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Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiter レビュー wavseや他の160プラグインと比較してみた!

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音楽制作において、ダイナミクスのコントロールは永遠の課題です。特に、楽器やボーカルの音量バランスを整えつつ、自然なサウンドを保ちたいというのが多くの人の願い。そんな悩みを一気に解決してくれるのが、UAD Audio Pluginsの dbx® 160 Compressor / Limiterです。このデバイスは、プロフェッショナルからアマチュアまで幅広い層に支持されていますが、その理由は何でしょうか?

まず一つ目は、独自のVCA(Voltage-Controlled Amplifier)圧縮機能。この圧縮方式は、楽器の音を忠実に再現しながら、ダイナミクスをしっかりとコントロールします。生々しい楽器の音質を維持しつつ、音量のバランスを最適化できるので、特に生音にこだわりたいプロジェクトに最適です。

二つ目の魅力は、その多機能性。ベースギター、ドラム、シンセといった多種多様な楽器に対応しています。特にドラムに対しては、スネアやキックの音に深みとクリアさを与え、楽曲全体のクオリティを格段に向上させます。

そして三つ目は、価格の手頃さ。高品質ながらも、しばしば大幅な割引が適用されています。このような高機能をこの価格で手に入れられるのは、まさにコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。

UG
  • 元ゲーム音楽屋(NintendoDSなど)
  • 作曲歴20年以上
  • DTM記事執筆500以上
  • ショートアニメ、CM、企業PV音楽を制作
  • 詳しいプロフィール
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Universal Audio dbx 160 概要

メーカーUniversal Audio(UAD)
製品名Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiter
特徴VCAコンプレッション
忠実なエミュレーション
追加コントロール
UAD Native:
Apollo リアルタイムとUAD-2対応
多様な音源に適用
パラレルコンプレッション
シンプルな操作性
時代を超えたキャラクター
システムすべてのテーブルタイポグラフィはMサイズにする
バージョンv1.0.0(2023-09-13)
認証方式iLok
認証数2
容量54MB
マニュアル日本語版
価格328.90ドル→$42.90(税込み価格)
備考体験版あり(期間限定14日)
公式サイトにて
サブスク
月額プラン19ドル
年間プラン239.88ドル→ 149.99ドル

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterは、オリジナルのスタジオハードウェアを忠実にエミュレートしたプラグインです。このプラグインは、独自のVCA(Voltage-Controlled Amplifier)圧縮の特性を持ち、現代のワークフローに適した追加のコントロールがあります。主な特長として以下のような点が挙げられます。

  • ベースギター、ドラムバス、シンセなどに太い圧縮テクスチャを適用可能。
  • アコースティックギターやスネアドラムにインパクトを与える。
  • パラレル圧縮やサイドチェーンフィルターによる低周波数のポンピングを減らす機能がある。

これらの機能から効果もわかりやすく使いやすいコンプレッサーとしてプロアマ問わず高い評価を得ています。

Universal Audio dbx 160 レビュー

音質4
機能性(オリジナル性)3.5
操作性(使いやすさ)3
安定性(CPU負荷)4
価格2.5※
総合評価3.4

それでは具体的なレビューをしていきたいと思います。レビュー内ででの帯の色には次のような意味合いがあるので参考にしてください。

  • 青帯はメリット
  • 赤帯はデメリット
  • 黒はどちらでもない

音質

4

ハードウェア特有のフォーカスが得られるサウンド

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterの音質は良い意味で少しぬるめな印象、程よく甘いフォーカス感が魅力です。

リリースした1970年代の他のコンプレッサーと比べ、非常に歪みが少なくクリーンなサウンドが評価され、ダイナミクスとアタックが重要なドラムのコンプレッサーとして評価されてきましたが、現在ではDAW付属のデジタルコンプの方がクリアという点では勝っています。

しかし、デジタルコンプでは得られない独特の質感とクリアさもまた味でありそれでしか得られないものもあります。

一般的にはキック、スネア、ベース、ギター、ボーカル、何度もOKと言われていますが、その中もドラムのオーバーヘッドに使うという人も多いと聞きます。

では、実際OHに使うとどのような音になるのかを確認してみます。

mix dry

この音源のOHだけを抜き出したものがこちらになります。

drum OHのみ

ではさきほどのmixの中にUniversal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterを使ってミックスしたものが次になります。

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiter

どうですか?OHが引き締まりとてもバランスのよいサウンドになったように思いませんか?

