[最強ドラム音源]BFD3の使い方やマルチアウトの設定方法について

BFD3を知っていますか?DTMerの7割が気になっているドラム音源です。リアルなのはもちろんですが、より本物らしさを追求できるアンビエントによる音作りが豊富で多くのDTerが「色々触ったけどやっぱりBFD3はすごいわ」という結論に至っています。

しかし、それと同じくらい「BFD3は難しそう」というイメージもあります。今日はBFD3の使い方やDAWで使うときの注意点などをまとめてみました。

BFD3とは(メリット)

L.A.のOcean Studiosとメリーランド州のOmega Recording Studiosでレコーディングされた、119個のピースと7つの新しいキット。

BFD3専用の高解像度で収録されたロック、メタル、ジャズ、ブラシのキット。

55GBのディスク・スペースから155GB相当のロスレス・サンプルをストリーミング。

タムの共鳴やシンバルのスウェル奏法までもモデリング。

最大8つのアンビエント・マイク・チャンネル。

作業効率の高いユーザー・インターフェイスとワークフロー。

ハイスピード、高効率オーディオ・エンジン。

DCAM EnvShaper、Reverbを含む新しい33種類のエフェクト。

すぐにミックスが行える、豊富に用意されたプリセット。

詳細に編集可能なグルーブ・エンジンと新しいグルーブ生成ツール。

Steve Ferrone、Brooks Wackerman、Bobby Jarzombek、Peter Erskine & Stanton Mooreが実際に叩いたPlatinum Samples提供のグルーブを多数収録。

即戦力のかたまりのようなドラム音源です。とくに1つ1つの楽器の音鳴りや、マイクの距離感が抜群なので、オフ気味の音からオン気味の音まで幅広く扱えるので「なんかこのドラムの音いいけど、スネアだけ音が離れている氣がする」といった使い勝手の悪さがありません。

最近ではドラムモデリング音源であるMODO DRUMがIk multimediaから出てきました。私も購入して奏法による音の違いや、細かい音作りには感動しましたが、それでも質感的に良いマイクと良いスタジオで録音したドラムの音というのが私達が長年耳にしてきた「心地よいドラムの音」であることを再認識しました。

BFD3は発売されて7年が経ちますが、それでも多くの人が求めるサウンドがあるのはドラム音源としてある意味完成形に最も近いからかもしれません。

もちろん、おそらく今年中にでるであろう(死ぬほど期待してます)BFD4がどれほどすごいものになるのか考えるとワクワクがとまりません。

BFD3とBFD3SPECIALの違い

最近良く見るのがBFD3SPECIALという商品ですが、これはセール時に安くなっているBFD3ということで機能的な違いはないようです。しかし…セール時に名前を変更するっていうのはちょっとどうなのかなーって思いますね。

BFD3使い方①「インストール方法」

BFD3にはUSB版とダウンロード版の2つが存在します。USB版の場合はUSBからのインストール指示に従うだけですが、ダウンロードの場合はFx-pansionからインストーラーをダウンロードします。

ダウンロードにはアカウントの作成が必要です。

アカウント作成後にproductDownloadページに進みBFD3のインストーラーとFX Licencd Managerをダウンロードします。

BFD3のインストーラーをDL後ファイルを開いて普通にインストールしますが、このインストーラーはあくまでドラムのエンジン部であってガソリンにあたる音源はライセンスManagerによってインストールします。

ライセンスマネージャーではシリアルナンバーの入力が求められるので入力します。

あとは、ダウンロードボタンを押して55GBのファイルをDLします。かなり時間がかかるので気長にまちましょう。

これでインストールは完了です。続いてDAWで立ち上げてみましょう。

BFD3の使い方②プリセットの確認

無事にインストールが完了すると、左のウィンドウにBFD3のドラムキットが並んでいて、クリックすると中央のミキサー画面に表示されます。

左のドラムプリセットのウィンドウの上にあるタグはいろいろとありますが、まずは以下の4つだけを覚えておいても十分に問題なく扱えます。

  • Preset:ミキサーの設定などを含めたもの
  • Kits:ドラムの音色だけ読み込んだもの
  • Drum:各キットだけを読み込んだもの
  • Groove:MIDIグルーヴを読み込む場所

