音楽制作の世界には音が良いとされる無数のアナログソフトシンセが存在しますが、その中でもu-heのDivaは特別な存在です。
なぜなら徹底したアナログサウンドの再現にこだわり抜いているからです。そのため他のソフトシンセよりCPU負荷は他のソフトシンセより高くなっていますが、それだけ音質には定評がありたとえ同じタイプのモデリングソフトシンセを使ったものであってもu-he Divaを使ったものとそうでないものとではトラックの存在感は全然違います。
この記事では、Divaの深みのあるサウンド、直感的なインターフェース、そして使いやすさを詳しく掘り下げます。また類似品となるモデリングソフトシンセとのサウンド比較も行っています。セール期間中に購入を迷っているあなたに、Divaの実力とその魅力を徹底解説します。
Divaのサウンドを体験すれば、その購入を決断するのに十分な理由が見つかるでしょう。
- 往年のビンテージシンセをモジュール単位で自由に組み換え可能
- 追加プリセットが豊富
- ソフトインセ史上最高音質
- ダイナミクス系のエフェクトは非搭載
- CPU負荷が高い(軽減可能)
u-he Diva 概要
メーカー | u-he(読み方ユーヒー) |
製品名 | Diva(「Dinosaur Impersonating Virtual Analogue」の略) |
特徴 | 比類のない本物のアナログサウンド バージョン 1.0 と比較して CPU ヒットが最大 40% 減少 最新の CPU のマルチスレッド サポート – ポリフォニーの増加、過負荷の軽減 ゴージャスでオーガニックなプリセットのさらに大きなライブラリ サイズ変更可能なエディター ウィンドウ、代替スキンが間もなく利用可能になります 7 ~ 8 台のビンテージ シンセのエッセンスを約 1% のコストで |
システム | マック Mac OS X 10.9 以降 (Intel および M1 Mac をサポート) (64 ビットのみ) AU2、VST2、VST3 ウィンドウズ Windows 7以降 (32/64ビット) VST2、VST3 最小要件 ホストソフトウェア/DAW 1GB RAM、それ以上を推奨 50MBの空きディスク容量 1000×600以上のディスプレイ |
バージョン | v1.4.7(2023-11-16) |
認証方式 | シリアル認証 |
認証数 | 記載なし |
容量 | 177MB |
マニュアル | 英語 |
価格 | 196.90ドル→$93.50(今だけ!) |
備考 | 体験版あり(数分に一度ノイズが発生) |
u-he Divaは、ゲームチェンジャー的な存在といえるアナログモデリングソフトシンセです。50年以上に渡るアナログシンセサイザーの精神を捉えた仮想アナログシンセで、オシレーター、フィルター、エンベロープをクラシックシンセからモデリングし、カスタマイズ可能なパネル、詳細な変調オプション、ゼロ遅延フィードバックフィルター、多彩なエフェクト、そして1200以上のプリセットを特徴としています。
リリースしたのが2011年12月22日で当時のコンピュターのCPUでは動いてもせいぜい1〜2というほど高負荷なCPU処理能力を必要としたソフトシンセサイザーです。しかし、実機を触りこんだプロの作編曲家たちから「負荷の高さを許容できる唯一無二の究極のアナログモデリングソフトシンセサイザー」と言われています。
リリースされてから干支が一周りした現在であっても音質クオリティの評価は変わらず、ソフトのバージョンアップとCPUの進化によって処理負荷の高さが軽減されたことでも注目されています。
様々なソフトシンセがリリースされていく中で、u-heのDivaを超える本格的なクラシックなシンセサイザーのエミュレーションシンセサイザーは未だにないと言っても過言ではありません。それだけ圧倒的かつ唯一無二のソフトシンセです。
u-he Divaを使えばあなたの楽曲も唯一無二になる可能性を秘めています。
u-he Diva レビュー
音質 | 5 |
機能性(オリジナル性) | 4.5 |
操作性(使いやすさ) | 4.5 |
安定性(CPU負荷) | 3 |
価格 | 4 |
総合評価 | 4.2 |
時の試練に耐える実機に限りなく実機に近い究極のモデリングサウンド
u-he Divaがリリースされて12年、今までに多くのソフトシンセがリリースされてきました。
その間にメインとなるソフトシンセを変更していった人は多いと思います。しかし、往年のビンテージシンセMoogが50年経ってもそれでしか出せないサウンドであるように、u-he Divaもまたソフトシンセの中で「これでしか出せない」サウンドであるといえます。
まさにビンテージシンセサイザーと同じ「時の試練に耐えぬけるサウンド」を出せるソフトシンセです。