では、他のメーカーの160を使うとどのような感じになるのか試してみます。まずはwavesのdbx-160

画像
dbx-160
画像
arturia Comp VCA-65

arturiaのは160ではなく165ですが、似た系統というところで比較してみました。

画像
Native Instrument VC160

softubeが開発した160のエミュレートです。

さいごにLogic付属の160

画像
Logic 160

まず違いとしてwavesとUniversal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterの違いについて、音質は違います。しかしこの違いにどこまで意味を見いだせるのかは持ち合わせているスキルによって変わります。

例えばwaves dbx-160とUniversal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterではゲインリダクションを-10dBにする場合でスレッショルドとコンプレッションの設定が異なります。そしてその結果、アウトプットの設定も変化する必要がでてくるでしょう。下記の画像はサイン波(100Hz)で計測した画像です。

なので目指すべきコンプ感を求める場合に両者の特性を知っておくことで使い分けが可能になります。

ドラムのオーバーヘッドのみで比較すると次のようになります。

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiter drum OH only
waves dbx-160 drum OH only

音質的にはwaves dbx-160の方が若干暗い印象があります。Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterでは音が前に出てくるので、OHに迫力とまとまりを作りたいならばUniversal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterの方が音質的に好みの結果に近づけると思います。

ArturiaのComp VCA-65は設定次第ですが、かなり迫力のある感じになります。ナチュラルではありませんが、ほどよい迫力をつけられる音質的には1167に近い印象でした。

softubeのVC160は大人しく優等生のタイプですが音的にあまり面白みがありません。ですが、しっかりと音を整えて必要最低限のことを完璧にこなしてくれる印象があります。

最後はLogicに付属のVCA(おそらく160系)音質的には非常にクリアでデジタル的なサウンドですが、音の明るさや他の160コンプと比較してコンプの質感はわりと確保されているので、Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterがリリースされた当時の音質を求めないのであれば、Logicの160はかなり優秀な部類です。

ちなみに、1176と比較するとこのようなサウンドの違いになります。

画像
Universal Audio 1176drum OH

1176は1176で気持ちのよい迫力のある音になります。

1176についてはこちらでも詳しく解説しています。

今度はベースに使用してみます。

効果がわかりやすくなるようにベースを大きくしています。

mix bass dry

何も使っていない状態だとベースのダイナミクスは安定していないため、音量の増減が目立ちます。

ではここから、Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiter、waves 160、Arturia VCA65、softube VC160、Logic 付属コンプの順番でサウンドを確認していきます。設定は、ゲインリダクションが5〜7dB程度になるようにしています。

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiter

アタックを活かしながらも全体的にまとまりのあるサウンドになりました。

waves 160
Arturia VCA65
softube VC160
Logic 付属コンプ

やはりUniversal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterが一番気持ちよく音が前にでながらも、ナチュラルなコンプ感を得られます。それぞれの良さや特性を理解したうえで使い分けするのが一番ですが、とりあえずこれを使っておきたいと思わせてくれるのがUniversal Audio dbx 160です。

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機能性

3.5

使いやすさ100%必要最低限のパラメーター

画像

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterに限らず160コンプはパラメーターの数が少ないので扱いやすいコンプといえます。ただ初心者にとって設定次第ではパコパコしただけのサウンドになってしまうので注意が必要です。コンプの基本はスレッショルド!と思っているので、そこさえ抑えて置けばコンプのアタック感に翻弄されることはなくなります。

スレッショルドについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterの隠れた機能ではありませんが、右下にあるdbx160と書かれた間にmixと書かれた小さなノブがありますが、これを回すことでパラレルコンプの設定が可能になるので、コンプにドライサウンドをミックスしたい場合は使っていきたい機能です。

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操作性

3

プリセットを選んでいるときにDAWをスタートできない

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterには使い勝手の良いプリセットが多く、その設定から学べることが多いのが特徴です。

しかし、プリセットウィンドウを開いているときにスペースキーなどでDAWをスタートしようとしても、反応しません。

これはプリセットウィンドウの検索バーが先に反応してしまうからです。

画像

なのでプロジェクトを再生する場合は、Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterの画面から一旦離れるてスペースキーをクリックするか、DAWの再生アイコンをクリックする必要があります。

Logic以外では普通に再生できるのでしょうか?ちょっと操作性の悪さを感じてしまいました。

テンキー入力ができない

他のプラグインではパラメーターの位置が数値化され、テンキーによる入力が可能です。しかし、Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterではパラメーターは数値化されないため、GUIのノブをマウスで細かく動かそうとすると疲れます。

それ以外では、GUIのサイズ変更、A/Bは比較ボタン、プリセットのフェイバリット登録にデフォルトプリセットなどが搭載され時間を無駄にしないための操作性の良さが確保されています。

