エレクトロニックミュージック制作において、本物のアナログサウンドを再現することは、多くのプロデューサーやサウンドエンジニアにとって永遠の課題でした。
しかし、そんな悩みを一網打尽に解決するツールそれがソフトシンセのTAL U-No-LXです。、TAL U-No-LXはその名も知れた名器Roland Juno-60を完璧に再現し、80年代の響きを手軽に作り出すことができる革新的なソフトウェアプラグインなのです。
その音質は、JUNOサウンドをモデリングしている他のソフトシンセ開発メーカーのソレとは次元が違うレベルで、その音と操作性は使ったユーザーを必ず虜にします。
実機が必要ないという話ではありません。しかしヴィンテージシンセサイザーを手に入れることは簡単ではないですし、ハードウェアである限りリペアも必要になります。しかしソフトシンセであればそれらの問題は解決です。
上記の謳い文句はよく聞きますが、TAL U-No-LXは本当の意味で実機と肩を並べられる品質です。
初心者からプロまで、誰でも直感的に操作できる使いやすさも魅力の一つです。さあ、TAL U-No-LXの世界へ飛び込み、あなたのトラックに本物のアナログサウンドの魔法をかけましょう。
- 実機を凌駕するレベルのアナログサウンド
- 直感的なインターフェース
- 低いCPU負荷
TAL-U-NO-LX 概要
メーカー | 各列で最低限維持する幅 30% |
製品名 | 説明でリンクをはる |
特徴 | 自己共振ゼロフィードバック遅延フィルター (24dB LP)。 フィルター範囲は最大 ~40kHz (サンプルレートによって異なります)。 TAL のハードウェア デバイスに従って校正および調整されています。 すべてのコントロールのMIDI学習/オートメーション。 改良されたエイリアスフリーのオシレーターにより、サンプリングレート 44’100Hz の本格的なサウンドを実現します。 さまざまな同期モード(ホスト、MIDI クロック、非オン)のアルペジエーター。 ポルタメントモードとモノラルモード。 LFOマニュアルトリガーボタン。 ペダルサポートを維持します。 最大12ボイスまで。 透過的なプリセット管理のための新しいファイルベースのプリセット システム。 さまざまなサウンドデザイナーによる 300 を超えるファクトリープリセット (FMR、Particular – Sound、TAL)。 オリジナルハードウェア「ファクトリーバンクA」付属。 MPE サポート (+-48 半音、MIDI チャンネル 1 = マスター)。 |
システム | すべてのテーブルタイポグラフィはMサイズにする |
バージョン | v4.7.4(2023-07-02) |
認証方式 | シリアルキー認証 |
認証数 | 5 |
容量 | 63.2MB |
マニュアル | 英語版のみ |
価格 | 66ドル |
備考 | 体験版あり(毎分上昇するホワイト ノイズ サウンドを生成) |
TAL-U-No-LXはバーチャルアナログシンセサイザーの究極の再現を提供する革新的なソフトウェアです。
TAL-U-No-LX1980年代の伝説的なシンセサイザーであるRoland Juno-60のサウンドを忠実に再現し、現代のデジタル環境に蘇らせます。
TAL-U-NO-LXの最大の特徴は、その本物さにあります。上記の動画を見てもらえればその再現の高さはわかると思いますが、エミュレーションの精度は非常に高く、まるで手元に本物のヴィンテージシンセサイザーがあるかのような感覚を味わえます。ボーカルパッド、リードシンセ、ウォームなパッドなど、その一つ一つが個性的で魅力的幅広いサウンドを作り出すことができます。
TAL-U-NO-LXは、直感的なインターフェースと柔軟なサウンドデザインオプションを備えています。ノブやスイッチ、スライダーがリアルに再現されており、操作感は非常にリアルで直感的です。また、モジュレーションマトリックスを使用してサウンドをさらにカスタマイズすることも可能です。
TAL-U-NO-LXを使うことでヴィンテージなシンセサウンドを取り入れソフトシンセだらけのトラックの中で確実な存在感を放ちます。その結果、作った音楽には独自性が生まれ。その音の鮮やかさと深みは、聴く者を魅了し、創造性を刺激すること間違いありません。
TAL-U-NO-LXは、音楽制作の世界において新たな可能性を切り拓く革新的なプラグインであり、その魅力的なサウンドと使いやすさは、初心者から経験豊富なプロまで幅広いユーザーにとって魅力的です。TAL-U-NO-LXを手にすれば、まるで80年代のサウンドが現代のスタジオに蘇ってきたかのような感動を味わうことができるでしょう。
TAL-U-NO-LX レビュー