BFD3の使い方③キットの詳細を確認する

左ブラウザにあるのが各キットのプリセットです。ここから好みのキットを読み出して使っていきますが、キットを読み込むと中央下のフェーダーにキットが読み込まれます。読み込まれたKickとSnareのミキサーの部分三角矢印がついてるのがわかると思います。これをクリックすることで

キックとスネアの個別マイクを表示することができます。

簡単にマイクの意味を説明すると

  • Kick Inはアタックオンを収録したもの(バチッという音)
  • Kick Inはキック自体の低音感をしたもの(ドン!という音)
  • Kick Subはさらに低い低音感を付け加えたもの(ドゥオンという感じの音)

これらの3つを一つにまとめてKickというフェーダーにまとまっているというものです。

スネアに関しては

  • Snare Topも一般的なスネアの音
  • Snare Bottomはジャリッとしたノイジーな音
  • Snare Rimはスネアの鳴りを収録した音

といった感じです。

最近EDM系ではやっているスネアやキックの音の音作りはシンセ的なものではなく、このマイキングから来ているのがよくわかります。つまりBFDのマイキングを制するものはEDM系のドラムサウンドも制すると言っても過言ではありません。

キック同様これらの音がSnareという一本のフェーダーにまとめられています。これらのフェーダーを動かしながらバランスをとることでドラムの音作りをすることが基本になります。

ドラムで音を作るときにEQを使用する人がいますが、実はこれらの音量バランスをEQで補っていたわけです。だからここで各バランスをしっかりとれればEQでの音作りはカット方向以外でそれほど使うことはなくなります。

これらについてはこちらの記事も参考になります。

とりあえずこれだけ覚えたい専用音源不要のロックなキック音作り

ドラム専用音源がなくてもここまで作り込めるロックスネアの音作り

BFD3の使い方④ドラムのアンビエンスをコントロールする

また上記の画面では表示されていませんが、下のスライドバーを右に動かしていくとAMBというフェーダーが表示されます。AMBIにも三角矢印がついているのでクリックすることでAMBトラックつまり空間的なドラムの音が収録されたフェーダーが表示されます。

表示では左から

  • OH
  • Mono1
  • Mono2
  • Mono3
  • Comp1
  • Comp2

というアンビフェーダーがあります。

OHとオーバーヘッドという意味で役目としてはドラム全体を狙った音として使うこともありますし、シンバル用としてOHを使うこともあります。BFD3はシンバル専用のフェーダーが存在しているのでかぶりのないシンバルを扱いたいときはシンバル用のフェーダーで音を作り込む方がよいでしょう。

順不同になりますが、次のROOMについて説明します。

ROOMはOHよりさらに遠い位置にマイクをおいた部屋全体の響きを収録したもの迫力があるドラム音を作りたいときにはこのROOMが役に立ちます。Amb3という書いてあるROOMよりさらにマイクを遠くにおいたもの正直私はこれはあまり使いません。

monoというのはマイク一本でドラムを収録したもの1.2.3によってマイクの距離が異なります。Comp1.2はすでにモノラルマイクにコンプを通して録音したものです。個人的にガッツリとした定位感とパワーがほしいときにcompマイクを使うことがあります。

これらの表示は中央のドラムが表示されている画面を下にドラッグすることでマイクの位置を確認できます。

またこれらのマイクの位置はTweaksという項目で変更することができます。

Distanceは距離

Widthはパンニングと思ってください。

パラメーターを動かすことで

マイクの位置が変化するので音の違いを確認してみましょう。

ちょっと便利なBFD3tips1(ウィンドウの拡大縮小)