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安定性

4

CPU負荷は低く安心して使える

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterと他の160コンプをオーディオトラックに1つだけ挿した状態の負荷比較です。

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterはとても軽く、CPU負荷がほぼないのでソフトシンセ使用時でも安心して使えます。

CPU負荷計測環境

パソコン  Macmini2018

CPU  Corei7(i7-8700B)6コア 

HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz

メモリ 32GB

システム OS12.6.1 Monterey

Audio/IF Focusrite RED 8PRE

バッファー 256

DAW   LogicPro10.7.7

48kHz/24bit

再生ストレージ SSD

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価格

通常価格セール価格
328.90ドル42.90ドル
価格評価
dbx® 160 Compressor / Limiter dbx® 160 Compressor / LimiterVC160Comp VCA-65
メーカーUniversal AudiowavesNativeinstrumentArturia
価格328.90ドル→42.90ドル149ドル→29.99ドル単体販売終了99ドル
値下げ率86.97%79.87%
価格比較

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiter通常価格は328.90ドルと非常に高価です。近年でこの価格帯は正直手が出にくい価格です。しかし、42.90ドルならば十分に検討する価値がある価格です。wavesと比較すると13ドル程度高いですが、音質面で見ると、ナチュラルでクリアでかつ使いやすいVCAサウンドとなるとUniversal Audioの方が使いやすい印象です。

wavesのdbx® 160 Compressor / LimiterやArturia、Comp VCA-65を所持していても、Universal Audio のdbx® 160 Compressor / Limiterは他のものと挙動も違うので、バリエーションを広げるために持っておいてもいいでしょう。

PluginBoutiqueで購入すると月替りプラグインが無料でもらえます。無料と行っても100ドル相当に売っているプラグインがもらえるのでかなりお得です。

4月の無料特典は

Audiified U78 Saturator または Excite Audio VISION 4X Lit

画像
注意点
  • Rent To Own プランは、無料トランザクション ギフトの対象外
  • Plugin Boutique アカウントが登録されていることを確認してください。アカウントをお持ちでない場合は、 こちらから作成できます。
  • 有料製品をバスケットに追加します (この特典は 無料製品には適用されません )。
  • 無料ギフトを選択し、チェックアウトを完了してください。
  •  取引の全額 に対してバーチャル キャッシュやクーポンを使用し ないでください。 (ただし、100% 未満の量でも問題ありません。)
  • このオファーの製品をすでに所有している場合、代替製品を提供することはできません。
  • この製品のコピーを別の製品と交換することはできません。
  •  この製品のコピーを再販することはできません。 
  • このプロモーションでは、製品の 1 コピーを請求する資格があります。
  • 1 回の取引につき 1 つの無料製品のみを請求できますが、複数の無料ギフトの場合は、すべての無料ギフトを取得するまで個別のトランザクションでこのオファーを引き換えることができます。

U78 Saturatorについてはこちらで詳細を確認できます。

PluginBoutiqueでの具体的な購入方法はこちらの記事が参考になります!

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まとめ

音質4
機能性(オリジナル性)3.5
操作性(使いやすさ)3
安定性(CPU負荷)4
価格2.5※
総合評価3.4

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterを触ってみて、改めてVCAコンプの圧縮感の気持ちよさを再認識しました。また同じタイプのプラグインであってもぞれぞれに特性が異なり、どの部分を意識して使えばより効果的なのかも学べました。

音質:ハードウェア感あふれる程よく甘いフォーカスサウンドとコンプ感。他のメーカーと比べると音が一歩前に出る感じ

機能性:特筆するポイントは特になしオーソドックスで基本的。パラレルコンプ設定のノブが小さいので見つけにくい人もいるかもしれない。

操作性:プリセットウィンドウを開くとスペースキーでDAWを再生できないのが少し残念

安定性:CPU負荷はとても低く、不安定な動作もない。とても優秀

価格:セールでない限りは高く感じるが、39ドルという限定価格は魅力的

Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterはとにかく定番のサウンドです。それだけに使うことで安心感のあるミックスサウンドになるので、誰もがワクワクするような定番サウンドを求めるならばオススメです。

総じて、Universal Audio dbx® 160 Compressor / Limiterは、多くの音楽制作上の悩みを一台で解決してくれる優れもの。そのVCA圧縮で自然なサウンドを、多機能性で多くの楽器に適用でき、そして手頃な価格でこれらの機能を手に入れられます。このデバイス一台で、あなたの音楽制作が新たな次元に進むこと間違いなしです。

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