それでは具体的なレビューをしていきたいと思います。レビュー内ででの帯の色には次のような意味合いがあるので参考にしてください。
- 青帯はメリット
- 赤帯はデメリット
- 緑帯はその中間
音質
96kHzまで伸びる美しい高域
TAL-U-No-LXの音質は驚くべきレベルのリアルさです。このプラグインは、1980年代のローランド・JUNO-60シンセサイザーのサウンドを完璧に再現し、まるで本物のアナログシンセを使用しているかのような感覚を味わえます。
その音質の秘密はそれぞれのパラメーターの変化の再現度の高さもありますが、わかりやすい点でいうと、倍音をより多く含んだ超高域まで伸びるオシレーターです。
上記の画像はCherry AudioのDC-106とArturiaのJUN-6VとTAL-U-NO-LXの高域の伸びを比較したものです。高域が伸びれば音が良いというわけではありませんし、それぞれのモデリング元が若干異なるので、純粋な意味での比較にはなりませんが、音のきらびやかさが得られるので、一般的にクリアで伸びのよい音質と評される音になります。
TAL-U-NO-LXの倍音を多く含んだオシレーターはパンチの効いたベース、鮮やかなリード、情感溢れるパッドなど、心を揺さぶられるサウンドが得られます。
デモではドラムをTAL-Samplerそれ以外のシンセブラスやベース、アルペジオはTAL U-No-Lで演奏しています。
聴いていただくとわかるのですが、度の音もキラキラ感があり聴いていて心地よさを感じる音色ばかりです。
複雑なパラメーターがないだけに「音色作りには弱いのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、このデモやプリセットを聞けば「こんなにも多彩な音色が出るのか!」と驚くと思います。そのため、初心者に音作り入門ソフトシンセとしてもオススメです。
ハードシンセであるJUNOと基本使用は同じですが、ソフトウェア化されていることで同時発音数等は倍の12まで拡張することができます。音の特徴はオシレーターにPWをかけたときのほどよい分厚さとコーラスエフェクトスイッチをオンにした広がりがあるパッドが特徴的です。
JUNO106のパッドも未だにマルチソフトシンセのパッドカテゴリには必ず入るほどこのコーラスとPWによる音作りはJUNOシリーズサウンドの代名詞です。
またLPFの掛かり方がとても自然なので積極的に動かしたくなります。オートアルペジエーターと合わせて使うことでなんとも懐かしいテクノごっこができます。
とにかくチープと評されたその音が今高音質なチープサウンドとして楽曲の中にDCO独特の雰囲気を与えることで楽曲カラーバリエーションが増やすことは間違いありません。
機能性
シンプルイズベストのパラメーターで初心者からでも音作りが楽しめる
TAL-U-No-LXはSERUMやAvengerと比較するとパラメーターは非常にシンプルです。そのため純粋なアナログシンセのサウンドアプローチが可能です。フィルターのかかり方は秀逸でスイープサウンドはアナログシンセと聞き間違えるレベルです。
しかし、シンプルなパラメーダーだけではやはり音作りの限界が見えやすいです。そこで、TAL U-No-LXではUNISON機能をもたせることでより派手で広がりのあるSuperSAWなどの音色をかんたんに作り上げることができます。
豊富で即戦力なプリセット
TAL U-No-LXは合計で300を超えるプリセットが用意されています。多くのソフトシンセはプリセットの数の多さで勝負しているところもありますが、実際のところ「こんな音色どこで使うんだ?」と思えるようなものも多く、あまりその数の多さに意味があるようには思えません。
しかし、TAL U-No-LXではその一つ一つが洗練されて使いやすい音色が用意されています。派手なモジュレーション的な音色はそこまで多くはありませんが、オシレーターの良さを最大限に生かした音色は本当に即戦力だと感じました。
操作性
プリセットの選び方が少し煩わしい
近年のソフトシンセはプリセットブラウザを使ってプリセットを選ぶものが多いです。しかし、TAL-U-No-LXではプリセットブラウザがないため、タブを開いてプリセットを選択する方式のため、ブラウザタイプに比べると音色選びの操作性は若干劣る印象です。
プリセットブラウザはありました。ただTAL-Samplerのように最初からプリセットプラウザが表示されているわけではありません。
しかし、同メーカーからリリースされているTAL-Samplerも最初はプリセットブラウザがありませんでしたが、最新バージョンではプリセットブラウザが装備されたので、TAL U-No-LXもいずれ付くのではないかと思っています。
defaultが上書き出来てしまう