もし、ずっと親しまれる曲を作りたい!という気持ちがあるならば、時の試練に耐えられるサウンドを提供できるu-he Divaは常にあなたのマストシンセになってくれます。
実際使ってみた思ったのは、打ち込み音源としてのポテンシャルの高さは想像以上です。これは使ってみないとわからない世界で、フィルターの動き方、エンベロープの情報量、何よりオシレーターの質感、すべてが「一級品」です。
そしてもしあなたが少しでも演奏できる人ならばぜひ、リアルタイムで演奏してみてください。ソフトシンセにとって鍵盤はただのスイッチ的な役割ですが、u-he Divaでは鍵盤を押すとまるで生ピアノのように素早く反応し音が吸い付いて本当のアナログ楽器を触っているような気持ちにさせてくれます。
しかし、ここで疑問に思っている人もいるかもしれません「音が良いとは何か?」
この定義を明確化することはできません。音の善し悪しとは人によって大きく異なるからです。しかし、かんたんに言ってしまえば音が良いとは「好みの音であるかどうか」というのが私の見解です。
では他のソフトシンセと比較したときにu-he Divaはどこが音が良いのか、ちょっと試してみます。
次のサウンドはMOOG系のモデリングソフトシンセ
Synapse AudioLegend、u-he Diva、UAD Moog、Arturia MiniV3、の比較テストです。まずはオシレーターを1つだけ使ったサンプルです。できる限りパラメーターは同じにしています。
ここでは、どれがu-he Divaか伏せておきますので、好みのものを選んでください。
では次に、オシレーターを3つ使ったものを比較してみます。ここでも回答は伏せておきます。
オシレーター1の時のTYPEは同じではありませんのでご注意ください。
オシレーター3(TYPE A)
さてどうでしたか?答えは一番下のまとめに掲載しておきます。
もし、この中で好みの音がu-he Divaであるならば、間違いなく買いですが、触りこむことで無限の可能性を得られるu-he Divaは基本的に買っても後悔はしないと思います。
シンセ毎のモジュールを独自にカスタイマイズ可能
u-he Divaは以下のビンテージアナログシンセサウンドを再現しているソフトシンセです。
コンポーネントタイプ | Divaの機能名 | モデリング元のシンセサイザー |
---|---|---|
オシレーター | Triple VCO | Moog Minimoog |
Dual VCO | Roland Jupiter 6 and 8 | |
DCO | Roland Alpha Juno and Juno 60 | |
Dual VCO Eco | パフォーマンスに最適化されたRolandのモデル | |
Digital | デジタル波形を生成する独自のオシレーター | |
フィルター | Ladder | Moog Minimoog |
Cascade | Roland Jupiter 8 | |
Multimode | Roland Jupiter 6 | |
Bite | Korg MS20 | |
Uhbie | 独自のモデル | |
エンベロープ | ADS(S)R | Moog Minimoog |
Analog ADSR | Roland Jupiter 6 and 8 | |
Digital ADSR | Roland Alpha Juno and Juno 60 | |
Multi-Stage | 独自のモデル |
再現という点において非常に優れたソフトシンセといえます。しかし、すごいのは再現以上の進化です。u-he Divaはオシレーター、フィルター、エンベロープのモジュールを自由にカスタイマイズ可能です。
例えば、オシレーターはMoog、フィルターはJuno、エンベロープはデジタルこれらを自由に組み合わせることでハードシンセではあり得なかった音作りを可能にします。
Arturiaのモデリングソフトシンセのように個別で作られているものと比較すると一つにまとめられているため、音作りのスピード感が速いため音作りのためのストレスが少なくなり、結果的に楽曲制作の速度も向上します。
トリマー機能によるオシレーター数の変更が可能
u-he Divaは忠実にアナログシンセをモデリングしていますが、ソフトシンセとしての拡張性もよく考えられています。その1つがトリマー機能によるオシレーターの発音調整機能です。ここでは各オシレーターのピッチやたとえばモノシンセであるMiniMoogは1音につき3オシレーターです。これをMemoryMoogのように1音6オシレーターにすることで強烈に分厚く太いベースやリードサウンドを作れます。
ベースやリードなどは楽曲の中で重要な音色です。これらの音色が決まればリスナーもワクワクできる要素なので、音作りに妥協せずにいきたいですよね!