地味に知っている人が少ない機能ですが、

上記の説明画像でもわかると思うのですが、BFD3はデフォルトで立ち上げると画面が幾分小さいんですよね。

そこで、上記の赤色で囲った部分をクリックすることで画面の大きさを拡大縮小することができます。

こんな感じでどこまでも広げていくことができます。広げるポイントは

各キットの個別出力+AMB成分を確認できるほどでよいでしょう。

BFD3の使い方⑤エフェクトの使い方について

BFD3内にはダイナミクスやフィルター、EQリバーブなど様々なエフェクトが搭載されていてBFD3内だけで音を完成させることができます。また、プリセットキットにはエンジニアすでに作り込んだエフェクトが入っているのでそれをそのまま使うのも良いと思います。

青いマークが点灯しているところはエフェクトがONの状態インサーションエフェクトは同時に6

SENDは4系統まで同時に使えるみたいですが、私は基本DAWで音を作るのでエフェクト関係はすべてOFFにしています。

「エフェクトだったらDAW側で作るのになぜBFD3の中でエフェクト処理する必要があるの」という疑問が出るかもしれません。たしかに任意のプラグインエフェクトする方がより効果的な音作りが可能だとは思います。しかし、ここはエフェクト処理するというよりは「もともとこういうスネアの音だった」という意識でBFD3のエフェクトを使うのがよいかもしれません。

もちろんそれらをすべてDAW上でするのは良いと思います。しかし、エンベロープ系などダイナミクスのかかり方はプラグインなどによっても異なるので、BFD3のエフェクトの音が気にいるものであれば、無理してDAW上のプラグインを使う必要はないと考えます。

また、DAW上でのエフェクトプラグイン処理はマルチアウトすることを前提としていますが、完璧にバランスが取れて2mixでも問題ないのであれば、これも絶対マルチアウトが必要ではありません。

BFD3の使い方⑥マルチアウト出力の設定方法

フェーダーの下に「Kick」と書いてある名前をクリックすると出力先が表示されるので任意に設定していきます。もしKickを一つのまとめたい場合は

  • Kick in
  • Kick out
  • Kick Sub

の設定は「kick」のまま変更させずにそれらをまとめたKickのフェーダーでマルチアウト出力を設定します。

イメージとしてはDAWでBUSチャンネルにまとめている状態だと思うとわかりやすいかもしれません。

AUプラグインでBFD3のマルチアウト出力するときの注意点

AU(LOGIC)とVST3によってパラアウトできる数が異なります。

VST3の場合はステレオ8モノラル16というマルチ出力が可能ですが、

AUの場合は

  • (16xモノラルアウト)
  • (1xステレオ、15xモノラル)
  • (8xステレオ8xモノラル)
  • (16xステレオ)

という構成の中から選ぶことになります。

しかしBFD3のすべてをパラウアウトする場合

  • Kick X3
  • Snare X3
  • HH X1
  • TOM X3〜
  • Cymbal 3
  • AMBI
  • OH Stereo X1
  • ROOM Stereo X1
  • AMB Stereo X1
  • mono mic X3
  • CompX3

合計で

  • mono19
  • Stereo 3

合計21のマルチアウトが必要になります。

この場合はいかにキットをまとめるかがポイントになります。

私の場合は

  • Kick In mono1
  • Kick out mono2
  • Kick sub mono3
  • Snare top mono4
  • Snare Bottom mono5
  • Snare Rim mono6
  • HH mono7
  • Tom Stereo 1
  • OH Stereo 2
  • ROOM Stereo3

シンバルはOHに任せます。

この構成だとmonoが1チャンネルあまるのでここにモノラルマイクやコンプマイクを入れる可能性もあります。また空いているステレオチャンネルを使用するケースもあります。

このようにAUプラグインの場合はマルチアウト出力の数が制限されているので注意が必要です。

Logic10.4.8からAU3に対応し、マルチアウトの出力は増えましたが、BFD3側が対応していないた、モノラルアウトしたチャンネルがAUXのステレオチャンネルの片側からしかでないという状態になっています。

ちょっと便利なBFD3tips2(1クリックでマルチ出力)

加筆2018/11/26

一つ一つのマルチ出力をするのがめんどくさい場合はフェーダー上で右クリックをしてAuto-assign Output(Direct)を選択すれば一発でマルチアウトが設定できます。