ソフトシンセで音作りをするのに私がもっとも重要視しているのがデフォルトプリセットこれはすべてのパラメーターが加工されていない状態で音色を1から作るのに最適なプリセットです。
TAL U-No-LXにはデフォルトプリセットが用意されていますが、あつかいには注意が必要です。
オリジナルの音色を保存する場合はSave Presetを選ぶわけですが、間違えてSave as Default Presetを選ぶ、デフォルトプリセットが書き換わってしまいます。「上書きしますか?」みたいなことを聞かれることもなくです。
対策方法としてはデフォルトプリセットにロックをかけておくことで上書きされることはありません。
デフォルトプリセットファイルはMacの場合以下の中にあります。
ファイルのロック方法はファイル上で右クリックし「情報を見る」を選択をすると情報詳細が出てくるのでその中にロックという項目にチェックをいれればOKです。
安定性
CPU負荷はそれほど高くないので多くのトラックに使っても大丈夫!
上記のデモ曲では全6トラックの中でドラムトラック2トラックをTAL-Samplerで使っているので4トラックがTAL-U-No-LXになります。
CPU負荷は全体的に低くマルチコアへの分散(CPU負荷逃し)も効かせられるのでこれの倍以上を使っても問題はなさそうです。
負荷増加のポイントは同時発音数とUNISONの設定です。同時発音数を最大の12、UNISONを最大の7にすると極厚なSuperSAWサウンドが作れますが、その分負荷も高くなります。
音源が刺さっていないトラックを選択することでシングルCPUの負荷がマルチコアに分散されることを「CPU負荷逃し」と私が勝手に命名しています。
CPU負荷を効率化させより多くのプラグインを動作させる方法について詳しく知りたい方は以下の記事が参考になります。
CPU負荷計測環境
パソコン Macmini2018
CPU Corei7(i7-8700B)6コア
HT使用時12コア 3.2GHz/ターボブースト(TB)使用時4.6GHz
メモリ 32GB
システム OS12.6.1 Monterey
Audio/IF Focusrite RED 8PRE
バッファー 256
DAW LogicPro10.7.7
48kHz/24bit
再生ストレージ SSD
価格
コスパもよく何より音が良い!
JUNO 60をモデリングしているソフトシンセはArturiaのJun-V、Cherry AudioのDCO-106、そして本家のJuno 60が有名です。DCO-106に関してはモデリング元がJuno-106なので厳密な意味で同じ製品ではありませんが、音色のアプローチ方法似ている部分があるのでここではまとめて比較します。
Arturia Jun-V | TAL-U-No-LX | Roland Juno 60 | Cherry Audio DCO-106 | |
価格 | 218ドル | 66ドル | 149ドル | 42ドル |
DCO-106の方がTAL-U-No-LXと比較すると14ドルほど安いですが、音質面ではTAL U-No-LXの方が高域の伸びやフィルターの質感を含めて優れているので、14ドルの価格差ならより高音質なJuno 60サウンドが手に入るTAL U-No-LXの方がオススメです。
PluginBoutiqueで購入すると月替りプラグインが無料でもらえます。無料と行っても100ドル相当に売っているプラグインがもらえるのでかなりお得です。
9月の無料特典はAudiomodern Loopmix Lite または Mastering The Mix の How To Stem Master A Song eBook の無料版
- Plugin Boutique アカウントが登録されていることを確認してください。アカウントをお持ちでない場合は、 こちらから作成できます。
- 有料製品をバスケットに追加します (この特典は 無料製品には適用されません )。
- 無料ギフトを選択し、チェックアウトを完了してください。
- 取引の全額 に対してバーチャル キャッシュやクーポンを使用し ないでください。 (ただし、100% 未満の量でも問題ありません。)
重要な注意事項:
- このオファーの製品をすでに所有している場合、代替製品を提供することはできません。
- この製品のコピーを別の製品と交換することはできません。
- この製品のコピーを再販することはできません。
- このプロモーションでは、製品の 1 コピーを請求する資格があります。
- 1 回の取引につき 1 つの無料製品のみを請求できますが、複数の無料ギフトの場合は、すべての無料ギフトを取得するまで個別のトランザクションでこのオファーを引き換えることができます。
PluginBoutiqueでの具体的な購入方法はこちらの記事が参考になります!