ハードウェア別に同じプリセットが用意されている
u-he Divaにはユニークなプリセットが多いです。その中でも特に面白いと思ったのはハードウェア別に同じ音色が用意されていることです。多くのソフトシンセを持っている人ならば一度は思ったことがある「このプリセットの設定を他のソフトシンセで再現したらどうなるのか?」という疑問。これはそれぞれのハードウェアの特性を勉強するのにとても重要なことです。これをu-he Divaは用意してくれているので、よりフィルターの特性やオシレーターの違い、エンベロープカーブについて詳しく学習することで、音色作りのスキルを大幅に向上します。
今ではモジュラーソフトシンセが珍しくなくなり同じようなことができますが、u-he Divaが今のモジュラーソフトシンセより優れているのはそれぞれのモジュールの完成度高い点にあります。
デフォルトプリセットはもシンセ別に用意
私がソフトシンセで重要視しているのが「デフォルトプリセット」です。これは音色をゼロから作り始めるのに効果的なプリセットです。u-he Divaのデフォルトプリセットはソフトシンセの中でも秀逸です。なぜなら、シンセ別にデフォルトプリセットが用意されているからです。
例えばMoog系の音色をゼロから作りたいと思ったならMoog系のデフォルトプリセットを選択、Juno系ならばJunoのデフォルトプリセットを選択すればよいわけです。
このあたり開発者側がどうすれば少しでもストレスなく音色作りに素早く取り組めるかをしっかりと考えられているのがわかります。
MIDIキーボードにパラメーターをかんたんに設定できる
u-he Divaは打ち込み音源としてもクオリティは高いですが、そのポテンシャルはリアルタイム演奏でもいかんなく発揮されます。特にフィルターの開き方の自然さなどはマウスではなく物理的なツマミやフェーダーを使って動かすと本物のアナログシンセを触っているように錯覚するほどです。
u-he Divaではフィルターやレゾナンス、他のパラメーターの多くをノブやフェーダーを搭載したMIDIキーボードにかんたんにアサイン可能です。
方法は右上の方にあるシステムアイコンをクリックして、MIDIマークのLと書かれたアイコンをクリックするだけです。あとはアサインしたいノブをクリックして、手持ちのMIDIキーボードのツマミかフェーダーを動かせばアサイン終了です。
個人的にはぜひツマミやノブがついているキーボードでu-he Divaを動かしてほしいです。とにかくフィルターやレゾナンスの挙動が気持ち良く、アナログシンセを触っている感覚に浸れます。
オートメーションでフィルターの開閉を描くのも悪くはありませんが、楽曲の盛り上がりにあわせてツマミやノブでフィルターを開閉させると驚くほど有機的なサウンドになるので一度試してほしいです。
またこちらは商品化されているわけではなく一部の熱狂的なユーザーによって作られたものですが、このようなコントロールデバイスが存在しているようです。
ぜひ商品化してほしいと世界中のユーザーが求めています!