どーんと一発でマルチ出力!めっちゃ便利です。

シンバルはマルチ出力必要がない場合はコンプやmonoマイクに当てはめてもいいですね。

BFD3の使い方⑦オリジナルキットを保存する

私の場合はBFD3の音作りはDAWで行います。なのでBFD3のエフェクトを外し、フェーダーバランスもフラットにしマルチアウト出力を設定したオリジナルキットをBFD3を立ち上げ時にデフォルトで読み込ませるようにしています。

Fileからsave Presetを選択し名前をつけて保存します。次にToolからShoe preferencesを選択し

Startupの一番下に先程保存したプリセットが表示されますのでそれを選択すれば次回起動時からそのプリセット(キット)が読み込まれるようになります。

BFD3の使い方⑧BFD3オーディオ書き出し

ロジックのすべてのチャンネルをオーディオで書き出せる

Export機能がBFD3にはあります

Bit数も16〜32まで選択できまし、任意のチャンネルだけでも

エクスポートできるのでめちゃ便利なのですが、

残念なことに

リアル書き出ししかできない、つまり

DAWを再生させることが条件なので3分の曲を書き出そうとすると

3分かかってしまいます。

BFD4にはバウンス機能つけてほしいところです

BFD3の使い方⑨BFD2の音色を圧縮するロスレス圧縮について

BFDの音は本当にリアルです。ですがリアルがゆえにサンプルの容量が重いために、ストレージを圧迫します。高速のSSDであってもギリギリまでいれてしまうとSSDの性能をフルに発揮できません。本当ならもっと速くロードできるのにそれができないというのはストレスです。今日は容量の多いBFDをさくっと軽くしてしまえるアプリのお話です。まだ実行していない人はさっそく試してください。

BFD3に搭載されている音源はロスレス方式です。非圧縮なら155GBをロスレス圧縮によって55GBまで圧縮します。ちなみにロスレス方式とは圧縮しても音質を低下させることはない圧縮方式のこと。ちなみによく音楽再生で少し前まで用いられたmp3は非可逆圧縮といって圧縮することで音質の低下が発生し元には戻せません。

BFD3からロスレス圧縮方式に変わりHDDの使用量を抑えられますがBFD2は実用量です。そのBFD2の音源にもロスレス圧縮をしてくれるのがBFDLACToolです。以前BFDLACToolは単体アプリでしたが今はBFD3に内包されています。

圧縮のメリット

テラバイトクラスのHDDをメインで使っているとそれほどかもしれませんが、少しでも速い起動にかかせないのが、SSDです。しかしSSDはHDDに比べるとまだまだ高いですから、ロスレス圧縮の恩恵は計り知れません。

圧縮のやり方

方法簡単です。起動すると次のような画面になります。

 

Sourceで拡張音源がインストールされているファイルを選択Destinationで新規の保存先を選びます。ここで大切なのは一度圧縮したものは元に戻らないので必ず新規の保存先を作ることをオススメします。つまり上書きしないということです

私は「Lossless BFD」というフォルダを作りました。OptionsのOverwrite BFDACをクリックするとONになりファイルの上書きが行われてしまいます。必要がない限りはOFFの(現状のまま)が良いでしょう。Removeでは16bit 20bit 24bitのフォーマットが選べますが、BFD内でも変更ができるので現状の24bitで問題ないと思います。

ただ20bitというのがちと気になりますwあとはスタートを押して圧縮開始です。私はBFD2時代に結構拡張音源を購入していたのですが改めてフォルダで容量を確認すると205GBありました。容量にもよりますが、圧縮するのにだいたい数十分かかりました。容量は205GB⇒87.59GBになりました。

かなりの圧縮率です。あとは、BFD3で新規のフォルダを認識させるためにパスを変更して終了です。ロード時間が速くなるかな…と期待したのですが、圧縮したからと言ってロードが速くなるということはなさそうです。

さいごに

DTM初心者でも解るBFD3のマルチ出力とDAWの設定についていかがでしたか?とりあえず一番最初にさらっと触って音出しをしてDAWで作り込めるところまでを説明してみました。今後もいろいろと機能を紹介していきます。