフェクトはついていない
SSD5はエフェクトが搭載されていません。イコライザーやコンプなどによる音作りはすべてDAW側でする必要があります。aなのでAddictive drums 2やBFD3のように内部でエフェクト加工された音を作る人にとってはデメリットに感じるかもしれません。
Logic Proの場合パラアウトはすべてステレオ
Logic ProがAU3に対応したことで出力先の指定が増えました。しかしSSD 5が対応しているのはマルチ出力(16xステレオ)のみです

ほかを他を読み込もうとすると以下の警告ウィンドウが開きます。

追記2022-10-23
Montereyでは上記のようなマルチ出力は表示されずにマルチ出力(16xステレオ)のみになっています。

そのため当然、パラアウト出力はステレオのみとなります。

ProtoolsやCubaseの場合は公式動画ではOut 17 mnまで点灯しているのでおそらくモノ出力が可能だと思われます。

GUIのサイズよりも内容表示の多さも変更したい
SSD 5は多くのマイクを選択できるのが強みですが、そうなるとミキサー部はキックやスネアだけでかなりの表示スペースを使ってしまいます。BFD3の場合キックの三種類のマイクを一つのキックの中に収納できるのでミキサー画面がすっきりとできますが、SSD 5はそれができないのが少しめんどくさく感じます。
この辺りは次回のバージョンアップで対応してくれることを望みます。
安定性
4


SSD 5が入っているトラックを選択したままだとCPUが上がってしまうので何も入っていないトラックを選択することでCPUの負荷が分散されます。負荷を分散することでより軽くなる印象です。
CPU負荷計測環境
パソコン Macmini2018
CPU Corei7(i7-8700B)6コア
HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
メモリ 32GB
システム OS12.4 Monterey
Audio/IF APOGEE Symphony Ensemble
バッファー 256
DAW LogicPro10.7.4
48kHz/24bit
再生ストレージ SSD
価格
4
steven slate drums 5 | addictive drums2 | BFD3 | mododrum | SUPERIOR DRUMMER 3 |
$119 | $178 | $149 | $343.53 | $399 |
機能面と比較するとSSD5はエフェクトがなく、多少の操作性がネックかもしれませんが、アンビエンスのクオリティに関しては一番よいと思っています。
なので、SSD 5を最初のドラム音源にするのはありだと思います。
まとめ
SSD 5はとにかくバキバキのロックからポップスまで使える優等生なドラム音源です。addictive drums2と同じく作られた感のある音ですがこちらの方が芯があり、ロックやメタルに向いているように思います。
ただ、どんなに良いドラム音源を使ってもドラム打ち込みの重要なポイントをおろそかにすると効果は半減です。「良いドラム音源買ったしもっと打ち込みについて知識を高めたい!深めたい!という方はこちらの記事が参考になります。

SALE期間は11月の末日までDAWの付属ドラム音源から次のステップに進みたい!という人はSSD5.5を選択してみてはいかがでしょうか?
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