GUIのサイズとデザインを変更可能
ソフトシンセの中には気分転換の意味もこめてGUIのデザインやカラーを変更できるものがあります。u-he Divaでは再度パネルのみを変更できる機能が搭載されています。
方法は、上記でも解説して、システムアイコンのマークの一番下のドライバーとペンチマークのアイコンをクリックするとサイドパネルのデザインがいくつか表示されます。
左右別々に変更できるので、気に入ったものをアサインするとよいでしょう。
この他以外にもGUのサイズ等も変更できるため、自分が求めるサイズに設定するとより効率があがります。
使いやすいエフェクトを搭載
u-he Divaではリバーブ、ディレイ、モジュレーション系を2系統搭載して自由に組み合わせられます。ただダイナミクス系は搭載されていないのでコンプやリミッター的な処理をしたい場合はDAWのミキサーで好みのプラグインを選択する必要があります。
リバーブやディレイ、モジュレーションというのは一見地味に見えるかもしれませんが、ビンテージアナログシンセには基本エフェクトは搭載されておらず、それらは外部エフェクトで賄うのが一般的な方法でした。そのため、u-he Divaもそのやり方にのっとった方式を採用したものだと考えられます。
エフェクトをONにすることでCPU負荷は多少あがります。その中でもリバーブ(プレートリバーブ)を使用すると音色にもよりますが、10%近くまで上昇することもあるので若干注意が必要です。
u-he divaプリセット追加が可能
u-he divaの魅力はプリセットのクオリティにあります。大量のプリセットを搭載しているソフトシンセでは「音は良いけれどプリセットが使いにくい」という声もありますが。そのような心配はありません。即戦力かつ使えるプリセットu-he divaには用意されています。しかしそれに加え豊富な追加プリセットはさらに魅力的です。より細かくデザインされた追加プリセットはu-he divaのポテンシャルをさらに発揮した内容になっているので、注目したいところです。
ですが、気になるのはプリセットの使い方法です。ソフトシンセの中にはプリセットの追加方法が煩わしいものもあったりしますが、u-he divaのプリセット追加は至ってシンプルです。
下記にはそのu-he divaのプリセット追加方法に関して解説しています。
u-he Divaの追加プリセットをインストールする方法について、わかりやすく説明します。手順は以下の通りです:
手動によるインストール
- プリセットフォルダの開き方:
- DAWでDivaのプラグインをロードし、「PRESETS」をクリック。
- 「Local」または「User」を右クリックし、「Open in Explorer」(Windowsの場合) または「Open in Finder」(macOSの場合) を選択。
- これにより、インストール時に指定したプリセットフォルダ、またはユーザー用のプリセットフォルダが開きます。
- プリセットの移動:
- 購入したプリセットファイル群を上記のプリセットフォルダに移動します。
- プリセットの更新:
- 移動が完了したら、「PRESETS」のリストから「Refresh」を選択してください。
ドラッグ&ドロップによるインストール
- Divaのプラグイン画面内にある「PRESETS」リストに、購入したプリセットファイル群をドラッグ&ドロップするだけです。
重要な注意点
- u-he製品の拡張子は「.h2p」であることを確認してください。
- 対応しないプラグインのプリセットフォルダにファイルを移動しても使用できません。インストール時にプリセットの対応を確認しましょう。
この手順に従えば、Divaに追加プリセットを簡単にインストールできます。これで、新しいサウンドをDivaで楽しむことができるようになります。
プリセットを追加購入できるサイト
KVR Audio:
「Diva Presets Bundle by New Loops」が特集されており、152のDivaプリセットが含まれています。
u-he公式ウェブサイト:
「Soundsets for Diva」セクションでは、Diva用の多様なサウンドセットが提供されています。
Resonance Sound:
「Aiyn Zahev Sounds – Transcend Diva Patches」があり、351のDivaプリセット、70のMIDIループ、70のオーディオファイルが含まれています。
New Loops:
「U-he Diva Presets」セクションにおいて、Diva用のさまざまなプリセットパックが提供されています。
Producershop.com:
「U-He Diva Presets」カテゴリーで、Diva用のプリセットを購入できます。
Tom Wolfe:
「Diva Collection: Cinematic-Style Presets for U-he Diva」では、550のシネマティックプリセットが提供されています。