JUNO6とはJUNO60との違い
JUNO6は1982年にローランドが売り出したDCOベースのアナログシンセです。同時発音数は6当時はPoly6という名前にしようと思っていたところKORGに同名の機種があったこともありJUNO6になったと言われています。
JUNO60はJUNO-6の後継機として、約半年後に発売されました。オシレーターはJUNO6と変わらずDCOのデジタル制御で、同時発音数も変わりません、追加機能はメモリ機能が搭載されたおかげで作った音色を保存できるようになったことオートアルペジエーターの追加です。
JUNO6もJUNO60もDCOのよってチューニングは安定したものの、アナログサウンドの音のチープさに飽きてきたシンセ業界は翌年に発売されたフルデジタルシンセのDX7に音色の流行を見出しそれ以降シンセサイザーはデジタルの波にのまれていくことになります。そんなアナログからデジタルの過渡期に生まれたJUNOは個性が出にくいシンセサイザーとして評価されてしまいますが、海外ではハワード・ジョーンズが好んで使っていたシンセでもあります。
どうして同時発音数が6なの?
JUNO6と60にはMIDIが付いていないため完全な「演奏楽器」です。MIDIがついたのは106からになります。
同時発音数は開発コストの問題があります。そこでどれくらいの発音数であれば演奏者の用途に応えられるかを考えたときに、当時のキーボードの伴奏の形として左手がオクターブ(2音)右手がコード(4和音)これらを足すとちょうど6音になります。この伴奏の形が一番しっくりきていることから同時発音数は6となったと言われています。
TAL-U-NO-LX 関連動画
JUNO 60使用ユーザー
近年のJUNO使用ユーザーを紹介します。
CHVRCHESはローレン・メイベリー、、イアン・クック、 マーティン・ドハーティの3人からなるイギリスのスコットランド・グラスゴー出身のエレクトロポップ・バンドです。
ボーカルのローレン・メイベリーがめちゃ可愛いくて話題ですが、サウンドの方は80’sを基調としておりJUNOサウンドも聴くことができます。
Tame Impalaはオーストラリア出身のロックバンドで、メインのメンバーはケビン・パーカー(Kevin Parker)です。ケビン・パーカーは、ボーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボードなど、ほとんどの楽器を演奏するマルチインストゥルメンタリストです。
M83は、フランス出身のエレクトロニック音楽バンドです。主要なメンバーは、アンソニー・ゴンザレス(Anthony Gonzalez)
メインボーカル、ギター、キーボード、シンセサイザーなどを担当しています。彼はバンドの主要な楽曲の作曲とプロデュースも手掛けています。
M83は、さまざまなアルバムやシングルをリリースし、国際的に広く知られるようになりましたが、特に2011年にリリースされたアルバム「Hurry Up, We’re Dreaming」に収録された楽曲「Midnight City」が大きな注目を集める
この他にも近年再注目されているシティ・ポップやシンセウェイブ、チルサウンドではJUNO サウンドは重要な役割を持っているのでそれらの音を再現したいとなった場合TAL U-No-LXは超即戦力となってくれます!
まとめ
独特のチープさが受け入れられそこから数十年も多くのミュージシャンに愛されたJUNOサウンド、ローランドって808や909 TB-303を始めあとから評価されるシンセが多いのは、音が有機的なところなのではないでしょうか?無機質なオシレーターは使い手によってどこまで進化してけることを教えてくれるのがJUNOでありそれを高いクオリティで再現しているTAL-Softwareのスタッフもシンセに愛情と感謝が溢れたデベロッパーなのだと思います。
JUNOサウンドの特徴として忘れてはいけないのがJUNOコーラスです。独特の広がり感があるコーラスですが、こちらは単体プラグインとして無償でDLできます。
ちなみにこのコーラスあまりにも音が良すぎるのであらゆるメーカーがJUNOコーラス的な音をプリセットに組み込みました。そしてtc electronicからもペダルエフェクトして売り出されるほどその音の良さはプロ・アマ問わず開発関係者の間でも重宝されるようになっています。
コメント