Audiotent:
「DIVISION // u-he Diva Presets」セクションにおいて、メロディックテクノとディーププログレッシブハウスに特化したプリセットが提供されています。
SOUND7:
プリセットをコンピューターキーボードで変更可能
u-he Divaには多くのプリセットが用意されています。しかし多いプリセットは選ぶのも大変です。でもu-he Divaのプリセットをブラウザで一覧表示したときに、パソコンのキーボードの矢印を使って変更できます。
小さいプリセット画面でマウスをちょっとずつ動かしながらプリセットを変更することにストレスを感じている人も多いので、この機能は地味ながらに喜ばれる操作性です。
また、自分の好みの音色をチェックし自由にそれだけを呼び出せる「フェイバリット機能」はなんと8種類!例えばシンセブラスはフェイバリット1に登録して、シンセベースはフェイバリット2に登録できます。これも多くのプリセットを効率的に管理できる操作性の良さは高く評価できます。
プリセットウィンドウはカテゴリによって変更表示される
u-he Divaにはプリセットを選択する方法が2つあります。1つはプリセットブラウザを開くか、中央上にあるプリセットウィンドウから選択する方法です。
多くのソフトシンセの場合よく見られるのがプリセットウィンドウをクリックすると大量のプリセットが一覧表示されてしまうこと、多すぎると分かりづらいですし、選ぶのも大変です。
u-he Divaでは、プリセットウィンドウに表示されるのは選んだカテゴリの内容だけに絞られます。
これはよくできたプリセット管理方法で無駄な操作をせずに目的の音色まで素早くたどり着けます。
仕事から帰ってきてたときに少し触りたい!時間が空いたのでちょっとu-he Divaを触りたいと思ったときに一分一秒を無駄にしなくて済むのは素晴らしいことです。
3
u-he DivaのCPU負荷軽減方法について
u-he Divaはプリセットの内容にも依存しますが、非常にCPUにかかる負荷が高いソフトシンセです。そのため非力なCPUを搭載しているPCでは動かせる数が制限される可能性が高いです。
音色1つでこれだけのCPU負荷がかかります。
ただu-he DivaにはCPUの負荷を抑える機能があります。
DivaにおけるTUNING Accuracy設定は、シンセサイザーの音の精度と再現性を決定します。
この設定が高くなるほど、より正確で詳細なサウンドが生成されますが、それに伴ってCPUの負荷も増加します。つまり、「Draft」設定は最もリソースを消費せず、最も低い音質を提供しますが、「Divine」設定は最も高い音質を提供しますが、それに応じてCPU負荷も大きくなります。
このため、ユーザーは使用するコンピューターの性能やプロジェクトの要求に応じて、適切なTUNING Accuracy設定を選択する必要があります。
TUNING Accuracy設定 | CPU負荷の影響 |
---|---|
Draft | 最も低い |
Fast | 低い |
Good | 中程度 |
Great | やや高い |
Divine | 最も高い |
divineとdraftのCPU負荷の高さは倍近い場合もあります。
音質面では次の動画が参考になります。
またCPU負荷を抑える方法としてCPU負荷逃しというものがあります。
音源が刺さっていないトラックを選択することでシングルCPUの負荷がマルチコアに分散されることを「CPU負荷逃し」と私が勝手に命名しています。
CPU負荷を効率化させより多くのプラグインを動作させる方法について詳しく知りたい方は以下の記事が参考になります。
CPU負荷逃しをすると、シングルコア(一番右に上っているメーター)をマルチコアに分散できるため、CPU負荷が分散できるようになります。
ただそれでも、他のソフトシンセと比較してもCPUへの負荷は高いといえます。
またエンベロープのリリースが長いとこれもCPU負荷が高くなる傾向があります。リリースが長いということは音の余韻が長いことを意味します。リリースが長い音色で音を刻むと、次の発音に前の音のリリースが被ってしまい、そのため発音数的なところでCPU負荷が高くなってしまうわけです。
リリースは音作りにおいて重要なファクターなので「CPUが高いからリリースを削った方がいい」というのは解決になりませんが、扶養なリリースだと感じた場合は調整するとCPU負荷を軽減できるようになります。
CPU負荷は他のソフトシンセと比較すると確かに高いですが、音質面を考慮すると妥当な高さであり、アップデートにより今後さらにCPU負荷が下がる可能性もあります。
CPU負荷計測環境
パソコン Macmini2018
CPU Corei7(i7-8700B)6コア
HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
メモリ 32GB
システム OS12.6.1 Monterey
Audio/IF Focusrite RED 8PRE
バッファー 256
DAW LogicPro10.7.7
48kHz/24bit
再生ストレージ SSD
通常 | セール | |
価格 | 196.90ドル | $93.50(今だけ!) |
お得感は有りすぎる価格設定
u-he Divaは往年のシンセサイザーのオシレーター、フィルター、エンベロープをそれぞれモジュール的に扱い自由に組み替えて音色作り上げられるのが最大の特徴です。
196.90ドルという価格は多くのユーザーから見て安い!という印象はないかもしれません。しかし、往年の5つのビンテージシンセの音質を限りなく再現できるソフトシンセは、有名なソフトシンセSERUMやSylenth、AVENGERなどであっても不可能な領域の音質です。
しかし、それでも価格が高いことを気にする人もいるかもしれませんが、今だけ50%OFFで$93.50です。
u-he Divaほとんどセールをしないメーカーなのでこの価格は絶対に買いです。
モデリングシンセで有名なA社のソフトシンセであってもやはりu-he Divaには今一歩及ばない印象があるほどです。
モデリング元となったアナログ・シンセサイザーを用意するのは一部の超お金持ちであっても状態の良いものが揃えられる保証はなく、また維持費も現実的ではない金額になります。その点を考えれば安定した動作を確保され、なおかつメンテナンス費用もいらない、そのうえで状態による音色の違いまでも調整可能です。
しかし、使うユーザーにとって「別に過去のアナログシンセの価値なんて気にしない」という人からすれば、目の前にあるソフトシンセに求められるのはその人が求める音色が出るかどうかです。
その求める音色の価値とは「使うことで自分のテンション上がり、できた楽曲に過去最大の満足度を得られるかどうか」というのがまず大切なポイントでしょう。u-he Divaはテンションが上がる音なのは間違いありません。それは他のソフトシンセと比べると、良い意味で音が荒く存在感を発揮してくれるからです。レイヤーに使えば音に立体感が生まれ、単体リードサウンドあっても十分なまでに主張してくるサウンドは、u-he Divaでしか出せない領域といっても過言ではありません。
良い音とは何を持って良いとするかです。それには良い意味味が必要になります。では良い耳を鍛えるためにはどうすればよいか?それは良い音を聞くということです。良い音を基準にすることではじめて良し悪しを理解できます。もちろんこの良し悪しは好みの部分でもありますが、プロが認める良いソフトシンセとして認められているu-he Divaを基準にすることで耳が肥えた状態になっていくのは間違いありません。
PluginBoutiqueで購入すると月替りプラグインが無料でもらえます。無料と行っても100ドル相当に売っているプラグインがもらえるのでかなりお得です。
12月の無料特典は
Antares Choir、Drum Synth、Dawesome LOVE、または Loopcloud 1 か月アーティスト プランの無料コピー
今月の購入で限定無料となるため、 対象となる購入のチェックアウト時に、 Antares の Choir または AIR Music Technology の Drum Synth または Tracktion の Dawesome LOVE またはLoopcloud 1 か月アーティスト プランの無料コピーを請求できます。
重要な注意点:
- Rent To Own プランは、無料トランザクション ギフトの対象外です。
- 2023 年 12 月 13 日に終了
- Plugin Boutique アカウントが登録されていることを確認してください。アカウントをお持ちでない場合は、 こちらから作成できます。
- 有料製品をバスケットに追加します (この特典は 無料製品には適用されません )。
- 無料ギフトを選択し、チェックアウトを完了してください。
- 取引の全額 に対してバーチャル キャッシュやクーポンを使用し ないでください。 (ただし、100% 未満の量でも問題ありません。)
重要な注意事項:
- このオファーの製品をすでに所有している場合、代替製品を提供することはできません。
- この製品のコピーを別の製品と交換することはできません。
- この製品のコピーを再販することはできません。
- このプロモーションでは、製品の 1 コピーを請求する資格があります。
- 1 回の取引につき 1 つの無料製品のみを請求できますが、複数の無料ギフトの場合は、すべての無料ギフトを取得するまで個別のトランザクションでこのオファーを引き換えることができます。
PluginBoutiqueでの具体的な購入方法はこちらの記事が参考になります!
u-he Diva関連動画
ここではU-He Divaの動画について解説しています。多くのユーザーによってU-He Divaの解説&使い方動画がありますが、個人的にまずオススメしたいのは公式によるチュートリアル動画です。
このチュートリアル動画を見ればU-He Divaの基本的な使い方は覚えられると思います。
Diva tutorial 01 – Distortion
Divaには専用のディストーションモジュールが存在しないことが紹介されます。ハードウェアアナログシンセと同様に、Divaは信号パス内で自然に歪みを生成するため、専用モジュールは不要です。ゲインステージングの重要性が強調され、適切なレベル調整で「アシッド」ディストーションのような効果を生み出す方法が示されます。
Diva tutorial 02 – Glide2
標準的なポルタメントの使用法から始まり、Glide2がVCO2(およびTriple VCOモデルのVCO3)にのみ適用されるスピードオフセットであることを説明します。この特徴は、オリジナルのMinimoogのサウンドに特徴的な要素で、オシレーターが同じレートでグライドしないことを利用します。テンプレートINIT Minimonoには既に最小限のGlide2が含まれており、その効果はビデオで明確に示されます。
Diva tutorial 03 – Brass Bounce
この動画では、限られたモジュールセットを使いながら、古いシンセブラスの典型的なサウンドを作り出すさまざまな方法を示しており、視聴者に対して柔軟なサウンドデザインのアプローチを提供しています。
Diva tutorial 04 – PWM
Divaを使用してPWMエフェクトを作成する様々な方法を詳しく解説し、視聴者に対して創造的なサウンドデザインの技術とアイデアを提供しています。
Diva tutorial 05 – LFO recursion
Divaのシンプルなアーキテクチャにおいて、LFOは再帰的モジュレーションが可能な唯一の部分です。LFO2を使用して、オシレーターのピッチとフィルターのカットオフを変調する方法が最初に紹介されます。さらに、LFO2自体のレベル(再帰)を変調する方法も示されます。
Diva tutorial 06 – Delay and Reverb
Diva tutorial 07 – more LFO shapes
チュートリアル5の応用的な意味合いの動画です。よりLFOについて詳しく解説しています。
u-he Diva 口コミ
U-he Divaを紹介している動画で1万以上の再生数があるコンテンツのコメント欄から引用して抜粋していきます。
U-he Diva デモとレビューmusictrackjp37件のコメント
上記で好みではないという人たちの声もまた1つの意見として参考にすることは大切だと思います。
The Best Diva Presets in 202357 件のコメント
U-he – Diva DEMO109 件のコメント
何十何百というU-he Divaのコンテンツ動画のそのほとんどでU-he Divaは好意的に受け入れられています。一部、好みではないという趣旨のコメントもありますが、それらに共通しているのは、「そこまでアナログサウンドではないだろう」という意見でした。
たしかにU-he Divaは究極のモデリングを目指したアナログモデリングシンセであってアナログシンセではありません。つまり限界点を正しく認識しないとアナログシンセとモデリングシンセを混同して考えてしまう可能性があるので注意が必要です。
まとめ
音質 | 5 |
機能性(オリジナル性) | 4.5 |
操作性(使いやすさ) | 4.5 |
安定性(CPU負荷) | 3 |
価格 | 4 |
総合評価 | 4.2 |
u-he Divaの圧倒的なクオリティと操作性、今まで星レビューで5をつけたことはなかったですが、u-he Divaは別格です。そして今まで他のモデリングソフトシンセを使っていた楽曲のトラックを全部u-he Divaにしたいですが、本当にめんどくさいです。でも、そのめんどくさいを我慢しなければいけないほど、u-he Divaの音質にヤラれました
u-he Divaを使い続けて思うのは、CPU負荷が高く私の環境では大量に立ち上げることは難しいのはデメリットとして捉えがちですが。音質の良さがそれを補ってくれています。そのためu-he Divaはフリーズかオーディオ化することでそれのCPU負荷問題から回避できます。
「そんなのめんどくさい」と思うかもしれませんが、音質の良さは作り手にとってどれほどの労力をかけても確保したい領域です。私も昔はオーディオ化やフリーズ等はめんどくさいと思うタイプの人間でしたが、聴いてもらう人に少しでもよい音を届けたい。今ある自分の知識を総動員して最高の音質を届けることを楽しめるようになった今、u-he Divaのようなソフトシンセは本当に強い味方です。
価格に関しては高いと感じるかもしれませんが、本当に良い曲を作りたい!自分の中にある感情を音楽という形にしたい!真剣に思えば思うほど妥協はするべきではありません、決して手が届かないという価格でもないので、少しでも自分の音楽に「より良い音色」を求めるのならu-he Divaは最高です。
サウンドテスト回答
TYPE A | TYPE B | TYPE C | TYPE D | |
オシレーター1 | UAD MOOG | MiniV3 | Legend | Diva |
オシレーター3 | Diva | Legend | UAD MOOG | MiniV3 |
u-he Divaの特徴としてオシレーターを複数重ねた時にそれぞれのオシレーターがしっかりと1つ1つ存在しているのが特徴のような気がしています。そのため音色に奥行き感があり、モジュレーション系のエフェクトを使っても音がにじみすぎたり潰れたりすることがありません。